【第36回】CMの演出で会社の主義主張が見える
POINT
『提案型CMの効果』
『情緒や感動を演出するCMとは』
『売り手としての企業の顔が見えることが大事』
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■提案型CMの効果
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最近いつも何気なく見ているCMの中で、ちょっと気になるものもいくつかある。そんなひとつがスープのCMだ。いわゆる「つけパン」派、「ひたパン」派というやつだ。先日もCMの傾向について、専門家が論じていた中で紹介されていたのが、この味の素のクノールスープである。
視聴者が「つけパン」派、それもトーストパンでやっている、なんてCMに反応している。タレントがおいしそうに演じているからなおさらだが、あのCMは当たりである。
商品はあくまでもスープだ。しかし、CMの内容は「こんな食べ方もあるよ」といった作りになっている。ただおいしそうに食するタレントの顔を流すのではなく、「こんな食べ方もいけますよ」という演出が意外性もあり、受けているらしい。実際、このCM効果で商品の売れ行きがアップしているとのこと。
堅苦しい言い方でいえば提案型CMと言えなくもない。そういえば調味料のCMは、一家団欒でおいしそうに食卓を囲む演出から、さらにレシピ紹介までしているものもある。スープや調味料などの商品は今やこうした見せ方が主流なのだ。
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■情緒や感動を演出するCMとは
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CMの基本は本来そこにあるのだろう。イメージ広告を映像で流すより、消費者にダイレクトに購買行動を促すもの。大げさかもしれないがエモーション、情緒や感動をいかに演出するかである。
単に商品を美しく、またはおいしそうに紹介するのは大事だが、よりその商品を購入することで消費者が得られる感動や意外性を主張する演出が必要だ。通販の場合なら基本中の基本と言えよう。
CMといえば、気になるニュースもある。カタログハウスの会員制情報誌「通販生活」のCMである。ある夕刊紙によれば、「一日も早く原発国民投票を」と題した特集を掲載した同情報誌(秋冬号)のCMを拒否されたというもの。某テレビ局のニュース番組のスポンサーである同社が、番組内で流すいつものCMだった。
特集内容は脱原発を訴える内容である。政治的な話題、とくに環境問題に熱心な同社ならではの主張が編集されているものである。テレビ局の立場は、「意見が対立している問題については、多角的な立場から論じることなどを求める民放連の放送基準がある」として、ふさわしくないと判断したという。
新聞には「意見広告」のような例もある。メディア自体がその立場を代弁するものではないが、CMとなると別問題なのか。それにしてもニュースとしては大きな話題と思うのだが、取り上げたのは夕刊紙1社のみ。それもベタ記事扱いで他のマスコミは某テレビ局に気兼ねしたと思いたくもなる。
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■売り手としての企業の顔が見えることが大事
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通販企業である同社が、なぜそこまで踏み込んだ特集記事を掲載するのか。それは同社が通販情報誌を創刊以来、主張し続けてきた環境にやさしいもの作り、「地球に優しい安全と安心の商品の提案」が商品作りの根っこにあるからだ。
通販商品の多くが、売り手の信頼と期待に裏打ちされているとなれば、企業の主義や主張を出来るだけ分かりやすく、見せることも大事である。それによっては同社のファンになる客もいれば、逆に嫌悪感を感じる消費者も多いのも事実だ。
売り手としての企業の顔が見えることが大事なのだ。そのための創意工夫が各社各様にあるのが当然と言えよう。それにしてもたかがCM、されどCMである。
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