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『メール道』『Blog道』の著者であり、多くの連載記事を抱える著名人です。お客様とのコミュニケーションにお役に立てる記事満載です。

久米繊維工業株式会社   代表取締役社長 久米信行

オンリーワンの限定品企画と誕生秘話を共に語る

2007年10月30日|トラックバック(0)

POINT

『オンリーワンの商品やサービスを作り上げる』
『オンリーワンにして究極の限定品を企画する』
『時間と手間ひまのかかる企画ほど情報価値も高い』
『企画の段階からネットで公開していく姿勢』
『一番思い入れのある人や団体に参加していただく』
『パートナーもメディア関係者も顔を合わせるイベントが大切』

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■オンリーワンの商品やサービスを作り上げる
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企業の存在価値そのものとも言える独自の企業理念をもう一度見つめ直し、全社で心一つに共有できましたでしょうか?
それができたら、次は経営理念を商品やサービスでわかりやすく表現して、共感の輪を外に広げていかなくてはなりません。

東京モーターショー

それは、新製品や現在の売れ筋商品を、チラシのようなプレスリリースでマスメディアに流すような安直な考えでは難しいでしょう。
今どき、そんな目先のマーケティング話は、プレゼントを無償提携するプレゼントパブリシティか、タイアップ記事でもなければ、メディアで取り上げていただくことは難しいはずです。

わが社でしか作り得ない、今ここでこそ社会的に必要とされる、できることなら後世にも語り継がれて未来の社員やお客様が誇れるような「オンリーワンの商品やサービス」を作り上げていく気概が大切なのです。


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■オンリーワンにして究極の限定品を企画する
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ちょうど、今秋、東京商工会議所企業経営委員会が
「限定してストーリーを語ろう†中小企業のための限定品マーケティング」
という小冊子を制作しました。
大学教授、シンクタンク研究員、百貨店購買責任者、大手アパレルブランドマネージャーといった精鋭メンバーの末席で、私も討議と執筆に参加させていただきました。

この、B5版でわずか36ページの小冊子(税込300円)に、メディア道の重要なヒントが秘められています。

「限定品」「ストーリー性」「こだわり」「IT」

という4つのキーワードを軸に、商品・サービスの開発と情報発信の心得がわかりやすくまとめられています。
即ち、自社の強みを生かした「究極のオンリーワン限定商品」をこだわり抜いて創造し、ITも活用しながら商品にまつわるストーリーを語り続けることが重要だと説いているのです。

目が確かで賢明なお客様・マスメディア関係者・ブロガーの関心を集め、心から共感していただくには、これまでにはない特別な商品と神話が必要なのです。

 ▼限定してストーリーを語ろう†中小企業のための限定品マーケティング
  http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20071023/285257/
  http://www.tokyo-cci.or.jp/sansei/seisakunavi/gentei.html


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■時間と手間ひまのかかる企画ほど情報価値も高い
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こうした究極のオンリーワン商品を、一朝一夕で作るわけにはいかないでしょう。
もしすぐにできあがってしまうような商品であれば、誰も「こだわり抜いた逸品」だとは思わないはずです。

むしろ技術的にも商業的にもハードルが高ければ高いほど、作るのに時間や手間ひまもかかればかかるほど、数量も販売期間・場所も限られていればいるほど、その商品の魅力=情報価値も高いのです。
目先の売上を稼ぐボリュームゾーンの商品というよりも、企業のブランドイメージを象徴する特別な商品の方が、心ある人たちの共感を生むということです。

例えば、私たちが5年がかりで40粒の種から育てた
「究極の純国産オーガニック和綿Tシャツ」は典型的な事例でしょう。
5年間かけて多くのボランティアや企業の協力を得ても、わずか90枚しか作れなかったのですから、商業的に考えたら、こんなに無意味な徒労はありません。

しかし、この半ば狂気じみたTシャツは、今年7月に世界7カ所で開催されたLIVE EARTHコンサートの日本における公式Tシャツに認定されました。
さらに、LIVE EARTH参加アーティストのサイン入りTシャツはYAHOOチャリティオークションにかけられて、30万円を超える高値で落札されたのです。

そして、読売新聞、朝日新聞、日経産業新聞はじめ、多くのメディアが取り上げてくださいました。
このささやかなエピソードが自然にマスコミやネットコミで伝わっていったことは驚きでした。
そして、多くの方から企業姿勢について共感と励ましのお言葉をいただいて、関係者一同大いに感激したのです。

 ▼究極の純国産有機和綿Tシャツオークション
  http://allabout.co.jp/mensstyle/tshirt/closeup/CU20070724A/


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■企画の段階からネットで公開していく姿勢
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これまでは、新商品発表は企業秘密の最たるもので、プレス発表のその日までひた隠しにするのが普通でした。
たしかに、競合他社との熾烈な戦いの中では、やむなき点も多いでしょう。

しかし、究極のオンリーワン商品は、その会社でしか作れない最もその会社らしい商品です。
裏返せば簡単には真似できない、真似をしても「らしくない」商品です。
だからこそ、商品企画の段階から適度に情報公開を続けた方が共感を呼びやすく、発売前から神話を形成するのに役立つでしょう。

ちょうど先日、東京モーターショーで日産GT†Rの記者発表に立ち会う機会がありました。
世界から集まった驚く程の大勢の記者が取り囲んで、とても実車に近づけないほどでした。

これは、究極の日本製スーパーカーを作ろうという志が、数年前にカルロス・ゴーン氏によって語られた時から、少しずつ情報が専門誌や愛好家のブログなどで漏れ伝えられてきたからこその帰結でしょう。

さらに、発表にタイミングを合わせて、舞台裏が語られるマンガの連載が始まったり、テレビドキュメンタリーが放映されるなど、まさに多角的に様々なメディアからストーリーが発信されているのです。

これからは、こうしたプロジェクト†的な開発秘話が、企画段階から自社のメディア、マスメディア、ソーシャルメディアで適時に適度に伝えられて行くことになるでしょう。

 ▼日産GT-R
  http://www2.nissan.co.jp/GT-R/R35/0710/index.html

 ▼ガイアの夜明け
 「日の丸スポーツカー復活 日産「GT―R」開発 独占取材365日」
  http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview071030.html


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■一番思い入れのある人や団体に参加していただく
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そして、新時代のプロジェクトは、企画段階から、一番思い入れのある人たちに参加していただくことで「魂」が入ります。
自社スタッフのみならず、ロイヤルカスタマーとそのコミュニティ、生産・販売パートナー、時にはNPOの力も必要かもしれません。

究極の和綿Tシャツプロジェクトも、当然ながら、私たちの力だけでは何ともなりませんでした。
緑の手を持つ有機農法の達人である町田武士さんと、環境NPOのエコロジーオンラインや渡良瀬エコビレッジのみなさんの力が無ければ、5年にわたって大変手のかかる和綿づくりを続けることなどできなかったでしょう。

また、大正紡績、カネキチ工業、アバンティの方々の献身的な協力がなければ、Tシャツ用の糸に紡ぎ、生地に編み立てることなどできなかったのです。

こうしたパートナーのみなさんは、誰もが「和綿を復活させたい」という夢に賛同して集い、和綿に触れて、ものづくりができるだけで幸せだと協力してくださいました。
目先の儲けよりも、日本で失われつつある自然の恵みを愛でる文化、ものづくりに魂をこめる文化を呼び覚ますことに価値を感じてくださったのでした。

こうした多くの賛同者の想いがすべて商品に込められているのです。
だからこそ参加した誰もが誇りをもって、この商品について語ることができるのです。


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■パートナーもメディア関係者も顔を合わせるイベントが大切
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さらに大切なのは、企画者、生産者、販売者、ロイヤルカスタマー、さらにはメディア関係者まで、このプロジェクトに心と力を寄せる人たちが共に顔を合わせて語らう場を作ることでしょう。
プレスリリースやネットに頼っていては、感動の輪は広がりません。

それは演出過剰なコンベンションホールでの発表会よりも、開発や生産の現場などの商品ゆかりの地の方がふさわしいでしょう。

例えばGT-Rであれば、モーターショーのお披露目記者会見よりも、ニュルブルクリンクのテストコースや栃木工場の開発現場で開催された方が、参加した人はワクワクしたはずです。
和綿Tシャツであれば、和綿の花咲く畑を目の当たりにして、収穫と綿つくりの作業を実体験したからこそ、出来上がった時の感動が大きかったわけです。

お客様も記者のみなさんも、虚飾に満ちた広告よりも、ありのままの現場を見たいはずです。
生産者や販売者の「当たり前の日常」こそが、ロイヤルカスタマーやメディア関係者にとっては感動的な「非日常そのもの」なのです。

ましてや、その商品開発プロジェクトが経営理念そのものをあらわし、企業が続くかぎり「形こそ変え続いていくもの」であるならば、そこに毎年集まる人たちは、社員と同様に家族に近い同志になるはずです。

そこにはもはやプレスリリースもプレスキットも必要ないでしょう。
過去から現在にいたる感動体験が共有されて、阿吽の呼吸で伝わるものがあると思うのです。

***

ですから、ぜひ、今すぐ、そして遠い未来までも、社員・パートナー・お客様・メディア関係者・・・
誰もが胸が高鳴る「夢の究極商品」を共に創造しましょう。
そして、共に喜び共に語ることで、ますます絆が深まるプロジェクトをスタートさせましょう。

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