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すでに通信販売を展開しておられる企業はもちろん、これから通販を始めようという企業の皆さまのビジネスのヒントになると思われる切り口を取り上げ、成功企業の事例とともにお届けします。

株式会社アイ・エム・プレス    代表取締役 西村道子

【第4回】通販にとってコールセンターって何?

2009年12月09日|トラックバック(0)

POINT

『販売の最前線を担う通販会社のコールセンター』
『コールセンターへの不満のNO.1は「電話がつながりにくい」』
『顧客情報の収集拠点としてのコールセンター』

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■販売の最前線を担う通販会社のコールセンター
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通販においてはそもそも、店舗販売のように顧客と直接、対面する機会がありません。カタログやWebサイト、あるいはダイレクト・レスポンス広告などのメディアを通して商品・サービスを販売しているというのがその理由です。こうした中、通販会社におけるコールセンターは、商品のお届けと並んで顧客と直接的に応対する貴重な顧客接点といえるでしょう。

そもそも通販会社のコールセンターは、注文や予約の受け付けを中心に、さまざまな業務を担っています。プロモーション面では、資料・サンプル請求への対応、DM・カタログのフォロー、商品・サービス案内、休眠顧客のフォローなど。また顧客サービス面では、技術支援や修理依頼などへの対応、クレーム対応など。さらに未入金客への代金督促などの事務的な業務を担うコールセンターも少なくありません。

つまり、店舗販売においては売り場が担っている、商品の陳列・プロモーションの一部・接客・商品の引渡し・代金の回収といった一連の機能を、通販においてはフロントエンドの販売メディアとコールセンターが二人三脚で担っているのです。こうした中、通販会社のコールセンターには、電話やインターネットを通して顧客の気持ちを受け止め、最適な接客をタイムリーに行うことが求められています

さらに、コールセンターに寄せられた顧客の要求は、必ずしもコールセンターの内部だけでクリアできるとは限りません。受注業務ひとつをとっても、商品が欠品していたのでは完結することができないし、カタログ・サンプル請求にしても、配送に時間がかかったのではお客様の購買意欲も失せてしまいます。また、クレーム対応では、商品開発部門やカタログ制作部門との連動が求められるケースもあるでしょう。

つまり、コールセンターに寄せられた顧客の要求をクリアするためには、他部署との連携が欠かせないのです。これは何も通販会社に限ったことではありませんが、前述のとおり店舗販売における売り場の機能を担う通販会社のコールセンターにおいては、他部署との連携の良し悪しが、販売の成否を左右する重要な要素を構成していることは間違いないと言っていいでしょう。


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■コールセンターへの不満のNO.1は「電話がつながりにくい」
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弊社が2009年8月に実施した生活者調査(出典:『コールセンター年鑑 2010』別冊 )によると、企業・団体の電話対応への満足度は、「普通」が54.8%、「やや満足」が21.4%、「やや不満」が16.8%、「大変満足」が3.6%、「大変不満」が3.4%の順で、「普通」が過半数を占めるものの、満足が不満を若干、上回っているというのが実態です。

また、企業・団体の電話対応に不満を感じることが多い点についての回答では(あらかじめ用意した選択肢から3つを選択してもらうかたち)、1位が「電話がつながりにくい」の70.2%、2位が「用件に見合った窓口にたどり着くまでに何度もプッシュボタンを押さなくてはならない」の61.4%、3位が「自動音声による対応である」の28.8%。これに続いて多い不満は、「用件を伝えてから回答があるまでに長い時間待たされる」(26.6%)、「問い合わせ窓口の電話番号がわかりにくい」(24.4%)、「転送のたびに何度も同じことを聞かれる」(20.4%)などで、ここまでが20%を上回っています。

1位にランクされた話中は当然のこととして、2位と3位にはセルフサービスにかかわる不満が集中。また、4位以下には、前述した待ち時間の長さや、転送のたびに同じことを聞かれるといった回答に加えて、電話のたらいまわし、受け答えが横柄、説明がわかりにくい、マニュアルどおりの回答、約束した回答がないなど、人的サービスにかかわるさまざまな不満が挙げられています。

セルフサービスか人的サービスかは、それぞれの企業の特性によるところも大きいので、一概にその良し悪しを結論付けることはできません。しかし前述の通り、通販会社におけるコールセンターは単なるバックオフィス部門ではなく、顧客との最前線、換言すれば販売の最前線を担う重要な顧客接点です。したがって、せっかくの販売機会を逃すことのないよう、また顧客の不満を招くことのないよう、入念な体制を整えて顧客とのコンタクトに臨みたいものです。


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■顧客情報の収集拠点としてのコールセンター
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ジュピターショップチャネル(株)の事例>

コールセンターにおいては、顧客に情報を提供するだけではなく、顧客の情報を収集することも重要です。つまり、売り上げを獲得したり、顧客が抱える問題を解決したりするだけではなく、RFM分析だけでは見えない顧客の実像を把握し、コールセンター内はもちろん、企業活動全体にフィードバックしていくことが重要なのです。そこで本稿では、弊社の『CRM年鑑 2009』 から、流通業界でもいち早くISO10002(JISQ1002)への自己適合宣言を行ったジュピターショップチャンネル(株)の事例を取り上げましょう。

ジュピターシップチャンネルは、日本初のテレビショッピング専門チャンネル「ショップチャンネル」の運営を目的に1996年11月に設立されました。以降、"視聴者にショッピングの喜びを提供する"をモットーに、日本ではじめて生放送を取り入れた24時間365日放送のテレビショッピングを展開。ジュエリー、ファッション、コスメ、美容・ダイエット・フィットネス、ホーム・インテリアなどさまざまな商品を販売しています。

同社のコールセンターである「カスタマーケア」は、東京・大阪の2箇所に開設されており、合わせて1,600回線・506席という日本でも有数の規模を誇っています。特徴としては、1日当たり5万から6万件に上る大量のコールに対応していること、放送時間に合わせて24時間365日体制で運営されていること、採用からコスト管理、システム企画に至るまでをすべてを自社で行っていること、前述の通りISO10002(JISQ1002)に適合した顧客対応マネジメントシステムを構築していることなどが挙げられます。中でも特筆すべきは、極端な山谷を伴う大量のコールへの対応といえますが、これを実現するためには、セルフサービスと人的サービスを効果的にミックスすることが欠かせません

そこで同社では、センターの電話番号を一本化。コールが着信するとまずはIVRに着信、「オペレーターによる受注」「IVRによる受注」「カスタマーサービス」などから、顧客が希望する対応方法を選んでもらう仕組みを構築しました。さらに、その時々の状況に合わせて、「オペレーターによる受注は○人待ちです」といったテロップを流すなど、制作現場との連携により「電話がつながりにくい」状態を回避しています。

さらにオペレーターによる受注のフローについても、当初はまず顧客の氏名や連絡先を確認するスタイルを採っていたところ、テレビショッピングの特性上、応対途中に在庫切れが生じるケースも発生し、これが顧客の不満を招いたことから、発信者番号を通知した顧客については、まず注文商品を確認、在庫を押さえた上で氏名や連絡先を尋ねるといった改善を施したところ、苦情がほとんどこなくなったそうです。


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以上、述べてきたように、ジュピターショップチャネルではセルフサービスと人的サービスを効果的に併用。また、他部署との連携を推進することで話中を削減すると同時に、日々、VOCを収集して、センター内外の業務改善に生かしています。このように通販会社においては、限られた顧客接点であるコールセンターを有効活用することで、顧客のロイヤルティを向上、ひいてはブランディングにもつなげることができるのです。

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