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長年企業様のブランディングに関わり、独創的なマーケティング手法やアイデア開発手法を用いた企業のコンサルには定評があります。

岩田事務所   代表 岩田桂

ロングセラー商品を作り出すためには<前編>

ロングセラー商品を作り出すためには<後編>

2007年06月26日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『ロングセラー化にたどりつくための6つの視点』
『本物と呼ばれるための6つの条件』
『たった一人のために作る』

前回は、ロングセラー化にたどりつくための視点には6点ありますというところまで、お話しました。

今回は、その6つの視点とは一体何か具体的な内容を説明させていただきます。


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■ロングセラー化にたどりつくための6つの視点
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プロが選ぶ最高の道具

1)奇をてらわず、自社の顔として相応(ふさわ)しい商品を選ぶこと

 ⇒製造から販売に至るまで、自社商品の強みを発揮するために、
  絶対にモノ真似をしないこだわりを持って、絶対評価で
  モノ作りを行います。
  他社との相対評価はしない。
 
  モノづくりは、自社の尺度や理念で押し通します。
  全社員が自信を持てるモノ作りからスタートします。

2)安売りセールは一切やらないこと

 ⇒生産が適正であれば、押し込みの数字づくりをやる必要は
  ありません。
  顧客を価格で裏切ったら、次回はもう二度と定価では
  購入してくれません。
  値下げしてブランド破壊した悲劇を多く見てきました。

3)その商品に惚れ込み続けること

 ⇒ロングセラー化を阻むのは、売り場でも顧客でもありません。
  慣れ親しんだ商品に愛着を持ってくれるのは、実は社員なのです。
  ですから阻む最大の敵は、自社内にいる新しいモノ好きの輩です。
 
  日本では経営者が変わったり、開発や営業の担当が変わると、
  決まって新しいことをやりたがります。ロングセラー商品を
  より強くすることより、新しいことのほうが易しく、
  目立つからです。
 
  しかも他社の商品が一時的に台頭してくると、慌てふためいて、
  自社の優位性を見失ってしまいます。
 
  経営者の最大の職務は、ロングセラー商品に対して、社内を
  飽きさせない企業風土をつくることです。
  経営者や社員が愛さない商品を、顧客が愛し続けてくれるはずが
  ないからです。

4)不易流行な価値を付加していくこと

 ⇒普遍的な価値を高めるために、守るべき哲学やドメイン、
  品質や技術は守り、
  その上で古臭いと思われない工夫が要ります。

  不易(変わらない哲学)と流行(新しい価値観)のバランスを
  総合的な戦略として、取り続けることが大切です。

  ハウスバーモントカレーの広告は、タレントは時代に合わせて
  変わっていますが、広告コンセプトは当初の狙いから一貫して
  ぶれていません。

5)企業品質を高める努力をすること

 ⇒信頼される実体の伴う企業でないと、顧客はその企業の商品を
  買い続けてくれません。

  だから万が一商品に問題が起こったとしても、顧客にとって
  不利なことは隠すべきではありません。
  誠意をもって対応すれば、逆に信頼度は増します。
  最近ではナショナルのガス暖房機の例があります。

  ロングセラーとは、長く付き合っても良いよと言う、
  企業として認められることなのです。
  これがロングセラー商品を持つ企業の隠れた条件なのです。

  広告だけでイメージ付けした鍍金はすぐ剥がれます。

6)リスクマネジメントを怠らないこと

 ⇒ロングセラー商品は様々な嫉みや嫉妬の対象になります。
  スキャンダルの格好のネタにもなります。

  ですから考えられるリスクについて、あらかじめ責任者を決め、
  最適な対処方法と仮想訓練を行っておくべきです。
  ただ回避できないリスクが1つだけあります。

  それは反社会的行為を自らの手で起こした場合です。
  このような場合は、ロングセラー商品はもとより、
  企業の存続そのものが、一瞬の内に消えてなくなります。

  ロングセラー商品とは、倫理観というバリアに纏われて、
  支持され続けるのです。
 
まとめます。

ロングセラー商品は企業が意図して作り出すものです。
それは狂気にも似た経営者のこだわりと、顧客以上に自社の商品を愛する企業文化から生まれます。


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■本物と呼ばれるための6つの条件
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いつの世も本物と呼ばれる商品やサービスは、価格競争とは無縁です。
それは価格ではなく価値で選ばれているからです。

ここで問題になるのが
「一体、本物とはなんだ?」
「本物を作り出すにはどうすればいいんだ?」
ということになります。
それについて考えてみます。

まず本物の条件です。
6点ほどあります。

1)その時代の著名なリーダーが愛用しています

 ⇒学者、俳優、歌手、音楽家、作家、詩人、宗教家、経営者など、
  判断基準の高い人に選ばれ、愛用されています。

  EX)皇室ご用達、モンブラン、バーのルパン(銀座)

2)その道のプロが使います
 
 ⇒プロ達の過酷な条件を満たす道具やそれを作る企業は、
  一流とみなされます。
  プロ達は最高の成果を出すために、最高の道具を使います。

  EX)ナイキのシューズ、包丁のヘンケル

3)ここぞ!と言う時に選ばれるモノです
  
 ⇒アポロ計画で使われた部品や機器、未踏の探検で使われた
  時計やライター、懐中電灯などは、紛れも無く本物の
  評価を受けます。
   
  EX)ジッポ、オメガ、マグライト、NASA仕様

4)カテゴリファーストのブランドに多い

 ⇒世に初めてその存在を広く知らしめたモノは、
  本物として認められやすい。
  元祖、本家、創業家、家元などの称号が与えられます。

  EX)カップヌードル、シェーバーのブラウン、
     シーチキン、ウォークマン、セロテープ

5)「×××ならあれ」とすぐ想起させるモノやサービスです
  
 ⇒カテゴリーNO1ブランドは、本物として認知されます。
  顧客は、間違いのない買い物をしていると言う自己確認のために、
  NO1ブランドを支持し続けます。
  
  EX)クリームサンドの「オレオ」、卓球用の「タマス」、
     ペッパーソースの「タバスコ」

6)幾世代に渡って受け継がれていきます

 ⇒家具、時計、背広、家屋、楽器など使い込むほど
  愛着と輝きが湧くものは、一流として認められます。
  最近では医者が選ぶ「名医者」が、患者には
  一流として選ばれています。
 

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■たった一人のために作る
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さて次は、本物を作り出す方法論について考えてみます。

もうお気づきの方も多いと思います。
本物と呼ばれるモノは、マスプロ・マスセールスのモノとは、視点が全く異なっていることに気付きます。
機能も多機能ではなく、いわば万人向けでないことが多いのです。

という事は、判断基準の高いプロひとりの為にモノづくりしている、という開発思想が浮上してきます。
「多くの人の声を聞いて、モノづくりしよう」等と、
調査に莫大な経費をかける愚策に、もうお気づきのはずです。

ですから、その判断基準の高い人に選ばれるためには何が必要なのか。
この解を徹底的に追求することで、企業の個性や独創性、深みが増します。

「あのうるさいシェフを、ギャフンと言わせたい!」という執念が、調理器具の世界に影響を与えるモノづくりを可能にします。
プロや職人に認められないモノは、万人にも相手にされないという、哲理を是非思い起こしてください。

まとめます。

たった一人の愛する娘の為に作った歌が、万人の心を感動させます。
顧客が本物に対価を払うのは、
「正しい選択をした」「ベストの選択をした」
という、自己確認と満足感からです。

この判断基準は、「プロが使っている」という、たった一言です。
世界の最高峰にいる人を唸らせ、納得させてみましょう。
彼らの脳には、万人の脳に匹敵する森羅万象の宇宙が収斂(しゅうれん)されています。

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