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Ohkura.com Consulting   代表 大倉 伸夫

改善の指示は絶えず顧客から〜「改善型マーケティング」を考える<後編>

製造業の単品通販〜なぜこのコラムで単品通販を取り上げるか

2006年10月17日|コメント(0)トラックバック(0)

単品通販の新分野を製造業が切り拓く 【第1回】
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■通販業界はまだ伸び続ける
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※日本通信販売協会のお話によれば

「2005 年度の通信販売業界全体の売上高は、推計で 3 兆 3,600 億円」となり。

それは「前年度の 3 兆 400 億円に比べて、3,200 億円の増加」であり、「調査開始以来の売り上げ」。

と言うことは我が国経済始まって依頼「最高額となった」そうな。

通信販売業界の売上高

おまけに「対前年度の伸び率も 10.5 %を示し、1991 年度以降、15 年振りとなる二桁増加を記録した。」とのことである。

※日本通信販売協会
 http://www.jadma.org/

業界および関係各位の努力の賜(たまもの)であろう。

しかしここでよくダイレクトマーケターの一覧を見てみたまえ。
(日本通信販売協会のサイトの会員社一覧を見て頂くとよい。
 http://www.jadma.org/ )


殆どが通販専門業者か、流通業の兼業だ。

それでもメーカーらしい名前があるって?

どれどれ。確かにあるね。ただその企業は通販をやっているのではなく、通販業者に商品を納めている会社もしくは通販商品を作っている企業なのだ。

かくして営々と築いてきた通販業界は殆どが小売業か流通業者と言うことになる。

私はダイレクト・マーケティングという類希なマーケティングがこのくらいのビジネスサイズで終わるとは思っていない。

従来のマスマーケティングが行き詰まっているときに颯爽(さっそう)と現れ、若干売り上げが低迷した時期があったが、本当に大正時代に産声を上げて以来(江戸初期という人もいるよ。定置薬)伸び続けてきたんだ。

私は今までこのコラムで通販とダイレクト・マーケティングを混在させて使っていたが実は明確に違う。ダイレクトマーケティングは従来の通販にダイレクトと言うマーケティング手法を加えた物だ。

この手法は確かにヨーロッパやアメリカで先鞭を付けた。ダイレクトマーケティングの基本概念は今でもアメリカ日本通信販売協会の定義をほとんど外れてはいない。

しかし風土・国土が異なる日本でこれだけ進展したのは、やはりそれなりの理由がある。ことにデータべースマーケティングやテレマーケティング、CRM等という概念が加味された今。

全く通販とは似て非なる産業に育って来ていると思う。


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■消費財に近いところの製造業
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それではなぜこの業界は小売業と流通の兼業に占められているのだろう。

答は簡単だ。従来のダイレクト・マーケティングではリピートが必要になる。

つまり獲得した顧客から繰り返し購入を頂き、LTVをいかに上げさせて頂くかが課題だ。
↓↓↓ここら辺は前回までの以下のコラムを参照してください。↓↓↓

◆経営計画、事業計画は絶対に必要だよ 例えイメージでもいい

LTV(ライフタイムバリュー)とは?
 顧客が初めて当社の商品やサービスを購買をして、その後、離反するまでの
 総購買金額(正確には総粗利益高)を合計し、現在の金額にしたもの

従って取り扱い商品に「リピートの力がある商品」という制限がある。

確かに製造業と言ってもマザーマシンを作っているところ、装置を作っているところではあまり細かく顧客からリピートがあるとは思えない。

しかしより消費財に近いところの製造業ではこの枠が外れる。 

現在ダイレクトマーケティング頑張っている企業、ことに単品通販を得意とする企業を見てみると、製造業から移ってきたかあるいは兼業が散見される。

 ・サントリーさん
 ・味の素さん
 ・やずやさん
 ・小林製薬さん
 ・ふくやさん

などなど。
 

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■ダイレクトマーケティングの真骨頂
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アメリカにワインセラーというダイレクトマーケターがある。
ここの商品は全て、何らかの形でワインに関係している物ばかりだ。

例えば、ワインに関する書籍、ワイングラス、ソーサー、温度計、栓抜きから始まって巨大なワインセラーに至るまでワインに関する物なら何でも扱っている。取り扱っていない物はないそうだ。

ベストヒット商品は個人や企業のネーム刻印入りのワインオープナーだという。

しかしここで扱っていない商品が只一つある、ワインそのものだ。

つまり、今更ワインを作って売って見たところで巨大化した先行メーカーにビジネスサイズと価格で飲み込まれてしまう。関連商品ならいろいろの工夫ができてビジネスとして充分成り立つと言うところだ。

実はこの社長アメリカンエアライン社の経理役員だったのだがワイン好きが昂じて、いつもワインに関わるプロダクトを考え、手作りすることに没頭していたそうだ。それがいつの間にか口コミで拡がり、顧客がつき、そしてそのリクエストにより小冊子をつくり、深い知識と自作のワイン関連のプロダクトを説明していた。

それがいつの間にか自分で発展し「語れる」マーケティングであるダイレクトマーケティングに見事に成長した。

持ち前の探究好きとアイデアそれにワインに関する蘊蓄(うんちく)で多くの顧客を集め楽しい会話をしているという。

これなんかダイレクトマーケティングの真骨頂だね。

ここだってそんなに大きな会社ではない。せいぜい10人くらいの会社だ。
2階建ての家で2階がオフィス、1階が倉庫だ。しかしワインに関する知識と関連商品では全米どの企業にも負けないと豪語する。

ここはメーカーだ。社長が自分で企画し自社工場で制作する。(ただし、価格的に廉価な物、例えばオープナーなどは香港で委託生産しているという。)

特にセールスはいない、社長の知識と経験がカタログというセールス手法を生み出したという。

メーカーでありながら流通業者の手を経ずに最終消費者に情報と商品を届ける仕組みを作ってしまったのだ。

つまりメーカーでもダイレクトマーケティングを有効に使えばそれなりの事業を開発することが可能なのだ。

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■製造業のダイレクトマーケティングモデル
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今度は日本の話で皆さんも良くご存じの企業。
株式会社ミスミ(http://www.misumi.co.jp)という会社がある。

ここは純然たるメーカーだ。しかも主たる商品は金型。堅いも堅い。
製造業の生命線みたいな製品だ。「金属塑性加工に必要なプレス金型に組み込む金型標準部品を取り扱っている。

自動車・家電・部品メーカーにパンチ&ダイ、ガイド、スプリングなど約275,000点の商品を提供している。」という。

従来この業界のセールスマンは自社製品の型録(「カタログ」の間違いではありません。製品の写真と型番それに価格が入ったもの。)を持参して、研究所の研究員や工場の担当者に商品を説明して販売していた。

どうせ型録を使うなら、とこれを彼らの手元に置いておいて必要な時にFAXで発注して頂くことを思いついた。FAX用紙もいれた。

彼らは必要な時期に手元にある「型録」で発注するようになった。商品説明だけでは顧客が独自に判断出来ないと言うことに気が付き、素材や製法の説明を加えた。類似製品との違いを加えた。こうして型録はカタログに変わっていったのだ。

セールスマンは商品を販売する人ではなく、最終顧客と対話しながらその要望をヒヤリングし、その情報を企画に伝える役割の人に変った。
人は人でなければできない仕事へ転移する。全く人のイノベーションだ。

そしてカタログが直接売り上げを作るようになっていったのだ。

株式会社ミスミは製造業のダイレクトマーケティングのモデルであろう。

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■人的販売からダイレクトマーケティングへ
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ワインというどちらかというと生活密着型のグッズであっても、金型のような製造業の心臓のような商品でも工夫次第でダイレクトマーケティングで販売することができるのだ。

まして、化粧品や健康食品、地域産品のような商品に至っては(まさか何でもとは言えないが)充分ビジネスになる可能性を持っているのだ。

どのような製造業であっても販売部門のない企業はない。物は作れても卸や小売りに売れないのではビジネスにならない。この販売のプロセスをダイレクトマーケティングに転換することができないだろうか?

実は、

「従来の人的販売からダイレクトマーケティングへ」
これが今回のテーマである。

ただ最初から完成形を提示することは困難だ。事例が少なすぎる。
そこでこれを従来の単品系通販の仕組みの中から読み解いてみたい。

ついでと言ってはなんだが、単品通販を検討していらっしゃる方々にも読める物にしたいと思っている。

以下次号からこのようなテーマについて進めてみたい、と思う。

1,単品系通販の商品
2,単品系通販の顧客
3,単品系通販のメディア、媒体
4,単品系通販のフルフィルメント
5,単品系通販の情報システム(IT)

このとおりに書ければよいのだが・・・。 

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