マーケティング
「メール道」で通販におけるメルマガを考える
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■通販における接客の新しい要点として「メール道」を考える
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先日、ある通販コンサルタントの縁者から興味深いお話をお聴きしました。
クライアントの某通販企業社長さんが悩んでいるとおっしゃるのです。
悩みの発端は、成功要因の分析結果でした。
「商品の企画や品質よりも、コールセンターでの心のこもった接客の方がお客様の購買に結びついている。」

調査の結果、お客様のお話をよく聴き、悩みにまで共感できるスタッフの売上やリピート率がずば抜けていたそうです。
このお話を伺って、私は直感いたしました。今後、お客様とのコミュニケーション手段は、メールに少しずつシフトしていくでしょう。それに伴い、これからは、お客様と「心が通じるメールマガジン」を発行できる店長や、「心が通うメール」を交わせるスタッフの存在が、ますます重要になると感じたのです。
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■心が通じる「メールマガジン」には「店長の想い」がにじみ出る
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迷惑メールで受信箱がはちきれそうな昨今、メールマガジンは受難の時代を迎えたと言ってもよいでしょう。
毎日、数百通のスパムの中から私が読むメールマガジンは、一言で言えば、「店長の顔が浮かび、声が聞こえるようなメールマガジン」です。
「心が通じるメールマガジン」の主役は、いつかお会いしたくなるような「素敵なネット店長」なのです。
「素敵なネット店長」の条件は、ご自身がネットで買い物をするお客様の立場になれば、すぐにいくつも思い浮かぶでしょう。
◇いつもお客様の笑顔を思い浮かべながら、自らも笑顔を絶やさない
◇元気がわいてくる言葉、共感できる言葉が、次々に湧いてくる
◇自らお奨めする商品に自信と誇りを持ちお客様に役立つと確信している
◇お客様の目線に合わせて、商品の魅力をわかりやすく説明できる
◇たとえデジタルなメールマガジンでも、真心を込めて書いている
いわば、ネット店長は、インターネット時代における企業の顔なのです。
例えば、会社のwebサイトで、わざわざ社長あいさつを見る人は少なくとも、ネット店長のイチオシ商品紹介や、編集後記は、毎回楽しみに読んでいる人が多いでしょう。
一見すると雑記に近い短い文章に、共感できる経営理念や、接客の哲学がわかりやすい表現でにじみ出ていれば、きっとお客様はファンになってくださるのです。
経営理念や接客哲学で、地球にやさしい商材しか扱わない、お客様のどんなわがままにも応じると宣言しているならば、毎回の商品紹介や新商品開発のコメントにも自然に顕れるはずです。
新時代のネット店長は「お客様のように考え、社長のように発言・行動」する気概を持つ必要があるでしょう。
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■お客様本意の見やすく買いやすい「メールマガジン」デザインと技法
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しかしながら、ネット店長の燃える想いを、そのままメールマガジンに表現してしまうと、冗長で読みにくい形式になってしまうことがあります。
まずは、「メールマガジンは読みたくない」「すばやく読みたい」人たちが大多数であることを前提に、デザインを考えてみましょう。
メールマガジンは、新規のお客様よりもリピーターに愛読されるものですから、リピーターが読みやすく買いやすい「型」が必要です。
◇お客様が一番知りたい=一番お奨めしたい情報を、題名と冒頭と文末に
◇お奨め商品へのリンクは、冒頭にも、商品説明後にも両方置く
◇一回のメルマガに大量の情報や商品を盛り込まず、厳選する
◇どこにどんな情報があるか類推できるように、毎回、定型化する
◇冒頭に、メルマガ全体が見渡せる目次を用意する
◇記事と記事、商品と商品の区別がつきやすいように罫線で間仕切りする
◇最初と最後に、心あたたまる店長のあいさつと編集後記を用意する
こうした大枠ができましたら、あとは文章を書くときの心構えです。
◎一番仲良しのお客様を思い浮かべ、とっておき情報を伝える気持ちで書く
◎題名コピー1行で、リード3行で商品の魅力を短くわかりやすく伝える
◎自ら商品を使って感動した体感情報をベースにして自分の言葉で書く
◎お客様からのおほめの言葉へのお礼、お叱りの言葉へのお詫びを交える
◎自社商品とは関連がないが、お客様が喜ぶ「おまけ情報」をトッピング
◎一行の文字数は30〜35文字以内、3〜5行で改段落をして空白行をはさむ
◎漢字・カタカナ・ひらがな・英文字のバランスを考えて、読みやすく
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■「商品詳解ブログ」と「メールマガジン」の組み合わせ
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いずれにせよ、お客様が、ますますせっかちになっていることは間違いありませんので、商品や文章の絞込みが一番重要なテーマだと思います。
そこで、商品の詳しい説明は、写真つきの「商品詳解ブログ」と連携して行うことが、今後は重要になるでしょう。
この時、重要なのは、商品情報を発信するブログを書くスタッフを少しずつ養成して、店長をサポートすることです。
いくら、店長が重要だとはいえ、一極集中体制では、店長のスランプや燃え尽き症候群の問題もあって望ましくありません。
その商品を企画したバイヤー、マーチャンダイザーから、お客様の生の声に詳しいコールセンタースタッフまで、「商品詳解ブログ」に蓄積できるように育成したいものです。商品別、顧客ターゲット別にブログを増やしていき、それぞれ親密なファンを増やすことで結果的にメルマガ読者増を目指すのも良いでしょう。
店長は、そうしたブログを情報源にして、自分自身が楽しんで書けるコメントに集中できるようになれば、メールマガジン制作も楽になり、文体も軽妙になるはずです。
そして、長期的にはスタッフの質と合わせて、メールマガジンやブログの質が向上するでしょう。
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■個別のメールが大切な場合1 クレーム対応
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メールマガジンが中心となるネット通販でも、個別メールが重要な役割を果たす場合があります。その一つがクレームメールです。
お客様からのお怒りのクレームメールは、一見とても恐ろしいものです。
しかし、お怒りメールは形を変えたファンレターともいえます。
ところが、お怒りメールを放置した結果、二次クレームになるケースも少なくないようです。そこで以下の例のように、ルールを決めておけば、昨今、巷をにぎわす大企業の事件のようにはならないでしょう。
1)【迅速返信】とにかく、まずは返信して、放置しない
2)【個別復唱】コピーペーストではなく引用つき個別対応
3)【上司相談】上司、必要に応じて経営者に報告(ccメール)
4)【電話面談】可能ならメールではなく、電話か面談を
5)【初期対応】まず「今」困っていることを解決
6)【事後対応】ブログやメルマガで情報開示・おわび
7)【改革報告】改革後「おかげさまで会社が変わりました」とお礼
8)【ルール化】ルールと体制を決めておけば迷わない
クレーム対応の基本は、メールにメールで返さないことです。
メールは相手のお話を傾聴するのが苦手なメディアだからです。
電話や面談との組み合わせをした方が良いでしょう。
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■個別のメールが大切な場合2 リンクやアフィリエイトのお願い
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また、ネット通販では、今後、影響力のあるお客様ブロガーやアフィリエイターにご紹介とリンクをいただくことが重要になるでしょう。
ここでも、リンクをお願いするメールが大切な役割を果たします。
しかしながら、私に寄せられる相互リンク依頼メールの大半は、街中で突然見知らぬ人にお願いされるような礼儀を忘れたメールなのです。
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題名:お願い
WEB担当者様
はじめまして! ○○○○(株)と申します。
突然のメールで失礼いたします。
もしよろしければ、相互リンクをお願いできませんでしょうか?
弊社のホームページをリンクしていただけるようでしたら、
次の内容を参考にしていただければ幸いです。
(中略)
誠に勝手なお願いではありますが、よろしくお願い申し上げます。
(以下、電子署名なし)
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おそらく、こうしたメールは大量に一斉配信されているのでしょう。
ところが、もし、私が以下のようなメールをいただいたら、お願いされていなくても、紹介ブログ記事を書いてリンクしてしまうでしょう。
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題名: 「和綿プロジェクト」と、貴社の環境方針に感動しました!
久米繊維工業株式会社
代表取締役 久米 信行様
はじめまして! 私は、渋谷 太郎と申します。
地球に優しい商品を世に広める仕事をライフワークにしております。
http://www...
久米様が○月○日のWEB日記に書かれた「和綿プロジェクト」と
貴社サイトの環境方針にある「オーガニックコットン普及」のお話に
深く感銘を受け、共感いたしました。
そこで、突然で失礼とは存じますが、お礼メールを差し上げました。
素晴らしいお話を、本当にありがとうございました。
もし、お許しをいただけますようでしたら、
私が個人的に発行しておりますメールマガジンとWEB日記などで
久米様のプロジェクトと関連サイトをご紹介させて頂きたいのです。
きっと、多くの方が、私と同じように、感銘を受けることと存じます。
http://www....
誠に勝手なお願いではありますが、よろしくお願い申し上げます。
(以下、正式な電子署名あり)
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この2つのメールの違いはどこにあるでしょうか?
後者のメールには「メール道」精神がよく顕れています。
相手を一個人として尊重して、心通わせるべく、まずブログなどでよく理解して、共感しようとする心が感じられます。
そして、Give & Give, and then Givenの精神で、まず自分自身が相手のためにどんなお役立ちができるか考え提案しています。
こうした、After You (どうぞお先に) 精神を、いつも心に刻みつつ、お客様とメールで交流することができれば、相手の心にも響きます。
それが売り込みメールであれ、おわびメールであれ、お客様と心が通じ合うことができましょう。
こうした経験を重ねられることで、多くのお客様から商売を離れても愛され続ける「素敵な店長」になられることでしょう。
最後に、読者の皆様が、それぞれのメール道を極められ、多彩なご縁を広げられますことを心から祈念して、この連載を終わりたいと思います。
半年間、ご愛読ありがとうございました。
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