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長年、大手通販企業様のコンサルタントとしてご支援してきた実績より、成功のために必要なやるべきこと、を伝えます。

Ohkura.com Consulting   代表 大倉 伸夫

製造業の単品通販〜単品系通販の個客はこう変化する(4)

製造業の単品通販〜単品系通販の媒体戦略(1)

2007年07月10日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『FANCLの新しいジャンル 婦人下着のチラシ』
『媒体の「機能とは」』
『1)顧客獲得の役割』
『2)売り上げ作りの役割』
『3)利益作りの役割』
『4)企業イメージ醸成の役割』
『5)ウエイクアップの役割』

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■FANCLの新しいジャンル 婦人下着のチラシ
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今、私の手元にFANCL社の新聞折り込みチラシが一枚ある。
昨日の朝日新聞の朝刊に折込まれていた。

新聞折り込みチラシ

FANCL社の「快適肌着」がテーマである。
FANCL社は06年度 売り上げ750億円内外。いわゆる単品通販系としては破格の売り上げだ。
化粧品分野では売り上げトップを占め、健康食品でも着々とシェアを高めている。
この2商品はここのところ数年売り上げを伸ばしているし、まだ具体的な壁が見えない。
化粧品を含む雑貨の対前年伸び率が6.3%、健康食品を含む食料品は3.9%というところ。

そのFANCL社が婦人下着の分野にチラシを入れてきた。
もっとも1999年からこの分野に参入していると聞いてはいるが。

さてチラシを見てみよう。
表の上3分の2はビジュアルが占めている。
ビジュアルはモデルが商品であるブラジャーを着けてちょっと後を振り向いたところを斜め右上から撮影。首から上と腰以下はカット。難しい淡い肌色で統一していながら不快感を与えず、やや暖かめの色合いを出している。
その中で商品であるブラジャーは露出面が少ないにもかかわらず質感を止めている。プロの仕事だ。
右中央の円内に前姿を。さしてさりげなく「64万人」、使用者の数だ。
 
余談だがモデルの首を出すか出さないかは大問題だった。首を出せば商品の露出が少なくなり訴える力が弱くなる。併せてどうしてもモデルの顔に視点が向けられ、商品のパワーが出しにくくなる。おまけに商品の量感も表現しにくい。
一方首を切ってしまうと、人によっては首無し写真とみられ、不気味、不愉快にもなろう。
切るか切らぬか昔は逡巡(しゅんじゅん)した物だ。
今敢えて首無しでモデルを使うのは、首無しでも商品力は衰えないという分析・実証の結果。
二十年ほど前、あるアパレル系の通販企業でこの議論が巻き起こり、侃々諤々(かんかんがくがく)をやった。その結果2つのカタログで首ありと首無しをテストしたところ、見事に首無しでも顧客に買って
頂けることが分かった。
それから一時期首の無いモデルを使うのが流行したくらいだ。

表には赤字ではっきりと「きもちも シャン!と きれいライン。」というヘッドコピー。
「ムリ無く自然に、背筋シャン 胸アップ!」と左側に流す。

表3分の2は赤色地主体の説明文。
中でも目に付くのが「3,150円」也の、黄色に赤の陰を付けた
ゴチックで販売価格。一番大文字だ。
よく見ると「通常価格4,200円」と白抜きで小さく書いてる。
そして一番下にお定まりの0120が見やすいゴチックで書かれている。
これがFANCLの新しいジャンル 婦人下着のチラシだ。


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■媒体の「機能とは」
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実は媒体はどれもがその媒体が果たすことを期待した「機能」がある。
そしてその機能を組み合わせることによって売り上げ全体を構築する仕組みになっている。
単体でも売り上げは作れる。しかし単品通販の特徴であるリピートは狙えない。

例えばこのFANCLの下着チラシは新規顧客を獲得するためのチラシと言ってよい。
今まで顧客でなかった人をほんの少し姿の見える顧客にするのだ。

今仮にこのような定義をしておこう。

第1次媒体 自社の企業姿勢を社会に伝える
第2次媒体 自社の商品を通信販売で購入して頂ける見込み顧客を捜し、獲得する
第3次媒体 顧客に喜びを伝え売り上げを作る
第4次媒体 顧客感動を届けると同時にリピートにより利益を作る
第5次媒体 スリープ顧客の再活性化を図る

別にこの通りである必要は無い。企業の商品やコストにあったやり方で良いのだから。

とすれば、このFANCL社のチラシは第2次媒体と呼ぶことが出来よう。 
 

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■1)顧客獲得の役割
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まさにこのFANCL社のチラシがその機能、そのもの。
これ以降の顧客とのコンタクト、リピートを期待して放たれた矢だ。
行く先は今の下着に満足のできない女性たち。
そのためには、出来るだけ広く、低価格のメディアで、制作費も印刷費も配布コストも最低であることが条件だ。
そして大量に。なおかつしばらくの間は身の回りに取り置き出来るように作っている。
生活時間の異なる家族で回覧可能だろう。

それと新聞折り込みの場合、配布の地区が新聞配達所別単位になり、レスポンス状況が把握出来るのでどの地区が効率が良いか分かること。
またある程度その地区の住民特性がわかることだ。
もう一点重要なのは配布のコントロールが利くこと。これもチラシ配布の技術から生まれた技のひとつだ。

複数の商品を紙面に掲載し、テスト配布し、そのレスポンス比率によって商品の入れかえをすることだ。

しかし、基本はあくまでも新規見込み顧客を見付けること。
メディアとしては新聞折り込みチラシ、インンターネット、新聞折り込み、新聞一段広告など。高価でよいならテレビもある。


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■2)売り上げ作りの役割
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見込み顧客が見つかった段階でその顧客から売り上げを作るメディア。

FANCL社のチラシでブラジャーを購入したとしよう。
送られてくるのは商品だけではない。必ずといって良いがブローシャーと呼ばれる小冊子、もしくはカタログが入って来るはずだ。そしてそれを開くと商品のラインナップがずらりとあるはず。

多分チラシに載せた、商品単独の販売価格は大した利益は出ない。
その代わり別ジャンルの良い商品を顧客に提示することによってリピートを狙うのだ。

ここでは既に顧客のセグメントが終わっている。若い、従来の下着に不満を持っている女性だ。
しかも住所まで分かっている。この人が他の下着に不満を持っていないわけはない。
むしろ積極的に不満を持っているだろう。

おそらくこの号のFANCLの小冊子は「夏、本番お悩み解決!」だ。
商品展開はバスト・・・気になる脇をすっきり押さえて、おなか・・・苦しくないのにはくだけで、ヒップ・・・キュウーと上がればスマート、脚・・・むくみ脚をほっそり等、女性の夏の下着の悩みに対応する商品が並ぶ。しかも一ジャンル一商品から数点どまり。見事な展開だ。

折り込みチラシによってブラジャーを購入した女性はこの小冊子をみて、次の商品購入を考えるかもしれない。

この場合売り上げを作る媒体は新規顧客を見付ける媒体とは異なるのは明白。

メディアとしてはカタログ、インターネット、テレマーケティングなど、
比較的情報量の多い説明型のものとなる。 


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■3)利益作りの役割
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売り上げを上げる、しかもしっかりと利益を出そうとして提案する媒体。
例えば旅行の「特選商品」がそれだ。
通常旅行商品というと低価格で多くの名所、旧跡を駆けめぐる。
しかも短期間で。その結果、どこの旅行通販会社が分からないほど商品が似通ってくる。まるで問屋が一斉に売り出しているようだ。
それに対して、若干コスト高ではあるが旅行そのものに特徴をもたせた商品を提案する。

移動する旅から一定地区にじっくりと腰を据えた旅、ビジネスクラスや五星ホテル、高級レストランでの食事など一クラス上。又はゆったりとしたクルージングなど。
これは明らかに廉価な商品に差を付けてじっくりと提案するスタンスだ。
旅行通販というのは実は薄利だ(旅行通販屋さんご免なさい)。
税引き後数%、しかも一桁の低い方が宿命だ。
そこでこのように同じ地域を旅行するのでも利益を出せる商品を提案するのだ。
むろん、そんなにさばける商品ではないがじっくりと楽しんで頂き、そして利益率を維持出来る商品が網羅されている媒体だ。

メディアとしてはやはり説明型のブローシャー、カタログ、インターネットと言うことになろうか。 


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■4)企業イメージ醸成の役割
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このダイレクトマーケティングでは、広告とは企業のブランドを売るのではなく、商品その物を販売するのだ。従ってどれだけ認知度が上がったかではなく、どれだけレスポンスがあったか、どれだけ売れたか、どれだけ顧客のロイヤリティーが上がったかが勝負。

しかし最近少しずつではあるが企業の品質をさりげなく提案しながらサンプルや資料請求に繋げるケースが増えてきたように思う。
例えば化粧品、健康食品など、従来の商品販売型に広告からブランド提案型に変ってきたように思われる。
ただしその中でさりげなく自社の名前や請求窓口の電話番号を伝えている。
比較的テレビに多いように思われる。


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■5)ウエイクアップの役割
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ウエイクアップに関しては前述の通り。
既に最終商品購入期日から数ヶ月、もしくは数年経った顧客に対して発信されるメッセージだ。

これらの顧客はくどくどと説明する必要はほとんどない。むしろプレミアムを付けるとか、特別価格を提案していく。
なぜなら彼らは既に企業も、商品も熟知していることだから。

媒体は、媒体単独で使用する場合と幾つかの媒体やメディアを複合させ、お互いの機能をそれぞれに発揮させて売り上げに近づけるばあいがある。

ジャパネットたかた社はチラシ投入前日に予告をすると同時にメールも送り、サイトも同時に更新するという技法を使う。より多顧客の知覚に情報を定着させようと言う意図である。

それこそ百花繚乱の媒体戦術である。

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