Home > 通販支援Blog > マーケティング > ダイレクトマーケティングを説く! > 【第23回】ダイレクトマーケティングのサービスってなんだ「サービスあれこれ」

マーケティング

ダイレクトマーケティングを説く!ナビゲータ写真
記事一覧へ

長年、大手通販企業様のコンサルタントとしてご支援してきた実績より、成功のために必要なやるべきこと、を伝えます。

Ohkura.com Consulting   代表 大倉 伸夫

【第22回】フルフィルメントで媒体、顧客、商品をどうつなぐか(4) もう一回「商品は'商品'」だけ?「顧客紹介&プレゼント」

【第23回】ダイレクトマーケティングのサービスってなんだ「サービスあれこれ」

2010年06月14日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『ダイレクトマーケティングのサービスとは?』
『DMのサービス比較の事例調査では』

──────────────────────
■ダイレクトマーケティングのサービスとは?
──────────────────────

どんな産業にも取引があり、取引のあるところ、サービスがある。サービスというとすぐポイントやプレゼントを意識してしまう。が、果たしてそうだろうか。「おまけ」という意味でのサービスは提供しやすいし、店頭での効果も見やすいし。しかし。それだけがサービスだろうか?

その割りにはクレームのなくなる暇がない。もしかしたら 大変な誤解をしているんではないだろうか?もっと本質的な、基本的な問題が潜んでいるのではないだろうか?

ダイレクトマーケティング(以下DM)でのサービスは、その毎日の活動の中にこそ存在している

商業活動とは、顧客が来店し、商品探索し、購入決定し、物流の一部や決済をマーケターを一切見ない遠隔地で自ら行う活動である。

まずはこの善し悪しがサービスの基本だと思う。このプロセスを完璧に行い、顧客に安心感を与えること、そのことこそがDMの価値なのだ。

その観点から見れば、おまけや、プレゼント、ポイントという直接的に購買に近づけようとする活動はむしろマーケティング活動のごく一部にしか過ぎないと思う。

このようなDM顧客の商取引の基礎的満足は目に見えないものだ。売上の数値に換算出来ないものだ。しかしその基礎的満足を果たしておかないと、商品に満足しても何処か心の隙間に不満足を抱えてしまうものなのだ。

あそこは 商品は良いんだけど、何だか仕組みがおかしいわね

こんな言葉を顧客から聞いたことはないか。これこそ活動の欠陥の萌芽、つまり基礎的不満足なのだ。

そんなわけでこれから数回に分けて 「DMのサービスって何?」を考えてみたい。


─────────────────────
■DMのサービス比較の事例調査では
─────────────────────

数年前、DMのサービス比較の事例を調査する機会に恵まれたことがあった。複数の企業から 実際に商品を購入し、そのプロセスのすべてを細かくチェックした。その結果、どこに企業間差異があるのか、そしてそれがどのような効果を上げているのかを明らかにしようというものだ。

調べたのは自社も含めて複数社。フルフィルメントのプロセスを予めデッサンしておき、そのポイント、ポイントでマーケター側の行動をチェックしようとしたものだ。

この時の事例はどちらかというと総合系の通販企業である。従って単品系通販企業とはちょっと異なるが、後の回で述べるように比較類推することは可能である。

今回は全部の事例をあげるわけにいかないので、そのうちの2社を取り上げる。仮にA社、B社としておこう。それぞれ それなりの歴史も経験もあり大型といって良い企業だ。

購入してみた商品は大型商品とアパレル。それぞれ数点ずつ。いずれにしろ同梱しにくい商品だ。別送や受注発注を想定している。以下そのプロセスを抄録する。


【初日(発注した日)】 
発注状況
A社 ;フリーダイヤル0120-45-67XX へダイヤリング。
        機器の録音で「フリーダイヤル0120-45-67XX にお繋ぎ致します」のメッセージのあと
      一息あって、オペレータがでる。一息待たされる感じだ。

B社 ;ワンコールでオペレータが出る。第一声が季節の挨拶。
    気持ちのよいものだ。その後通常の商品購入の会話になる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本人確定

A社 ;当方の電話番号で検索。「XXX様ですね。」と姓名で確認される。

B社 ;A社と同様。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜間配送確認  夜間配送のサービスがあるかどうかを確認する。

A社 ;大型商品に関しては 夜間配送していない、とのこと。
    何で大型商品は夜間配送しないの!

B社 ;メーカー直送になっても、別発送商品であっても22時まで配達可能とのこと。
         こちら地方からの発注でもあり、18時から22時を指定した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
発送案内

A社 ;アパレルに関しては「現在入荷待ちの状態。従ってお届けが別送になる
        場合がある」との案内があった。お届けは本日より10日前後になるとのこと。
        別送は良いとしても10日もかかるのか!

B社 ;在庫はすべて配送センターに保管してある。
    まずは安心。配送は(最大)7日後になるとの案内があった。
    それでも7日かかるの?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
注文金額案内

A社 ;全商品の合計金額で案内を受ける。
    振り込み用紙は最後にお届けする商品の中に入れておく旨の案内があった。

B社 ;ここも合計金額で案内があった。
    箱が2つに別れることを確認したところ、箱ごとに振り込み用紙が入る旨の
    案内があった。また箱ごとの金額案内はなかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【2日目】
商品到着

B社 ;アパレル系が指定時間よりも2時間早く到着した。配達要員は「近隣に配達
    するところがあったので寄ってみた」とのこと。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お届け明細書

B社 ;箱ごとに振り込み用紙が入る旨の案内であったが、アパレル系のお買上げ
    金額や振り込み用紙の金額は印字されていなかった。また振り込み用紙に
    は「この振り込み用紙のお支払金額は空欄になっていますが別便でお届け
    する商品の振り込み用紙に合算されております
」との印字がしてあった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【3日目】
問い合わせ

B社 ;振り込み用紙について確認したところ、注文時に在庫がある商品について
    は、箱が別になっても請求金額は合算して計算し一枚の振り込み用紙にな
    ります」との回答が得られた。納得。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【5日目】
商品・別送品到着

A社 ;アパレル系商品の一部、及び大型商品の一部が到着。
    大型商品の組み立て案内書に部材番号の表示がなく、組み立てしにくかった。
B社 ;大型商品の一部が到着。
    部材そのものに部材番号のシールが添付されており、組み立てしやすい
    組み立て図にロット番号と検印が押されてあった

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【6日目】

A社 ;別送商品が到着 



 いかがだろうか。この差は。

・電話での受け答え
・在庫の有無
・別納になった場合の伝票類の取り扱い
・配送の落差
・問い合わせの扱いかた
・組み立て(家具など)の難易

差し障りがあるといけないので敢えてここで甲乙を付けるのは止めておこう。

では何でこのような差がでてしまったのかだけお伝えしておこう。
それは微細な、ビジネスの変化に対して的確な対応をしてこなかったことの積み重ねの結果なのだ。

売上が進めば当然と受注に対する処理量が増え、それなりの対応が迫られる。
また顧客の要望によって仕組みを変えなければならない場合もあろう。
あるいは新しいサービスが産まれれば、それを取り入れなければならないこともあるだろう。

これら最初は微細な変化だ。しかしこの変化を把握し損ね、おざなりな対応をしていると、いつの間にそれらが蓄積して幾つかの異なった、その時は便利な対応が産まれ、積み重なり、相互にマイナスに関連、依存しあい、その結果、ちぐはぐな仕組みになってしまう

私の知っている限りでは、ポイント使用や金券の使用、誕生日サービス、ディスカウントなどを加味すると合計金額が幾らになるか、顧客に適切に回答できないような大変な受注窓口が出来上がってしまう。

サービスというのは物だけではない。
確実で適切なフルフィルメントこそ基本的な満足なのだ

ただ、最も商品到着が遅い企業は実に10日目であった、と言うことも付け加えておきたい。


以下次回に続く

トラックバック(0)

・このブログ記事を参照しているブログ一覧:

【第23回】ダイレクトマーケティングのサービスってなんだ「サービスあれこれ」


・このブログ記事に対するトラックバックURL:

http://www.scroll360.jp/mt/mt-tb.cgi/1428

コメントする

Home > 通販支援Blog > マーケティング > ダイレクトマーケティングを説く! > 【第23回】ダイレクトマーケティングのサービスってなんだ「サービスあれこれ」