マーケティング
【第4回】単品通販の商品 その2 商品のコンセプトを作る 具体事例より
POINT
『商品のコンセプト作りとは』
1)まずは「基本コンセプト」
2)そしてターゲット
3)なぜこの商品に辿り着いたかの企画意図
4)商品理解のために キーワード
5)そして この商品意図をきめる
6)特徴成分
7)資材開発
8)商品構成
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■商品のコンセプト作りとは
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前回「単品通販の商品として何を選ぶか」では、単品通販の商品としてコンセプトをしっかり検討する必要があると述べさせて頂き、同時に若干の事例を提示した。
新しいビジネスを構築するに非常に重要なことなので、今回はもう少しこのコンセプト作りを考えてみようと思う。
分かりやすいように事例を見てみよう。
此処では前回も述べた、架空ではあるが現実に近い化粧品メーカーを事例として上げさせて頂く。理由は、私が一番多く関係させて頂いた業種がこれだからに過ぎない。
全体は8章からなる。
基本コンセプトであるので詳説は本稿でも別添として、本当に基本だけを簡潔に述べることとする。
むろんここに至るまで、この企業では多くの研究、ニーズの調査、プロジェクト内での議論があった。ここではその中間的アウトプットと考えて頂ければよろしいかと思う。
1)まずは「基本コンセプト」。
ここではビジネス全体に関して、商品を意識しながら定義する。
できるだけ簡潔に、短い文章で新しい商品のイメージを伝える。
媒体作成する人は特にこの基本コンセプトを前面に押し出すのだ。
事例企業では「人に、自然にやさしい商品」をメインに据えた。
この表題は、現在では当然かもしれないが、この商品を開発している時は大変新鮮だったのだ。
そしてこの基本コンセプトを実現するサブ・コンセプトとして以下を掲げた。
・人の肌によくない成分は添加しない。
・無香料、無着色、無鉱物油を商品構成とする。
・全成分表示、指定成分無配合。
・敏感肌、アトピー様肌、不安定肌の悩みにやさしいケアを施す。
2)そしてターゲット
マーケティングであるので、当然ターゲットを定義しておく必要がある。
いわゆる女性の肌質は大きく言えば 乾燥肌、しっとり肌、中間肌があり、肌に与える変動要素として加齢、気候がある。
事例企業では、以外に対応が進んでいない敏感肌に焦点を合わせることとした。
組織としても研究を続けていたし、ことに担当者が若干の敏感肌で、アトピーに大変造詣が深く、組織としても研究を続けていたので、アトピーの人にも安心して使ってもらえる化粧品を開発したいという夢を持っていた。その結果がここに現れている。
そこで、
・「敏感肌、不安定肌、アトピー様肌に困っている18才から35才の悩みを抱えている女性。」
と定義する。
3)なぜこの商品に辿り着いたかの企画意図
商品としてこのジャンルを取り扱うに至った理由を定義しておく。多年の研究の結果、ここでは
「人に、自然にやさしい」
を掲げている。
そしてこれより研究の基本的テーマを「いかにより良い本物を提供出来るか」を考慮したものとしている。
この企業の研究者が様々に考え末、たどり着いたのは、現代病にも含まれるアトピー性皮膚炎に悩む多くの女性たちだった。
・どうしたら、化粧品の範疇でアトピー様症状の苦しみを軽減できるのか。
・どういしたら悩んでいる人たちが少しでも楽に慣れるだろう。
むろん、薬剤師による研究部門だけでは商品開発は出来ない。
専門的な見地からのアドバイザーが必要だ。
彼らと小児科、皮膚科の医師とのディスカッション、助言から
・「産まれて間もない赤ちゃんの肌は皆美しい。」
と言うことに着目した。
「生まれたての赤ちゃん」の肌に少しでも近付ける化粧品とは何か、を深堀りした結果、たどり着いたのがこの化粧品である。
4)商品理解のために キーワード
この化粧品の効能を端的に消費者に届ける為には何が必要か、どう打てば良いかを考える。
産まれたばかりの赤ちゃんの肌が我々に教えてくれたものは・・・。
・「産まれたばかりの赤ちゃんにアトピー性皮膚炎は無い。」
何故だろう・・・・・。
それは、母胎にいる時に臍の緒を通じて母親から栄養を沢山もらっていたことと、羊水に包まれて、ミネラルやアミノ酸を充分に与えられていたから。
やがて誕生し、空気に触れ、ある時期を過ぎた頃からお母さんに貰った栄養分が減少しはじめ、様々な外的要因でカサカサした肌へと変化して行く。
誰でもが安心して使え、生まれたての赤ちゃんのようにプリプリ、ツルンとした素肌に近づけるもの(化粧品は)は無いものか。
このテーマに従って、乾燥しがちな赤ちゃんの肌にも安心して使って貰えるシリーズ設計をする。
5)そして この商品意図をきめる
この商品は一体何を狙った物なのか、他社の商品よりどこが優れているかを少々具体的に定義する。ここでは
・「全品医薬部外品&トラブル肌対応シリーズ」
と位置付ける。
それは肌に必要な成分を追求し、肌に負担をかけず、やさしく肌を整えるものであること。
充分な潤い補給、バリア機能の正常化によりトラブルから肌を守ること。
具体的には、肌にしみない、しっとりとした使い心地と潤いの満足感を実感出来るように作られる。
・敏感肌に不足しがちな皮脂や、細胞間脂質をやさしく肌に与え、肌の働きを正常に整え、より安定な肌へと保ち、
・肌の状態により「しっとり」と「さっぱり」を使い分け、
・基本の洗顔料や「しっとりクリーム」のケアで乾燥に悩む赤ちゃんの肌も負担無くケアできる、
・・・ものとする。
6)特徴成分
単品通販では成分の特徴を購入者に伝えることが大変効果がある。
ことに今まで知られていなかった成分は。
酒の醸造メーカーさんが「米ぬか・日本酒酵母」に保湿、潤い、肌荒れ防止効果を乗せて商品販売しているのをご存じだろう。
昔はビタミン、古くはコラーゲン、最近はグルコサミンと多様な特徴を持った成分配合を提案する。
そしてその効果を提示して購入を促す。
この企業は当然
・羊水様成分、母乳様成分(アミノ酸、ミネラル成分)
をテーマにするだろう。
7)資材開発
化粧品という商品はもう一つ課題を持っている。製造や消費にかかわる資材費だ。
売り上げの3%近くが容器代と言われている。
嫌われるのは、過剰包装だったり、有害物質が放出される素材の使用だ。
しかし、なぜ通販の包装は大げさなんだろう。物流の為か?
自然にやさしい、を謳っているのだから、より安く、より安全に、より少なく、をテーマにする必要がある。某メーカーの、社内で出た不要紙を緩衝材に利用しているという広告はつとに著名だ。
目の不自由な方々はどうやって商品を識別しているだろう。
きっと、ビンの大きさや蓋などの感じだろうと思われる。でも、どのメーカーも同じような瓶が。
そこで、瓶に点字で案内を付けたらどうだろう。そこで。
・「人、自然にやさしく」の基本コンセプトをテーマに素材を選ぶ。
・容器を工夫し、箱に点字を入れる。
これをコンセプトに据える。
8)商品構成。
今回具体例は遠慮するが、以下商品構成が述べられる。
基本コンセプトなので個客、商品、メディア、テーマなど様々な要素が入っている。
それでも良い、この基本コンセプトからそれぞれの主要テーマに従って計画が立てられ開発され、評価されれば良いのだ。大事なのはこのくらいまで煮詰めておくことである。
次号につづく。
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