マーケティング
【第6回】単品通販の個客 "個客"による事業計画
POINT
『食品通販のチラシで始まる新年』
『顧客を中心にした計画とは?』
1:個客を静的に見た場合の計画の建て方
1)個客獲得数量とコスト
2) PORとコスト
3) コンタクトということ
2:顔の見えている顧客による事業計画の建て方
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■食品通販のチラシで始まる新年
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新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年末から年初の10日あまりで多くのチラシが配送されて来た。その中でも群を抜いていたのが通販チラシだったようだ。
特に私が気になったのは食に関係する通販であった。
暮れにはお節(せち)をメインにした食品や素材が、産地直送で提案されていた。
食品通販は、インターネットの通販で既に「らでぃしゅぼうや」のように実績を積み重ねているが、いわゆる店舗系のスーパーマーケットでも地域店単位でダイレクトマーケティングを始めたようだ。結構一般の家庭でも使われているとお見受けする。今年の核となるよう順調に伸びることを祈る。
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■顧客を中心にした計画とは?
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さて、第一回で"計画をしっかり"ということをお願いし、またそれには顧客を中心にした計画が必要だ、ということを述べさせて頂いた。それに対して多くの方々から、どのようなやり方なのかというご質問を頂いたので、ちょっと寄り道になるが説明しておこうと思う。
前回は「初年度何人の顧客を獲得して、次年度どうリピートすると同時にまた何人獲得して、何人がロストして行くか。その行程をしっかりと構築すべきだ」と述べた。基本はその通りだ。
1:先ず個客を、すべて同じ顔をした、同じ人格と捉え、静的に見た場合の計画の建て方を考えて見てみよう。
1)個客獲得数量とコスト
毎回申し上げている通り、個客の基本は「個客」獲得だ。ところが個客なぞはあなたの身の回りにはいない。従って探しに行かねばならない。つまり
「見えない消費者の中から自分の個客になってくれそうで、自分の商品を買ってくれそうな顧客を見付ける」
作業が必要なのだ。その人が今何処にいるかは見えないし、名前も分からない。昔ならリストを購入したり、交換したりすれば手に入ったが、今は個人情報保護上不可能だ。 従ってその人達を探しに行くことになる。その為にはメディアを利用することになる。いろいろのメディアが考えられるが、例えば正月前後舞い込んだチラシ。これは明らかに顧客獲得の道具だ。年越し蕎麦の通販チラシは年明けて地域ラーメンのDMに変わるだろう。
テレビとチラシの大きな違いは、到達地域と到達数量のコントロールだ。
つまりどの地域に何枚入れるか送り手側が制御出来る。これは顧客獲得を計画する上で重要だ。チラシは特定地域に対して行うのに最も適している。
それにコスト的にも比較的安価だ。大体印刷を含めた制作コストを配布料に分かれる。具体的な内容はチラシ制作会社のHPを見て頂きたい。
こうやって獲得出来た顧客は顧客リストとして保管される。この時獲得し得た顧客の数が「顧客獲得数」だし、かかるコストは顧客獲得コストということになる。
初年度一体何人の新規顧客獲得するかはそのコストと勘案して決められる。
配布したすべての顧客から注文があると言うことはまずない。この時の応答率や注文をレスポンスといい、発信した数量に対する比率をレスポンス率という。
一体どのくらいのレスポンスを予定し、実際にどの位の注文があったかを予定(予測ではなく)しておく必要がある。
2) PORとコスト
こうして獲得出来た顧客はそのまますべて維持出来るかと言えば、残念ながらそうはいかない。必ず減衰する。理由はいろいろあるだろう。 引っ越し、名簿から削除の依頼、未入金などなど。その都度顧客が減って行くのだ。つまり売り上げ、利益の源泉が減衰するのだ。
PORと言うのはポストオフィスリターンの略のこと。つまりコストをかけて郵便を出しても帰って来てしまうメールということだ。この分は顧客に届いていないので顧客リストから外すか、フラグを立てて別管理する必要がある。
また、事前にPORを除去する方法として電話の活用が上げられる。 これはあらかじめ電話をかけてその結果をリストに反映させる方法だ。電話の向こうでリーンとなっていれば一応生きているし、黙っていたり、音声案内があれば何らかの問題が起こっているので削除する必要がある。これによってあらかじめ反応を確かめる方法がある。若干だがコストがかかる。
従って獲得し得た顧客数から減じておかねばならない。そこで顧客初期ロストの可能性と実際値が判明する。
3) コンタクトということ
獲得した顧客に対して当然次のアクセスが行われる。これも様々な方法や、メディアミックスが用いられる。ここからが本当の商品販売だ。
対象顧客は前回獲得した顧客のリストといことになる。既に住所やアドレスは把握出来ているので直接発信することになる。
顧客によってはこのアクセスによって購入が行われることになろう。1回でも購入が行われれば既顧客と言うことになる。
つまりこの時点でも既顧客とロスト顧客に別れ、それぞれの数量と比率が理解される。
同時に獲得顧客から既顧客への推移の率が把握出来るし、その為のコストも認識出来る。
売り上げ数値や利益もこれから算出が可能である。
前項で述べたPORも初回のコンタクトで把握出来る。これらを含めてロスト顧客といい、また購入が行われた顧客をカレント顧客ともいう。
2:顔の見えている顧客による事業計画の建て方
ダイレクトマーケティングは顧客(実務的には顧客リスト)あってのビジネスである。偶然店の前を通っている数も分からない顧客ではなく、住所も生命も、場合によっては顔も分かっている顧客である。 その顔の顧客に対しておこなうマーケティングであるので顧客把握がしやすい。その顧客計画に応用しない手は無い。
・獲得のための全対象人数とコスト
・そのオペレーションによって獲得した顧客数売り上げ率
・リストによるコンタクト数とコスト
・POR(初回は分らないが)
・獲得リピート数、売り上げ率、コスト
これらを顧客、カレント顧客、ロスト顧客として計画年次分組み立てる事によってビジネスの可能性を判断する材料とするのだ。
下記の顧客を含んだ事業計画(表示サンプル)EXCELの表を見て頂きたい。
※表をクリックすると、拡大イメージをご覧いただけます

ただし、むろんこの段階では事実の積み重ねが無いことにより分からないこともある。
制作会社や広告会社の協力を得て研究するとしても事実ではない。
・レスポンス率
まず、レスポンス率だ。ビジネス計画段階では、変動要素がありすぎて計算式が立てにくい。
この場合は事実だけをコメントとして記載しておくべきだ。
・顧客関係性によるメリット
顧客とのワンツーワンでの関係は売り上げに大きく影響してくるはずである。
殊に顧客コンタクトに関しては日数単位で変動してくる。次回のコンタクトがどのくらいであれば
良好な関係を維持出来るか、の計数的把握はまだ出来ていない。
これも計画時点では分かり難いものである。
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単品通販も顧客の獲得からロストまで一連のストーリーが描きうる事業である。
このストーリーを使って事業開始前の計画を立てることが大事だ。
以下次号に続く
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