【第35回】不満の数と解決術は多いほどいい?
POINT
『不満の数と解決術は多いほどいい?』
『”スムーズな取引は顧客からの信用を作り上げる”』
『消費者が会社とブランドに求めるものは「親切と共感」』
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■不満の数と解決術は多いほどいい?
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あるビジネス書で知ったのだが、靴のネット通販が好調らしい。記事中には「30日間返品無料・翌日配送」のアマゾンが売り上げを伸ばしている。同社に対して、ネットショップ「ロコンド.jp」 は「返送無料・99日間返品(手数料)無料・返送料も無料」とある。店頭のように試し履きができない通販のデメリットを解消するためのサービスを前面に打ち出している。
同社によれば今のところ返品は5足に1足程度という。記事中の代表者談によれば「返品率はもっと上がってもいい。買ってから選ぶスタイルを浸透させたい」と話す。同社の取り扱いブランドは約3,000点、
1日の購入客は約1,000人という。誕生日や「母の日」などプレゼント需要だそうだ。
「送る相手のだいたいの好みやサイズを把握した上で5足ほどまとめて注文し、本人に選んでもらうというもの。そのほか実店舗を上回る売り上げを上げているスニーカー専門店などは、ファッション性など感度の
高い女性の異なるターゲットのニーズに合わせてネット販売を仕掛けるなど、リアル店も工夫している。
お客(顧客)の不満をいかに解決し支持を受けるか、市場競争にネットもカタログも店舗も変わりはない。これまでの通販のメリット、デメリットを超えた視点での勝ち残り政策が重要である。
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■"スムーズな取引は顧客からの信用を作り上げる"
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ところで、以前にもこのブログでお伝えしたが、不満というキーワードから一冊の本を再度ご紹介したい。本のタイトルはズバリ「不満50+3解決術」(通販協会編) である。出版は今から約20年ほど前だ。現在なら、よくありそうなネーミングだがこちらの初版は18年も前である。
しかも出版元は(社)日本通販協会というから、先取りしたそのネーミングのセンスにも驚きだ。実はこの本の企画やネーミングにはカタログハウスの当時の社長である斉藤駿氏が大きく関わっていたというから、なるほど納得である。通販生活のコピーをほうふつさせるものと言えなくもない。現在は改訂版が出版されているが、当時、このタイトルと内容には感心させられたことを覚えている。
本書の出版の狙いは「業界が克服できていなかった弱点を洗い直し、問題解決のためのノウハウ集」にまとめたものである。本書の前書きには「スムーズな取引は顧客からの信用を作り上げる。取引ノウハウとは企業信用のためのノウハウ」とあった。
お客のクレームを「不満」というダイレクトな言い方で表現し、その発生要因と解決策を企業の現場から冷静に受け止め、お客あるいは顧客の目線に立った言い方で分かりやすく解説したものである。お客の不満が発生する要因(理由)は、場合によっては複数ある。本書では、なぜこのような不満を生じさせてしまったのか、その原因について企業の立場から詳細に解説していく。
次に、その解決策に向けての具体的な対応について紹介していくという構成であった。不満の内容によってはその発生要因も多様化し、企業の規模や取扱商品によっても解決手法が段階的に異なるケースもある。そのため、紹介される解決術は一つから二つ、場合によっては三つの解決術が紹介されるテーマもあった。
こうした「解決術」を知ることで、通販業務の基本や顧客対応、通販ビジネスの置かれている事業環境、顧客心理などを理解するうえでも大いに参考になる一冊だった。また、今後、通販ビジネスに取り組もうと考える企業担当者の欠かせないバイブル書とも言えるものだったと思う。
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■消費者が会社とブランドに求めるものは「親切と共感」
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さてあなたの企業には、いくつの「不満」と「解決術」が整理されてありますか。お客からの不満やクレームを貴重な情報という認識を持ちながらも、それらの解決術をうまく生かしきれていないケースもあるので
はなかろうか。
米国の大手広告代理店の調査によると、消費者が会社とブランドに求めるものは「親切と共感」だそうだ。さらに日本流に解釈すれば、顧客との「絆」を深める上でも絶えず顧客のわずかな不満にも、敏感に感じ取る社内風土の育成が肝心であることは今さら言うまでもない。
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