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長年、大手通販企業様のコンサルタントとしてご支援してきた実績より、成功のために必要なやるべきこと、を伝えます。

Ohkura.com Consulting   代表 大倉 伸夫

【第29回】単品DM ちょっと上級 「市場導入とメディア (6‐4)」

2013年09月09日|トラックバック(0)

POINT

『チラシにみる単品通販の媒体としての機能』
『ビジュアルの重さ』

前回は 媒体を市場に投入した場合の反応がどのようなものであるか
またその反応の内容について見てみた。

ここのところ少し堅い話ばかりなので今回は 少し柔らかい話にしてみたい。
メディアの話だ。

この話(単品通販をテーマに)の冒頭申し上げたように ここで記述してある内容は 某化粧品会社さんで実際に行なわれた 事業立ち上げを 視点を変えてお伝えしている。
従って現実とは異なる部分が多々あると思って頂きたい。

メディアがその一例だ。
前提で申し上げた、「市場投入戦略」と「記述した内容」とは 実際は若干の開きがあることにお気づきだろう。

今回はメディアについて考えてみよう。
ことに(折り込み)チラシについては何度かご説明した。

そこで、今回は気軽に読んで頂ければ幸いだ。

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■チラシにみる単品通販の媒体としての機能
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 媒体は店だ。
 無論 チラシも店だ。
 それにしても 通常の店舗や通常の広告とでは随分開きがある。

 以前もこのコラムでも考えて見たが 媒体に現れた店舗的機能をもう一度見てみよう。

 (1) 顧客発見

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   通販や店舗で単品として販売しようとしている商品は 店舗主が命を賭けて商品した物だ。だから何が何でも完売しなければならない。
   その為には、大きな声で見えない群衆に呼びかけて 見込み顧客をまず発見しなければならない。
   これが第一歩だ。
   個々人が見えない人の群れ(消費者)の中から 自分の商品に興味を持ってくれそうな人を探し出すのだ。

   このために活躍するのが媒体だ。
   例えば「チラシ」というのは顧客に喜ばれる物品・商品の情報提供機能が詰まっていることと そのこと自体が認知されている。
   「チラシというのは商品を提案するためにある」と言う顧客の先入観があればもっと素直に受け入れられる。

  その為に使われるのがビジュアルとコピーだ。

  ビジュアルは図や画像、写真によって 見込み顧客に視覚で情報を伝える。

   例えば「グルコサミン」が売りたい商品なら そのイメージ、図像を表現する。
   まずは「我々の商品はこれです」、と宣言。
   人々は今手にしている この「紙」が グルコサミンの販売を目的としたチラシだと認識して頂く。
   人によってはその場で捨ててしまう人がいるだろうし、チラシの厚い束から引き抜いて読む人もいるだろう、あるいは他のメーカーの商品と比較のためグルコサミンばかり集めたチラシの束の中に差し込むかもしれない。

   そしてチラシは コピーにより もう少し詳しく商品を説明することになる。
   遠慮する必要はない。その商品のよりよい点を、充分に、短い言葉で、端的に伝えるべきだ。
   見込み顧客で グルコサミンに興味のある人は読みはじめるに違いない。 そしてそれよりもっと興味のある顧客は、より細部に渉った説明を要求するだろう。
   そして 少しだけ 今までよりも深い認識を持つ。

   これが顧客発見のプロセスである。

 (2) 商品の具体的説明

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   貴方が売る立場であるなら、より詳しい商品説明をしたいはずだ。 ここまでついて来た顧客もそれを求めている。
   前段のコピーで説明した内容をより詳しく伝えるのだ。
   ・他社との使用効果の違い、
   ・原材料の相違、
   ・含有量の過多、
   ・価格品質の両立などなど。言いたいことは沢山あるはずだ。
  それをより詳しい内容を 端的な言葉で。

  見込み顧客はそこで判断を迫られる、買うか買わないか、サンプルを取り寄せる否か。
  ここで商品の検討を続けるか、止めるか。

 (3) 価格の提示

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   既に見込み顧客は購入を決意しているかもしれない。
   ならば躊躇する必要は無い。
   今まで述べた内容を価格と言う形で提案する。
   但し 生な価格だけを提示してはいけない。

   例えば 
   ・今回だけの値引きがあるのか
   ・定期購入ならどうなる
   ・サンプルや本商品の無料提供はあるのか
   ・送料は有料か無料か
   ・支払い方法はどうなっているか
    (有料か無料か)

   などなど見込み顧客の買う気持ちを決める方法は幾つもあるだろう。それに対して素直に答えて行く。
   そして最終的な価格を提案する。
   この価格によって商品購入を決定する方々もいる。

 (4) 最後が発注だ。

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   これでこの顧客からの注文が決定し、顧客が既顧客になる。原則は多様で廉価だ。
   当然発注の形式は多様な方法が良い、ハガキ、FAX,電話、PC、コンビニ支払い、振り込みと、顧客の都合に併せて使いわけて貰う。

   チラシの場合 販売のツールや方法が一枚の紙の中に詰め込まなければならない。従って一つ一つの機能が重要で、どれも欠かすことはできない。

   商品説明では「絵」がことに重要だ。

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■ビジュアルの重さ
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 こんな経験をしたことがある。

 諄いようだが 単品通販の場合 プロセスが非常にシンプルにできているのは前述の通り。
(これが総合系通販などだと、媒体全体のコンセプトや、商品ジャンルや頁単位のコンセプト等々多くの調整項目があり、それだけ大変な労力を要することになる。)

 しかし反面 単品通販では使用出来る面が少ないだけに、全てのコンセプトを少ないビジュアル、コピーに集約しなければならない。

 このコラムでは 化粧品の単品通販を事例にしたが、そのコンセプトをいかに「絵」として表現しただろう。

 (1) 製品のコンセプトは

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   製品のコンセプトをもう一度確認してみよう。
  「超敏感肌用」化粧品で「羊水、母乳」と同一成分でできている。それを明らかにするために全成分表示、全成分を解説する。しかも、著明な小児皮膚科医のお済み付き」等が主たるコンセプトであった。

   このコンセプトをもとに商品開発を行ない 同時に代理店や彼らの推薦するアートディレクター等をまじえて説明会、打ち合わせを行なった。

  一週間後。
 (2) 出てきたビジュアルのプラン

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   試作が出てきた。
   これを見て我々は驚いた。

   用紙の右半分、赤ちゃんを抱いてお母さんが立っている構図。
   赤ちゃんは頬をお母さんにつけている。
   お母さんは赤ちゃんの頬を優しく受けている。
   ここまではごく自然だ。

   我々の目を奪ったのは二人とも着衣をつけていなかったことだ。つまり母も子も裸だったのだ。

   議の参加者は暫し無言であった。

   今日なら裸体の広告など珍しくないかもしれない。
   しかし、まだまだこのような図柄が市民権を得ていない時代だった。
   「これは??」 誰かが言った。

   フォトディレクターが淡々と説明し始めた。

   「これは、新製品が 羊水、母乳 と言う成分でできており、それは弱い敏感肌にやさしい成分であることを母子の姿を借りて表現しています」 とのこと。

   それから一斉に多くの意見が出た。
   曰く、
   「赤ん坊は兎も角大人の女性の裸を出すわけには行かない」   
   「赤ん坊も裸なのは目のやり場に困る」
   「二人とも剥き出しなので 女性用の商品には不適格」
   「服を着せたらどう」
   「上(司)の許可は下りまい」まで。

   しかし、暫し時間が経ってよく見ると 
   母と子のやさしいにこやかな笑顔が二人の素直な繋がりをよく表現している。
   全体に清潔感が漂い、子を愛おしむ母の情感が静かに表現されている。
   紙面の四隅が柔らかく処理されており何とも言えず静かで、穏やかな雰囲気が醸し出されていた。

   全体を通して清潔感に満たされた作品であることが分った。
   言われてみれば羊水、母乳と言うイメージが無い訳ではない。

   しかし、会議は意見百出でなかなか終わらなかった。
   意思決定の時間も迫っていた。
   そこで少々乱暴だが 多数決をとって可否を決めることにした。

   結果はGO!
   継続して作業を続けることとした。
   無論「母子像」を前提にして。

   幸いなことにこの「母子像」は市場からも受け入れられた。

   ビジュアルだけが売上を作ったわけではないが 新しい商品として順調に育って行く気配をみせた。
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   単品通販は紙面が小さいだけに多くの工夫が必要だ。
   今回のような商品とメディアを統合するような考え方を創造するのが売上向上必要と思われる。

   今回は単品の柔らかい面を見てみました。


   次号に続く

 

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