マーケティング
製造業の単品通販〜単品系通販の媒体戦略(3)〜2
POINT
『インターネットをツールとして考える』
『薄利多売の旅行通販から脱却』
『ビジネスモデルの提案』
『インターネットの役割』
『企業が変わる』
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■インターネットをツールとして考える
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前回では物の販売以外の通販として、旅行の通販を一つのモデルとしてお示しさせて頂いた。このモデルはリアルでは既に稼働している。

今回はもう少し詳しく見ると同時にインターネットをツールとしたら何が出来るか考えてみよう。
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■薄利多売の旅行通販から脱却
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旅行の通販というのは売り上げほど利益が大きくは無いものだ。
薄利多売の典型だとも言える。
何とか打破しなければならないと各社は考えている。一方、旅行そのものはどこの企業もそれほど変わった商品を売り出しているわけではない。ちなみにちょっと旅行通販カタログを開いて「ロマンティック街道」を見てみたまえ。どの企業も殆ど同じだ。これではお客様に受け入れられるはずがない。
少なくともリピートはしないだろう。
いつも言うが、お客様はしっかりとマーケターを差別化する。
新しさや進歩・発展のない、陳腐な商品はすぐに飽きられる。
むろん、旅行に「入門コース」は必要だろう。しかし、いつも「入門コース」ばかりでは顧客は飽きる。
それに応えるためには付加価値の高い商品を提供しなければなない。
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■ビジネスモデルの提案
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1)海外旅行はツアーコンダクターが中心
何かのきっかけ海外旅行に行く。そこには必ずツアーコンダクターが随行する。
ツアーコンダクターというのは単なる観光案内人ではない。
訪問国に対するある程度の知識、顧客の行動認識などを身につけ、それなりの資格を持ち、海外旅行を円滑に進める中心的役割を担う。
むろん、実生活をしている現地ガイドに比べれば現地の実質的知識は少ないかもしれない。それでも旅行の同伴者として多くの優位性を持つ。それに何と言っても旅行が大好きな人ばかりだ。
この人が中心になって旅行を進める。当然旅行者とツアーガイドの間に様々な交流が図られる。ある意味では苦楽を共にするわけだ。旅行者によってはこの交流が楽しみな人もいるという。
その中に特定な心の交流が生まれないわけがない。
この人達は帰国後もある程度の交流をすると言う。
・あの時聞かせてくれたテープをもう一度聞きたいが。
・向こうのガイドさんの住所を教えて。
・あの件もっとよく知りたいので図書を紹介して。
・個人で行ったらどんなコースが良いか教えて。
・もう少し深く知りたいのだが。
などなど。
旅行に行った人たちの一割から二割くらいの人たちが何かしらのコンタクトをするとも聞く。
旅行者は訪問する国に特定の目的と興味を抱いている。
むろん、いろいろな国を尋ねることに喜びを感ずる人達もいるだろう。
それはそれで良い。個人で留学する前にパッケージ・ツアーを利用して予めの知識を、と思っている人がいるかもしれない。いずれにしろその国の文化、美術、生活に興味以上の物を持っている人々の集まりだ。この中心にツアーコンダクターがいる。
2)小さな集団
こうしてツアーコンダクターを中心とした小さな、小さな集団が出来る。
グループとも言えない人数だ。しかしこの人達はイタリヤに、ドイツに、フランスに、ヨーロッパにより多くの興味を抱いているのだ。ツアーコンダクターを中心に一人、二人と増えて行く。
やがて、一度好きな仲間同士が集まって会話をしようと言う提案がされる。
それこそ共通の趣味や興味だ、話題にも花が咲く。
もっといろいろなことを知りたいと願い始める。
語学学校に通う者もいる。ツアーコンダクターはこれらの要求に対して的確に対応する。
しかしその連絡などはまだ電話や手紙だ。
3)指導者
ある程度の知識以上になるとツアーコンダクターの知識では満足出来なくなる。
そこで外部から有知識者を呼ぶことになる。と言っても、コストは掛けられない。
以前その国に住んだことのある商社の人とか、大使館勤めの人とか、留学生だ。
その人達がより多くの具体的、知識を提供してくれたり、文献を紹介してくれたりする。
既に仲間になった人たちは分担して知識を吸収し、交換する。
塩野七生さんのイタリア・シリーズなどはうってつけのテキストだ。
その指導者が的確な指示や解説を行う。
しかしその連絡などはまだ電話や手紙だ。
やがて、少しずつ連帯感が生まれる。
やがて、皆でまた行きたいね、と言う意見が出る。
4)商品
今度は
・今まで行ったことも無いこんな所、あんな所。
・絵を描きに行きたい、いや写真が良い。
・下町巡りをしたい。その後地元のバーで一杯。
・アッピア街道を自分の脚で全部歩き通してみたい。
・どの道を歩くかと地図を出してルートマップを作る。
誰かが言い出す。
「どうせ行くなら多少コストがかかっても、今まで誰も経験していなかった所や事を」
一つの美術館をゆっくりと。意見百出。
やがて集約されて一つの旅行コースのモデルが出来上がる。
七割賛成、三割異論あり。
そこで、どのくらいコストが掛かるか計算。
ツアーコンダクターが中心になってコスト情報の収集をする。
無論旅行会社も全面的に協力する。
誰かが言い出す。
「どうせ行くなら多少コストがかかっても、今まで誰も経験していなかった所や事を」。
ちょっとローマの良い目のホテルや、余り人の行かないアッシジの古城の美術館。
ナポリの個人の庭巡りやティーパーティーへ、ミラノで一世一代のドレスアップでダンスへ、オペラ鑑賞へと行く先が決まって行く。
さすがに旅行会社にあるホテルや交通機関では賄いきれない所もある。
その時は臨機応変。旅行会社が旨く組み合わせて提案してくれる事になる。
こうやって旅行プランがツアーコンダクターの手元に寄せられ新しいツアー企画が出来上がる。
しかもお客様が自分達の為に自分の手で作った物だ。
この小集団にこれ以上良い商品があろう筈がない。
これも今はすべて電話や手紙。
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■インターネットの役割
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そのうち、誰かが提案する、
「お互いにネットを使って連絡し会わない?」
早速アドレス・リストが配られる。メールが使われる。
「どうせならSNSに我々のサイトを作ろうよ。」
そしてサイトが作られ、拡がって行く。最初は既製のツールだ。それで充分。
インターネットの役割は
1)サイトメンバー間の連絡
当然一番大きな役割だ。メンバーが相互に意見交換するその中心になる。
メールも使われる。PCで無くても良い。必要なら携帯からでも連絡は取れる。
メンバー間の情報交換の中心はツアーコンダクターだ。
2)知識の交換
外部の知識面の指導者は、何も会合に出てくる必要は無い。
ネット上で必要事項を連絡する。もしくはアマゾンの最適なドキュメントを紹介する。
会合に出るのは必須情報を提供するときだ。
例えばローマの「泥棒市」の場所や、穴場の店など。
3)旅行の種作り
既製の旅行ではない。だから計画は出来るだけ緻密に練っておいた方が良い。
メンバーの要求や指導者の様々な希望、意見、注意事項などもネットを通じて交換される。
その交通整理もツアーコンダクターの仕事だ。
4)旅行会社との連絡
旅行の設計は基本的にルートと宿だろう。
むろん経験と実際の料金を熟知しているのは旅行会社の仕入れ担当だ。
この人たちとの諸連絡や提案もこのネットが有効に機能する。
ツアールートや日程表などが作られ、修正されて行く。
実にこの小さな集団の中心に人としてのツアーコンダクターがいて、ツールの中心としてインターネットがあるのだ。
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■企業が変わる
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このような小集団型のビジネスが生まれると企業のあり方が変わる。
まずツアーコンダクターの役割が変わる。
ツアーをコンダクトする立場からコーディネートする立場に変化するのだ。
小集団を構成し、率い、意志を統一し、商品を作り、そして引率し、より安全で満足の得られる、中心となって行く。
それに伴って企業も変わる。主たる仕事の内容は
1)旅行素材の提供
旅行会社は従来のパッケージ型の商品から、宿泊、移動、食事といった素材を分割しツアーコンダクターに提供するようになる。
2)ツアーコンダクターの教育とヘルプデスク
ツアーコンダクターのPCを中心とする教育とそれに拘わる様々な質問への回答。
現地の情報が必要であればそれらの提供など。
3)ネットワークと顧客情報の管理
当面は既存のツールを使っていても当然新しいシステムを、ということになろう。
そのネットワークの管理。それに小集団のメンバーの管理も企業の仕事になろう。
ここでも顧客情報は貴重な資産だ。
4)何よりも商品そのものが変わる。
従来の紹介程度のツアーではなく、質的にも価格的にも一段グレードアップした商品の開発が出来る。
事実、この部門の商品は通常の商品に比べて二割程度高いと聞く。
「ツールが変わればルールが変わる。」と言う。
実にツアーコンダクターの役割も変わればツールも変わるのだ。
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