【第14回】ネット通販が通販市場拡大の牽引役に
POINT
『媒体利用はすでに過半数を超える』
『成長要因は「検索」「比較」「口コミ」』
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■媒体利用はすでに過半数を超える
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ネット通販が好調である。通販協会が毎年調査している市場規模では、対前年度比6.7%増の4兆1,400億円だ。なかでもネット通販の浸透が進み、媒体利用ではネットが過半数を超えている。日経新聞社がこの20日にまとめた「eショップ・通信販売調査」でもネット通販の売上高は07年度比12.4%増である。あえて数字を出さなくてもその伸び率からもネット販売の伸長が伺える。
最近、通販市場規模を図る際、通販協会が調査した数字と日経新聞やシンクタンクが発表する数字の差が、あまりにも大きいので疑問に思う向きも少なくないという。
なるほど協会と新聞社の調査でもその市場を示す数字に格差があることは否定できない。日本通信販売協会は流通業主体の、つまり物販をメインに調査している。08年度調査の場合、対象となったのは会員社(調査時点で489社)と非会員社でも通販による売上数値を公表、あるいは推計されている企業約100社を加えたものを通販市場としている。
それに対して、日経新聞社が今年6月に発表したのは8兆円市場である。これは野村総研が08年12月に発表した「IT主要5市場の分析と規模予測」が基になっているといわれている。そのデータによれば消費者向け電子市場規模が6兆2,255億円(08年度)である。
しかし、この数値にはチケット販売などがかなり多く含まれており、物販市場としてのネット通販の規模と捉えられないが、いずれにしてもネット通販の将来性を示唆していることに変わりはない。
20日に発表された日経新聞社の「eショップ・通信販売調査」の場合、通販業者262社が対象となった。ちなみに各社の総売上は2兆2,254億9,000万円。部門別ではネット販売が7,303億6,900万円と前年比12.4%増、このうち携帯電話経由の通販は13.2%増である。
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■成長要因は「検索」「比較」「口コミ」
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通販市場が拡大しつつあるなかで、その牽引役はネット通販という構図には変わりはない。実態把握が難しいネット通販市場ではあるが、今後も通販市場に大きな影響を及ぼすことは間違いない。
通販企業が今まで活用してきたそれぞれの媒体をどのように位置付けていくか大きなポイントとなっている。顧客の要望なり選択肢はさらに多様化してきた。購買行動も大きく変わってきたといえる。
ネット通販の成長要因となるキーワードを上げれば「検索」「比較」「口コミ」である。消費者が欲しい商品を売れ筋や価格帯、機能性などで検索し、比較する。場合によっては評価を探り、検討する。店舗やカタログと違い、数多くのサイトからあくまでも消費者目線で商品購入を決定することができるのがネット通販だ。
ネット通販の場合、「良いものをなるべく安く買いたい」という消費者意識が強い。昨今の不況による節約意識も後押ししている。大手通販企業のネット通販へのシフトは顕著だ。ちなみに価格比較サイト「価格.com」の月間利用者は約2,000万人と言われている。
千趣会の場合、カタログを見てネットで注文したケースを含めネット通販の売上は09年6月中間期決算で347億円。カタログ事業全体の約55%を占めるという。
ニッセンでもネット経由での売上高が09年度6月中間期で307億円と、前年同期比10%の伸びだ。ネット会員数は727万人とやはり前年同期比で100万人以上伸びている。しかも新規顧客の伸びの過半数がネット経由という。
これまでカタログが販売主力の大手通販専業会社といえども、コスト構造の見直し、収益力の強化、新規顧客の新たな開拓という側面からも今後の成長を占う意味で、ネット通販へのシフトはさらに加速するだろう。
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