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軽率すぎた年金データの入力

2007年06月26日|トラックバック(0)

POINT

『あなたの年金は大丈夫ですか?』
『データ移行における6つの問題点』
『基本的なことを確実に!』

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■あなたの年金は大丈夫ですか?
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社会保険庁による不明年金記録5000万件、更に1430万件が判明したことが社会的な大きな問題になっています。

年金問題

年金流用問題、年金支給漏れ問題、年金支払いの不正免除問題、今回の不明年金記録問題、更には社会保険庁の民営化への移行法案など考えると、他にも問題が山積みされているのではないかと疑わざるを得ません。

また、トラブル発覚後も領収書や年金手帳がなければ照合しないとか、相談窓口の電話がつながらない、電話に出てもその場にパソコンがない、社会保険庁は長蛇の列など、その対応にも不信が相次いでいます。

システムに関しても基本的なところに手抜きがあったのではないかと、その対応方法に疑問を抱かずにいられません。

たとえどんなデータであっても間違いなく正確に扱うことは事務の基本です。
そのことなしに、データを信用できるはずはありません。
ましてや、国民にとって大切な年金、その大切なデータを軽々しく扱われ残念でなりません。


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■データ移行における6つの問題点
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今回の基礎年金番号導入は、一人に一つの新しい基礎年金番号を設け、その番号に今までの記録を統合させようというものです。

このシステムに移行することは、事務の効率化、正確性の向上など多くのメリットがあり、異議はありませんが、データ移行のプロセスに疑問を感じてしまいます。

一つ目に不明な記録データは全体の20%を越えています。

これだけあれば不明データが多く出ることは事前の調査やテスト段階でわかっていたはずです。それにも拘わらず入力方法の見直しをせずに強行したことは考えられないことです。

二つ目に統合前の原票(原簿)を整備しておく必要がありました。

読めそうもない字は書き直す、欠落している情報や判断がつきにくい情報は事前に調査して記入しておかなければなりません。
原票が正しくなければ、データが正しく入力されないことぐらい誰でもわかります。

三つ目に原簿の件数を事前に確認しておかなければなりません。

確認しておかなければ、入力した件数が正しいか判断できません。
すなわち入力漏れがあってもわからなくなります。
この作業もデータ入力の基本です。

四つ目はデータの入力方法ですが統合前の台帳(原簿)を見て、不明なところはパンチャーに任せて入力させたことに問題があります。

パンチャーは書かれているものを速く原票通り正確に入力することが仕事であり、判断が入ったらパンチ以外の能力が必要なことは当然のことです。
更に重要なデータは他人による二重入力で間違いを減らすなどの処理が必要です。

五つ目は原簿をデジタル化しなかったことです。

統合前の台帳(原簿)は紙であったり、マイクロフィルムです。

原簿をイメージで取り込むと同時に、文字をデジタル化しコンピュータで照合をかければ照合の確率はもっと上がったはずです。

例えば氏名や住所を漢字で照合できたり、人間の入力ミスを減らす事ができます。
また入力処理効率も上がります。
万が一原簿が入力後紛失してもコンピュータ上で見ることが可能です。

今になってやっとこのような方法で対応するようですが、コンピュータ関係者であれば当初からわかっていたはずです。
手を抜いたとしか思えません。

六つ目は破棄された原簿が既に全体の15%もあることです。

不明記録が6千万件もあるのに、原簿を破棄すること自体考えられないことです。

データ入力が終わったら、原簿を破棄することは一般的な考え方とは違うのですかと元社会保険庁長官は言ってましたが、それは正しく処理されていることが確認されて初めて言えることです。

数千万件もの不明データがあることが判っているにも拘わらず、破棄することはあってはならないことです。

特に国民の重要な原簿ですから、安全確認がされても猶予期間を有る程度取り、決められた期間は安全に保管しなければなりませんし、破棄も適切に行なう必要があります。


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■基本的なことを確実に!
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詳しい実態はよくわかりませんが、その他にも名寄せの方法や、結果の確認方法、10年間も不明記録が放置されていた事、作業に関するマネージメントのあり方等多くの問題があったのではないかと推測されます。

基本的なことをきちんとやらないと問題は必ず起きます。
またトラブルが発生してしまった場合も真摯に対応しなければ信用は絶対に得られません。

社会保険庁のようなことが起きないよう他人事と思わず、自社においても基本に忠実な対応を心掛けるよう、今一度戒めていきたいと考えています。

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