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長年、大手通販企業様のコンサルタントとしてご支援してきた実績より、成功のために必要なやるべきこと、を伝えます。

Ohkura.com Consulting   代表 大倉 伸夫

【第25回】単品DM ちょっと上級 「市場導入とメディア (5)」

2013年01月15日|トラックバック(0)

POINT

『単品通販では「リピート」が大切』
『1.媒体の体裁』
『2.他の顧客の購買行動情報』
『3.定期コースの案内』
『4.同一商品名の繰り返し出現』
『5.そして プレゼントへ』

新年明けましておめでとうございます。
本年もダイレクトマーケティング企業およびDMユーザーの皆様がご多幸であることをお祈りいたします。

さて 年末年始にかけまして多くの皆様からダイレクトメールやメディアでの通販の案内を頂戴致しました。今日は正月でもあり、その中で特に私が感心致しました物を一社ご紹介致したいとおもいます。

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■単品通販では「リピート」が大切
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ダイレクトマーケティング ことに単品通販では「リピート」が大切であると
従来より考えてきたし、また幾つかの提案もさせて頂いてきた。
今回の報告はその工夫の一部である。

今回ご紹介する企業は健康食品を販売している社であり、
健康食品や自然派食品、化粧品などを取り扱っている。

そのX社が販売する、複数の健康成分が配合された「商品A」。
こちらの事例を紹介させていただく。

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■1.媒体の体裁
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X社の今回のメディアは「料金後納郵便」である。

つまりハガキだ。ハガキ媒体自体は方々で多用されているようで頻繁に来信する。
大体週に2回から3回位来るだろうか。ただ主な取扱い商品は化粧品や健康食品だと思われる。

そのかわりY社のようにメディア戦略の一環として捉え、複数のメディアが相互に補完し合って
商品紹介できるように組み合わせている場合もある。所謂メディア・ミックスだ。
この戦略をとるとやや高額な電化製品などを提案する場合もある。
このメディアも今までそれなりに効果も出しているようだし今後も期待できる媒体である。

葉書は確かに紙面が小さく盛り込める情報量は少ない。
ただ昨今は 複数枚重ね合わせて使用する技術も開発されており、相当の枚数を同時使用出来るようだ。つまり相当な情報を盛り込めると言うことだ。

社の今回の媒体もその葉書で、4枚8頁を使用している。

そしてその内容は。

1頁:上段が宛先(つまり私の住所)、下段が「商品A」キャンペーン全体の案内
2頁:リピートの工夫を凝らした「商品A」お薦め情報、案内
3頁:商品「商品A」の全成分案内
4頁:商品「商品A」の成分案内
5頁:他商品(商品C、商品D)の提案
6頁:「商品A」キャンペーンの案内(宛先)  
7頁:発注の宛先 定期コースの案内
8頁:発注明細(商品「商品A」を含む3点)

つまり表裏8頁で「商品A」をメインとする商品、それに商品C,商品Dのみを提案している。

いかにこの商品の私への提案に力を入れているか、
その力の入れ方を感ずることができる。それはつまり私への強い提案なのだ。

実に6頁にわたり「商品A」が顔を出しているのだ。


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■2.他の顧客の購買行動情報
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それではこの葉書がどのような特徴的な記述になっているか見てみよう。
感心するのは2頁目。
そこにはX社からの情報および提案として以下のような事が書かれている。

まずこの記事を書いた方はこの企業のスタッフ。
某月(一月間)にこの商品を購入されたお客様が対象。
あくまでもこの企業内調査。と限定した上で、

内容のポイントは3点。
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(1)70パーセント以上の方が定期コースで商品を購入している。
つまり購入個客の70パーセントがリピート顧客だ。
推測だが この企業の特徴は一品買いが少ないことだ。
又、初回の購入でも定期コースを7割の顧客が購入している。

(2)3ヶ月ごとに3個の注文が一番人気である。
定期コースの中でも 3ヶ月ごとに毎月1個ずつ配送されるコースが多い。

(3)今回は「このコースで購入したならば個数に応じた価格に設定」と明記している。
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本稿でも提案しているが単品通販ではリピート、つまり顧客の固定化が非常に重要だ。
かつてその為の分析を行なった事があった。

結論は「ダイレクトマーケティングと言うビジネスは 初回の顧客の購入で利益が出るビジネスではない」であった。

実にそれ初回以降3回くらいの追加受注を頂かないと利益が出ない。
つまり3回購入まではまだコスト顧客なのである。

3回以上ご購入頂くことによって、ようやく必要コストを回収し利益体質(あくまでもマーケター側から見た)の顧客となって頂ける。

例えばカタログ通販であれば、顧客獲得後 あと3回カタログを送り、3回注文を頂かなければ利益に至らないと言うことだ。

これはかなり難しいことだ。 顧客が連続して購入してくれれば良いがそうはいかない。途中でロストしてしまう事だってある。途中でいなくなった方の分損失となっていく。

3回つまり3ヶ月分、3回リピートして購入して頂ける顧客が存在していると言うことは実に有難いことだ。ましてその顧客が獲得顧客全体の70パーセントと言うことは初回購入だけで利益ベースに乗れると言うことだ。

この「3ヶ月」「3回購入」「顧客の70パーセント」と言う数字はダイレクトマーケティングでは極めて重要な数字なのだ。

この極めて大切な数字、顧客の情報を顧客のメリットに換え逆に顧客に提案していると言えよう。
これが「多くのお客様は・・・・」と言う情報提供になるのだろう。

これを読めば1回の注文で3回分が普通でしかも得な価格なのだなと納得できる。

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■3.定期コースの案内
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そしてリピートの為の定期コースの案内がある。
定期コースとは、その都度発注をしなくても、この会社から定期的に商品を送るシステムだ。

届ける日は指定日の前になろう。無論途中変更、解約は可能だ、配送日を見込んで中止の依頼をすればその日の前後で配送が中止になる

そしてこの定期購入のメリットはそれぞれの割引率が掛けられて減額される。

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■4.同一商品名の繰り返し出現
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無論このメールが私を目指して飛んできたのは当然である。
しかし、ただ無闇やたらに弾を撃っても効果は上がらない。

私が過去に「商品A」に含まれる健康成分に少なからぬ興味を持っていることを理解した上での情報発信と思われる。

と言うことは私の情報と(特に過去の購入ヒストリー)が保管されている事が前提になる。
その上でこの情報を利用して再購入やリピートをするのであれ
ば、私とその健康成分は容易に結びつく。

もし、この葉書の全てが個別に印刷可能であれば この情報に基づいてプリントできるであろう。ついで「商品A」に近い商品を知ることも可能だ。(「より近い商品」とは「 同時に購入されやすい商品」ということだ。)

その結果殆どのページで「商品A」が出現することになり、より多く私の目に触れることになる。
そして私の購買意欲を刺激したり、商品が切れていたのを思い出したりするのだ。

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■5.そして プレゼントへ
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そしてその購入意欲を行動へと進めるためにプレゼントが用意されている。

マーケターの指定する商品を
(1)定期コースで注文するか
(2)3個以上購入するか

をキャンペーン〆切期日まで購入された場合は「商品A」を約半月分が無償で提供される。
※ただし、初回購入かどうかは記述していないが。


*****
今回 この企業を題材として取り上げたのは意味がある。

一つは自社の努力の結果獲得した情報を素直に顧客の為の情報として提供していることである。例え、法則を発見した・・・といってもこのように素直に提示できる物では無いだろう。
敬服に値する。

もう一つは、初回顧客の理論が従来のカタログ通販の理論とほぼ同じであるということだ。
カタログ系の通販では顧客データベースを中心にして様々な分析を行なっている。

その結果媒体が発信され、購入される。
その理論と非常に類似しているのだ。

こんな事を考えながら今年の正月をすごした。
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次号に続く


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