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長年企業様のブランディングに関わり、独創的なマーケティング手法やアイデア開発手法を用いた企業のコンサルには定評があります。

岩田事務所   代表 岩田桂

ブランドを守り通すための知恵の戦い<前編>

ブランドを守り通すための知恵の戦い<後編>

2007年08月28日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『新ビジネスモデルを編み出そう!』
『バリア作りは万全ですか?』
『異業種連合を組もう!』

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■新ビジネスモデルを編み出そう!
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多くの企業は「モノを売る」「サービスを売る」ことで収益を上げています。
ですから疑いもなく、そのやり方や場所でビジネスの拡大を計ります。
「売れるモノを作る」、「新製品を増やす」、「売り場面積を増やす」、「サービスの品目を増やす」、「販促をかける」などが収益を伸ばす方法だと信じています。もちろん、それは間違っていません。

市場の情報化

しかし、これだけ市場環境が複雑になってくると、過去の成功の方程式は役に立ちません。
収益を上げる場所が「物品や完成品の販売」に偏り、これに固執しているだけでは限界があります。
製造業の多くが価格下落に陥って苦戦しているのは、部品を組み立て、完成品を売ると言う方法で利益をあげているからです。

ところが最近、知恵ある経営者は、新たな収益ポイントを生み出す「ビジネスモデル」の存在に気付き始めています。
今まで収益にはならないと思い込んでいた、自社の無形の資産やノウハウが、実は新たな収益源となるのではないか感じ始めているのです。

いわば、収益の上がりにくい場所ややり方を、再検討する作戦なのです。
収益を上げる場所は1ヶ所ではないからです。
そのためには、新たな収益ポイントを生み出す、ビジネスの新しい仕組を考える必要があります。

それは、次の3つの領域を探れば見つかります。

1)Before(前処理の領域)

●自社商品を売る前に、自社の資源やノウハウを使ったビジネスができないか考えてみる。

 ⇒ 製造ノウハウや技術特許、専門的な社員教育システム、
   高度な見積もり設計システム、キーデバイス
   (要の主要部品)の製造、キャラクターや商標の
   ライセンス貸与や販売

2)Between(高付加価値化の領域)

●自社商品を売る時に、価格ではなく付加価値で選んでもらえる方法はないか考えてみる。

 ⇒ 商品検査システム、商品在庫システム、商品を配送する
   物流システム、他社商品の物流受託ビジネスの販売
 ⇒ ITインフラを利用した購買代理店業務(アスクルなど)、
   オリジナル調合化粧品ビジネスなど

3)After(後処理の領域)

●自社商品を売った後に、収益が繋がってくる方法はないか考えてみる。

 ⇒ レンタルにしたアフターサービス料金のビジネス、
   総合アフターサービスビジネス、ノウハウの
   「教室化、書籍化、DVD化」を計る

 ⇒ 他社のコスト部門の代行ビジネス(アウトソーシング)

以上の3つの領域を徹底的に探ると、新たな収益をもたらす場所が必ず見つかるはずです。
その仕組みを「ビジネスモデル」と言います。
そして、この新たな「ビジネスモデル」を立ち上げた時、従来の殻を打ち破った、決定的に力強い事業が展開できるようになります。

いつも心の中に、この「Before、Between、After」を呪文のように唱えてください。ひらめくはずです。


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■バリア作りは万全ですか?
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独創的で、しかも魅力的な事業や商品には、それにただ乗りしようとする企業が必ず現われます。
避けて通れないビジネス界の悲しい現実です。

モノマネ商品が怖いのは競合するからではありません。
むしろ、競合を促したほうが市場も活性化する場合もあります。
怖いのは、新たに作り出したカテゴリーに粗悪な商品が投入され、市場全体を潰してしまうことです。

モノマネ企業にとっては一過性の売上があればそれで足りるが、その市場を育てようとしている企業には、死活にかかわる大問題です。
すべての経営者は「腸が煮え繰り返る思いだ!」と怒りをあらわにされます。
そのモノマネは早ければ、3ヶ月も経たない内に出現してきます。

そして、1年が経過してもその商品が好調となれば、次に大企業の中からも参入が現われます。
大方は改良改善を加え、低めの価格で一挙にマス広告で市場を攻め立てます。

これで市場全体が広がればいいのだが、実際の多くは、価格下落の無間地獄が待ち構えています。
これが一番怖いことです。
もちろん逆のパターンもあります。
大企業の成功にあやかった2、3流企業の「コバンザメ商法」もありますが、これはそんなに問題にされません。

では「モノマネ」を阻止するに、どうすればいいのでしょうか?
それは、道徳観や法律論以前に、覚悟すべきことがあります。
「モノマネは必ず現われる」という事を前提に、腹を決めてかかることです。
そして防止のバリアを張るしかありません。

バリアのポイントは5つあります。

1)顔の見えるモノを作る
  ⇒ 量産が不可能な原材料や産地、生産者の生産履歴を
    公開して、他との違いを前面に打ち出す

2)限定を売りにする
  ⇒ 生産の過程にあえて手作業部分を入れ、量産供給を防ぐ。
    そして生産量を限定した希少価値を売りにする。
    量産できない理由を顧客に広く知らせれば、納得します。

3)知的所有権で守る
  ⇒ 最も一般的なバリアの張り方です。
    特許、商標権、著作権、不正競争防止法などでお抱えの
    弁理士と連携する。

4)モノマネできないビジネスストーリを作る
  ⇒ 「モノ作り→ブランド名→パッケージ、包装紙や手提げ
    バックなどのトータルデザイン→販売方法→接客サービス
    →アフターサービス→情報発信→超リピーターのおもてなし
    →クチコミ作り」という、一貫したビジネスの流れを作る。
    新潟の加島屋さんは、正にこの流れを具現化しています。
  ⇒ モノマネ企業の最大の弱点は、哲学がないことです。

5)パワーサポーターに応援してもらう
  ⇒ 自らも独創的な仕事をしている経営者、研究者、芸術家や
    音楽家、タレントの口から、パブリシティーを発信してもらう。
    彼等の影響力は計り知れません。

最後にこのバリア作りのコツをお話します。

それは「モノマネ企業の担当者になったつもりで、自社の商品や政策を攻撃する」ことです。
ハッカーにハッカーの対応ソフトを作らせるのと同じです。

真似されそうな要因をすべて予測して、その対応を事前に打っておくことです。
それは取りも直さず、自社の盲点や弱点を自らの手で克服する、最強の手法にもなります。

これを「攻めのゴールキーパー」と言います。

しかし、いくら危機管理をやっても、最後はお互いのモラルの問題に到達します。
経営者たる者は、「マネはしない、マネはさせない」という、ギリギリの使命感が重要なのは言うまでもありません。

一度「モノマネ企業だ!」と烙印を押されたら、もう企業の活力や意気は消沈し、なかなか立ち直れません。これは絶対に避けねばなりません。苦しくともオリジナルを通せば、必ず社会を感動させられるのですから。


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■異業種連合を組もう!
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IT時代には、市場の性質が大きく変わります。
メディアの発達によって「市場の情報化」が進んでいるからです。
そして、そのため様々な商品やサービスの間での「情報連関」が進み、多くの顧客や企業の間での「情報の共有」がなされるからです。

その結果、市場は「複雑系」としての性格を強め、あたかもアミーバーのような性質を示すようになっています。
ですから、市場を意図した方向に制御しようとする今までのやり方は、全く通用しなくなります。

それを示す最近の現象を列挙します。

1)綿密な販売経計画を実行しても、期待通りに商品が売れません。
2)過去の成功事例を模倣しても、ヒット商品は生れません。
3)大金をかけて市場分析をしてみても、顧客ニーズがつかめません。
4)科学的な手法で市場予測をしても、全くあたりません。
5)優れた商品を販売するだけでは、顧客を満足させられません。
6)小さな活字記事によって、商品の売れ行きが大きくかわります。
7)ある日突然に、バカ売れ現象が起こります。

以上の不思議な性格は、まさに市場がアミーバー生態系化していることを意味します。
要は市場とは、ノラリクラリした掴み所のないお化けみたいなモノだと理解することです。
ですから、それを捕まえて、こんなモノだということ自体が無理なのです。

しかも、価格下落の無間地獄は、アミーバー生態系の性格が理解されていない悲劇から起こっています。
結果、複雑化した市場に、単品、1社単独で攻略しても刃が立ちません。
ここが、今までの市場と徹底的に違うポイントです。
この辺の構造変化に多くの経営者やマネージャーは直面し、苦慮しています。
では、この操作出来ない生態系としての市場に、我らはどのように立ち向かったらいいのでしょう。
この答えは、我々自体が有機体としてのアミーバーとして、生きる道を選ぶことです。
その為には1社単独主義を捨てて、お互いの持ち味を生かし合う異業種連合を組むしかないのです。
ただし、今までのようなサロン化した、お遊びの異業種連合ではありません。

手順は次の通りです。

1)ビジョンを共有し、意欲を持った異業種企業が集まることです。
2)トップ自らが参加して、新市場や事業についての魅力的な「ビジョン」を語り合うことです。
3)こうすることによって、かならず予想外の「何か」が始まります。
4)それは「シナリオのないドラマ」です。
5)それは当初掲げたビジョンに、新しいビジョンが加わった「予想外の展開」として、新たな企業提携に発展していきます。
6)そして市場とは「アミーバー生態系」同士の戦いであり、単品、1社単独同士の戦いではないことに気付きます。
7)この一連のドラマを「創発」と言います。これからの新しいビジネスモデルは、この「創発」によって起こります。

そして結果として

a)新しいワンツーワンサービスビジネスの開発
b)新しいワンテーブルサービスの開発
c)新しいワンストップサービスの開発
d)新しいパッケージ商品の開発
e)新しいミッションを持ったベンチャーの開発

などの新しい「顧客コミュニティ」を対象としたビジネスが、ITインフラを活用しながら誕生します。
この生態系に組み込まれた商品やサービスには、もちろん過酷な価格競争などはありません。

最後に注目すべき事実があります。

異業種連合や交流会を部下だけに任せずに、積極的にトップ自らが関わっている企業は、押しなべて業績が好調です。
このような経営者をいただく企業は幸せだと思います。

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