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当社取締役より、企業経営という視点から会社を育てていく上で必要な事項をお伝えしていきます。

(株)スクロール360   取締役 吉添

ネットのスピードに遅れるなかれ

システム再構築の目的と評価

2006年09月25日|コメント(0)トラックバック(0)

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■トラブルが起きてからでは遅い
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金融業界では不良債権処理に目処がたちはじめ、合併によるシステムの整備や顧客サービス向上のための情報化投資に積極的になっているそうである。

銀行や東証の事故などが相次ぎ安全性・信頼性の回復に早急な対応をせまられ、一方では止まっていた顧客サービス向上のための開発案件が多いと聞く。

トラブル発生そしてお詫び

毎日の業務が何とか回っていると、コンピュータの恩恵を忘れてしまう。
しかし、一旦トラブルが発生し、コンピュータがダウンすれば大きな脅威となる。
各銀行とも安全対策などリスクを防ぐ為の投資が盛り込まれているという。

経営者やユーザーから見ればコンピュータシステムはブラックボックスになっており、何でトラブルが起きるのか解からない。一体どうなっているのかと、その時だけ担当者を呼び付け怒鳴っている。

そしてテレビでは申し訳ありませんでしたと、深々とお詫びを申し上げる。
もう何回も目にした光景である。


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■再構築の必要性
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コンピュータは空気のような存在になりつつある。何もしゃべらないし、ふらふらどこかへ行ってしまうようなこともなく、いつも身の回りにあって大切なものである。

しかし多くの企業が10年や20年も前に構築したシステムを使っているところが多い。ビルドアンドビルドのシステムはトラブルがいつ起きてもおかしくない状態なのである。

システムは疲弊し、いつ病気になってもおかしくない状態である。一般的にシステム費用の60〜70%は保守費用に使われており、このようなコストのかけ方でよいのであろうか?これこそ異常だと思わざるをえない。

昨年のある機関のアンケート調査では、情報システム部門の関心事の一位はシステム再構築であった。しかし、その進捗は多くの企業で思うように進んでいない。重要だと思いつつも進んでいないのである。

再構築の目的を

1)コンピュータシステムにかかる費用のコスト削減 
2)新しいビジネスプロセスの再構築で効果を出す

とするなら、永遠に再構築できない企業が出てくる。

再構築の目的を財務の視点からだけ見れば、システムコストを回収するのに何年も掛かるでしょう。また、業務プロセスの視点から捉えてもすぐに名案ができて、社内の業務改革を進められるような企業は少ないのではないか。


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■他の視点からみた効果
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そこでシステムの効果はただ2つの視点から見るのではなく、BSC(バランススコアカード)の他の2つの視点から効果を考えてみる必要がある。

顧客の視点から見てみると、昔のシステムは顧客起点でシステムを構築するというよりは、自社の業務の効率を優先して作られているものが殆どである。

従って、顧客起点で考えたらどのようなシステムになるのか考え直してみる必要がある。勿論、この方向で全ての業務プロセスを見直す必要があるのだが、それが出来ている企業の多くは既に再構築が出来ているのである。

また、顧客の信用や社会的信用をコンピュータシステムで失う危険性が大いにある。J-SOX法への対応を含め、安全性、信頼性のシステムが求められている。
その対策をすることこそ再構築の重要な目的の一つである。

ビジネスプロセスが今はうまく書けないが、もし再構築してしまうと二重投資の危険があるのではないかという不安もある。

しかし、コンピュータはデータベースの設計がきちんとできていれば、プロセスが変わってもそんなに大きな影響を受けない。オブジェクト指向、データ中心設計で構築されたシステムが求められる。

勿論、今の実態に合わせたデータベース設計をすれば影響を受けることもあるが、あくまでもあるべき論で設計しておけば影響を受けることが少なくなる。

今でも多大な保守費用をかけている、少しでも改善をしようとすると長い期間がかかる。システムの影響範囲を調べるのに時間がかかるからである。
このようなことは、データベースの設計がしっかりしていれば防ぎやすくなる。

もう一つ、学習と成長の視点で見る必要がある。人材のスキルアップをはからなければならないと毎年のように言っていても、現行の技術や、現行の業務範囲内でしか仕事をしていなければスキルアップは難しい。

新しいシステムを構築していく中で、新しい技術や業務知識を習得していくことが一番スキルアップできるチャンスなのである。


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■早めのケアが必要
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システム再構築の目的とその評価を今一度見直して、将来に向けたシステム基盤をつくり、それにふさわしい人材を育成することが出来れば、大きな成果が得られるものだと考える。

最近の健康管理は病気になってからではなく、病気にならないための健康管理に重点が置かれている。早めのケアで病気にならないことが大切になっている。

常に健康で健全なシステムでなければ、企業経営は脆弱(ぜいじゃく)で覚束(おぼつか)ない。金融業界は確実に基盤再構築に向け動き出した。
通販業界もコンピュータシステム無くしてビジネスの繁栄は不可能であり、早めのケアが必要だと感じている。

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