【第12回】相手を動かすコミュニケーションスキルとは
POINT
『上手な「あいづちの打ち方」で変わる』
『苦情電話とクレーマーの電話は違う』
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■上手な「あいづちの打ち方」で変わる
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先日、苦戦する百貨店業界にあって東京の京王百貨店新宿店が、業績を上げている話がテレビで紹介されていた。中高年者層を対象にした店作りが功を奏しているという。
商品企画や値札の付け方、接客する従業員も中高年層を配置するだけではく、イベント企画や店内のトイレ、休憩所などいたるところに中高年者層を意識しリニューアルされている。
ここまで対象を絞って営業している百貨店は珍しいが、なんと同店の売上げの7割がこうした中高年者層に支えられているいうから驚きであり、ビジネスモデルとしての今後の視点の置き所を大いに示唆した例と言える。
朝、開店と同時に来店し、百貨店ならではの行き届いたサービスのなか、買い物やイベントを楽しみ、食事をしてゆったりとした時間をすごせるのも大きな魅力なのだ。中高年層の最近のトレンドでもある。
同店の中で大きな力を発揮しているのが接客する従業員だ。これまでも百貨店では30代、40代のベテラン社員やパートさんを現場に配していたが、同店の場合は50代、60代の女性接客員がイキイキと同世代のお客に対応している。
タイミングのいい声がけ、お客に合った接し方、時にはお客の背を押して購入のきっかけを作る。その応対振りをテレビで見て感心した。様々なお客と接する場合、それも初めて接するお客様との「間の取り方」もそのひとつ。
お客との会話の中であいづちを打つ場面がある。あいづちとは接する相手に、あるいは周囲に積極的に話をしている、参加しているということを示すためだ。使い方一つで「会話の軌道修正」ができる。「話を元に戻したいとき」「会話を先に進めたいとき」「話を変えたいとき」その使い方一つでお客との会話がスムーズになる。ゆとりのあるコミュニケーションを引き出すことができるだ。
こうした接客術は相手が見えないコールセンターなどでも重要だ。通販を利用する中高年層には、電話での注文が不安だと言う人が多い。通販での不満やクレームで意外に多いのが電話での応対なのだ。
なかには不満なのか問い合わせなのか、クレームなのかはっきり分からないケースも多い。いずれにしてもアンケートなので結果として指摘されるのが「電話での応対」なのだ。中には商品が品切れだった場合、その説明が納得できないためクレームとなることもある。
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■苦情電話とクレーマーの電話は違う
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お客も色々である。欲しい商品を電話で注文するだけではすまない。世間話をする人もいる。自分の話を少しでも聞いてくれそうな相手なら長時間にわたって話し続ける人もいる。
このタイプは、「話したい人」であり「話を聞いてもらわないと嫌な人」でもある。間違っても話の途中で、人の腰を折るようなあいづちは打たないことだ。また、「不満を言いいたい人」もこの「聞いてくれないと嫌な人」のタイプに入る。
特に不満を言うお客の場合、電話口でいくら事情説明や質問の回答を一生懸命しても無駄である。不満を抱えている人にすれば単なる会社側の「言い訳」に過ぎないからだ。当たり前のことだが、まずはじっと聞いて、相手の不満(話し)を受け止めることからはじまるのだ。聞いて「不満のタネ」を理解することだ。
電話の担当者がお客のクレームを一方的に受け止めるのは、会社の非を認めることになるからダメだと言う話を聞くが、これは間違いだ。誤るのは「お客にそうした気持ち、不満のタネを抱えさせてしまったことに対してのお詫びの気持ちである」
不満やクレームのお客の電話で、「申し訳ございません」の言葉は、単に謝罪の言葉ではないのだ。「あいづち」としてお客の次の言葉を引き出す上でも必要だ。すべてはそこから始まるのだ。
ときにはマニュアルどおりに対応するだけではすまないケースもある。苦情電話とクレーマーの判断を間違うと、お客との電話の時間がどんどん長くなる。苦情で電話をかけてきたお客の多くは、結果として「問題解決を望んでいる」のだ。
それに対しクレーマーの場合、長時間にわたって自分の勝手な主張を押し付ける。対応者の言葉じりを捉え、あげあしを取るなどして会社の非を何とか認めさせ何らかの対価を求めるのだ。
「あいづちを打つ」と言う話からずいぶん脱線してしまったが、あいづち一つで話の方向性が変わってくるという例でもある。相手の顔が見えない電話での応対で、「あなたの話をきちんと聞いています」というシグナルであり、問題解決の場合は、最適な解決へ相手を誘導する重要なスキルでもあるのだ。
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