【第3回】リピート商品を儲けの柱にする
POINT
『顧客が新たな顧客を引き寄せる仕組みを作る』
『顧客の生の声をキャッチコピーに生かす』
『売れ筋商品は毎回違った顔を持って登場する』
『日常生活の不満のタネを拾い集めろ』
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■顧客が新たな顧客を引き寄せる仕組みを作る
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これまで「通販生活」のロングセラー商品の企画力や開発についてお話してきました。今回は、同社の考え方や具体的な手法についてもう少し紹介したいと思います。
景気回復が見込めず、まだまだ買い控え意識の傾向が強い中でどのような商品が支持されるのか考えてみたいと思います。当たり前のことですが企画の妙、開発のための発想力、媒体の表現力、商品へのほれ込み(担当者の)などが重要なファクターといえるでしょうね。
いまさら言うまでもないことですが、送り手(商品の)と消費者との認識の相違で天と地ほどの違いが出てくるのです。そのため企画、開発担当者は自分がほれ込んだ企画(商品)を売るために最善の努力をします。これは当たり前の話です。
しかし、担当者がメーカーや卸業者の提案や提供される資料に頼っているばかりでは話になりません。自らがあらためて商品として売れる要素をできるだけ数え上げ、消費者の立場に立って考え、検証しなければなりません。その商品の特性、メリットばかりでなくデメリットの部分も含め商品について一つ一つ事実確認をしていくことが重要です。
商品をどう見せるのか、見せ方の視点をどこに置くのか、一つ一つ検証していきます。材料(素材)なのか、開発までの経過を「物語」として見せるのか、購入者の意外な活用を紹介するのか、デメリットな部分をどう表現するのか、こうした担当者の発想はまさに雑誌の編集者と同じです。
カタログハウスの場合ですが、商品担当者の企画、開発の手法の一つであり、重要な仕事のひとつに「顧客への取材」があります。アンケート調査の類ではありません。あくまでも取材なのです。
同社は毎号150万部という会員制情報誌を発行しており、隠れたベストセラー情報誌でもあります。書店やコンビにでも容易に手に入ります。商品の企画・開発担当者も編集と言う表現を用います。仕入れ担当者も編集部の一員というわけです。
顧客への取材といっても同社が特別なことをしているわけではありません。他の通販会社と同様に、過去の購買履歴を中心とした自前の顧客情報システムを活用しているに過ぎません。
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■顧客の生の声をキャッチコピーに生かす
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当然、顧客データベースには名前、住所、電話番号、購入商品、購入履歴、メンテナンス履歴などがあります。担当者が、誌面(媒体)の企画や商品に応じて購入顧客を「取材」することで、顧客の生の声を収集するのです。そのための顧客データベースの活用です。
商品やサービスに対する顧客の要望などをもとに、メーカーからの商品の仕入れ、既存商品の改良や改善策を提示するための参考にするわけです。取材結果や同社の商品検査の担当からの報告で次の商品企画を立案し、誌面(媒体の)に各商品に関する記事(情報)を掲載します。
カタログ発行後は販売管理システムで各商品の売れ行きを分析します。システムは各商品単位の受注推移を蓄積しており、誌面との相関関係を詳細に見ていくことで次回の仕入れや企画に活かすのです。
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■売れ筋商品は毎回違った顔を持って登場する
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取材(顧客への)、仕入れ(業者からの)、発刊(自社媒体の)、分析(購買の)といったすべてのプロセスを同じ人間が担当します。つまり、各商品の最適な販売方法、商品の写真や商品説明、キャッチコピーなどを仮説、検証していることになるのです。こうした購入顧客との生の意見交換が、同社のこだわり商品の企画、開発に重要な役割を果たしているといえるでしょう。
以前、同社社長であった斉藤駿氏が企画担当者の資質について語っている言葉があります。料理雑誌を見た読者が「この料理を作ってみよう」という気持ちにさせる、料理をするといういわば実践させることは、カタログを見て商品を買った客の心理に似ていると言うのです。
「数ある料理情報をかきわけて、読者が期待している新鮮な料理情報を見つけだしてくる開発力、その料理情報を読者に正確にわかりやすく伝達する表現力、伝達された読者が思わず自分で作ってみようと決意せずにはいられない誘惑力、この3つの能力が不可欠だ」と語っています。
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■日常生活の不満のタネを拾い集めろ
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ならばこうした売れ筋商品の企画はどのような現場から生まれるのか、気になるところです。開発担当者の企画会議でどのような議論が交わされるのか。
しかし、そのあたりは各通販会社の企画会議とそう変わりはないようです。
どの通販会社でも同じですが、企画の発想力を磨く上でも日々のトレーニングが重要です。ある開発担当者は毎日身の回りの生活の中で「不満・悩み」のタネを5つ書き出す、つまりリストアップすることを習慣とさせているそうです。
通販での売れ筋商品のキーワードは「悩み解決型商品」です。悩みが大きければ大きいほど需要も大きいわけです。悩みあるところ商品企画のタネがあるわけです。そこで大事なことは、悩みのタネの分類、グループ化にあります。
しかし、不満・悩みのタネの羅列だけでは商品企画に結びつけることはできません。季節や生活環境 日常生活または生活の一場面、あらゆることを想定し、いくつもの項目を作ります。次にそれに関する不満や悩みを拾い上げていきます。さらにそれらを解決するための手段が具体化されれば、商品化につながっていくと言うわけです。
多くの担当者の方はもうすでに実践されていることでしょうが、その場限りの企画会議だけでなく継続すること重要なのです。「発想力」は突然湧いてくるものではなく、習慣化された思考の結果でもあるようです。
こうした企画力から生まれた商品も、実際に購入した顧客の生の声がなければロングセラー商品にはなりません。通販に欠かせない大きな要素が利用者の声、評判なのです。最後にお客の背中を押すのは、同じように購入を決めた利用者の声や実感なのです。
次回からは「明太子のふくや」を題材に食品通販、単品通販の顧客満足経営について紹介したいと思います。
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