マーケティング
尊敬できる企業理念が第一。共鳴する商品ものがたりが第二。
POINT
『取材したいと思う記事とは・・・』
『企業理念は、長期的視点で「三方よし」の内容か?』
『企業理念、CSR・CI活動、本業が一致しているか』
『新商品/サービス/イベントに企業理念が反映されるか』
『企業理念に広報/通販担当はじめ全社員が共鳴しているか』
『プレスリリースはじめブログから社内報まで理念を伝える』
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■取材したいと思う記事とは・・・
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マスメディアの記者やブロガーに注目され取材していただこうと思ったら、何か「新奇性のある商品やイベント」が大切だと考える人が多いかもしれません。
あるいは「時流や流行に乗ったニュースが良い」と考える人もいるでしょう。
もちろん、それを否定はいたしません。
現に、そうしてメディアに取り上げられた成功体験をお持ちの方も少なくないでしょう。

しかし、こうした記事が「一過性の流行もの」や「浅薄な内容」に見えてしまうのは、私だけでしょうか。
そんな記事は、なぜか記者やブロガーが「心から共感共鳴して書いている」とは感じられないのです。
私自身を振り返ってみますと、あるニュースを心から紹介したくなるかどうかの「最初の分かれ目」があるのです。
それは、発信元の企業や団体が尊敬に値するかどうかなのです。
もっとわかりやすく言うならば
「この企業は10年後も、もっと言うなら100年後も子孫のために残っていて欲しい」
と思えるかどうかが、私にとっては大切なのです。
商品やサービスの魅力も重要ですが、その企業や団体がオンリーワンの事業理念と有限実行の企画運営力を持っているかどうかをセットにして評価する記者やブロガーは、きっと多いはずです。
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■企業理念は、長期的視点で「三方よし」の内容か?
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通販ショップを運営している人なら、第一世代のwebサイトを良く覚えているでしょう。
即ち、企業概要や理念、そしてトップのあいさつや社会貢献への取り組みが書かれた「静的な会社紹介サイト」です。
ひょっとしたら、これらの「おかたい情報」「あたりまえの情報」は、商品の売上に役立たない古くさいものだとお考えかもしれません。
しかし、私が今、商品を買う前に一番最初にチェックするのが、こうした「おかたい情報」なのです。
企業経営者としてはもちろん、一生活者としても、一ブロガーとしても、まずこの会社とおつきあいすべきかどうかを、こうした「あたりまえの情報」で判断するケースが増えました。
そして、企業理念や行動が、長期的視点で行われているかどうかも評価します。
例えば、今、長期的視点で問われることの最たる物は、地球環境問題への対応でしょう。たとえ短期的には業績が良くとも、地球環境に過大な負荷をかけたり、子孫につけを回すような企業があるかもしれません。
そんな企業には好感を持てない人は、記者やブロガーならずとも増えているはずです。
また、短期長期問わず、かつて近江商人が大切にしたという
「三方よし=買い手よし、世間よし、売り手よし」
の理念を継承しているかどうかも気になります。
たとえば、バブル崩壊後の厳しいデフレ期「失われた10年」で勝ち残った企業は「買い手よし」「売り手よし」の点では素晴らしいと言えましょう。
しかし、一方で地域経済やコミュニティに多大な影響を与えて郷里を疲弊させ、子孫に残すべき文化も壊してしまったとすれば「世間よし」とは言えないでしょう。
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■企業理念、CSR・CI活動、本業が一致しているか
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昨今は、企業のCSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)活動が問われるため、専門部署を作って社会貢献活動に力を入れる企業が増えました。
CSR活動で尊敬されることが企業のCI(Corporate Identity=企業の独自性や個性を表現)戦略のひとつとなり、ブランディングにも役立つと考えているのでしょう。
しかし、中には、本業とはあまり関連のない事業や、その罪滅ぼしをするかのような事業も見受けられます。
また、日本国内の地域経済が疲弊し、自然も文化も失われつつあるのに、聞こえのよい海外を支援する活動も目立ちます。
もちろん、こうした事業にも一定の意義があることは確かです。
しかし、企業たるもの、本来ならば、企業理念に基づき、その本業=商品やサービスの提供を通じて、地に足着いたCSR・CI活動を行うべきでしょう。
例えば、Tシャツメーカーを本業とする弊社であれば、まずは、オーガニックコットン素材をグリーン電力で作ることで地球環境を守ること、国内の自社工場で作ることで物作りの技術・文化や雇用を守ることなどがを、第一に進めるべき「企業の本分」なのです。
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■新商品/サービス/イベントに企業理念が反映されるか
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だからこそ、プレスリリースで流される新商品・サービスや、イベントについても、そこに「長期的で三方よし」の企業理念が感じられなくては、メッセージが伝わりません。どこでも売っている商品や、企業理念から見て同社があえて扱わなくても良い商品であれば、記者やブロガーの心にはほとんど響かないでしょう。
その一方で、一見すると販促イベントなのに、実は企業理念に関わる深い精神性が感じられることもあります。
例えば、先日、積水ハウスの縁者から「まちなみ参観日」と「5本の樹計画」の関連について教えていただき感銘を受けました。
「まちなみ参観日」は同社が建てた家が並ぶ「町並みの美しさ」を実感していただく定期的なイベントです。
一見あたりまえの販促イベントに見えますが、実は、その町並みは、住まい手と共に「5本の樹計画」で実現したものだったのです。
「家を建てた時に5本の木を植えましょう。やがてそれが美しい町並みを作ります。
鳥たちや虫たちも帰ってきて自然な景観が作られます。」
そんな企業発のメッセージに共感した、多くの住まい手が、共に長い時間をかけて一緒に作った「美しいものがたり」がそこにはあったのです。
この「5本の樹計画」の話に感銘を受けた私は、頼まれたわけでもないのに、またプレスリリースを受け取ったわけでもないのに、講演や会議などで多くの方々にお話しをしています。
そこには、長期的で三方よしの尊敬できる企業理念があり、誰もが共鳴できる商品ものがたりがあったからです。
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■企業理念に広報/通販担当はじめ全社員が共鳴しているか
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もちろん、素晴らしい理念や活動があっても、それだけでは何も始まりません。
広報担当はもちろんのこと、お客様と接する通販や営業担当者をはじめすべての社員が、そのメッセージや商品・サービスを多くの人に伝えたいと願うことが大切です。
それは、単に携帯用の企業理念カードや立派なトークマニュアルを作ったり、朝礼で唱和したりするだけでは実現できないことでしょう。
全社員が、企業理念を深く理解し共感した上で、今進めている事業についても同じ方向を向いて共鳴恊働している必要があるのです。
例えば、親しい友人と旧交を温めた時などに勤務先についての愚痴で盛り上がることはままあります。
そんな時「とはいえ、うちの会社のこんなところが好きだ、この新商品がすごい」と無理なく言えるようならば、それを聴いた友人も「ものがたり」を誰かに伝えたくなるでしょう。
積水ハウスの「5本の樹計画」も、まずは宣伝広報部門の要職にある方からお聞きしました。
しかし、その後お会いした一般社員のみなさんも、口々に「5本の樹計画」について誇らしくお話をされたのです。
だからこそ、私の心にも深く「ものがたり」が刻まれたのでしょう。
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■プレスリリースはじめブログから社内報まで理念を伝える
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こうして、全社員の心に企業理念が染み渡り、日常の基本動作や言葉づかいにまで自然に反映されるようになったら、いよいよメディアが生きてきます。
おそらく、あえて意識はしなくとも、プレスリリースに、ブログやメルマガに、その想いやストーリーがにじみでていることでしょう。
そこに刻まれるのは、単なる新商品紹介や新機能説明にとどまらないはずです。
新商品やサービスには
「私たちの会社がなぜ業を営むのか。10年後100年後に何を伝え残したいか」
開発者から広報担当にいたるまで共有した想いが込められているからです。
こうした企業のまごころがこめられた情報発信は、対外的なメディアだけにとどまりません。
社内報やイントラネットなどの、社内的における情報交流にも、きっと良い影響が生まれることでしょう。
そして、誰よりも自社の理念や自社商品を愛する人が社内にますます増えていくことでしょう。
それこそが、新たなブランドロイヤリティーや企業神話の出発点であり、メディア道のベースになる土壌だと考えます。
メディア道は、プレスリリースを書くための小手先のテクニックでも、話題づくりでもありません。
「企業のまごころ」とも言える百年の計を社内外に伝えながら、長い時間をかけて有言実行していく「企業の生きざま」そのものなのです。
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