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戦略的なWebサイト構築・運営を手掛けるエクストラコミュニケーションズ社より、多くのECサイトを手掛けてきた実績ノウハウをお伝えします。

(株)エクストラコミュニケーションズ   代表取締役 前野 智純

アクセス解析〜広告効果を検証する

アクセス解析〜運営のセンスを養う

2007年06月11日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『永遠のベータ版』
『いま求められる、Web運営のセンス』
『これからのログ解析に求められるもの』
『先ずは無料ツールの導入を』
『ユーザーと向き合う姿勢が、Web運営のセンスを高める』

アクセス解析のシリーズも、今回が最終回です。これまで、7回に渡ってポイントを整理してきましたが、今回はこれからのアクセス解析について考えてみましょう。

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■永遠のベータ版
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Web2.0時代を指して、よく「永遠のベータ版」(the perpetual beta)などと表現されます。これは、ユーザー評価を受けてアプリケーションを改善する"ベータ版"の段階が永遠に続く、つまり常に発展途上であるということです。

消発展途上

もともと、Webとは完成形のないものですので、永遠のベータ版という考え方は、Webの根本的なコンセプトであるはずです。しかし、このようなユーザー主導の考え方は、提供者側ではなく、ユーザー側のマインドセットが変わる必要があり、それは一朝一夕になされるものではありません。Webがここまで普及した今になって、それが現れてきているということでしょう。その意味で、Web2.0時代とは、ようやくWeb本来の姿になってきた時代と解釈することができるでしょう。

現在のネットユーザーは、よく"Reactive(何かを受けて反応する=受動的)からProactive(先手を打つ=能動的)"になっていると言われますが、これはユーザー行動の特徴を的確に表している言葉です。そのため、ユーザー同士のコミュニケーションが活発に行える「場」を提供しているところにトラフィックが集まる傾向があるのですが、ともあれ、

・提供者からの一歩通行
・提供者⇔ユーザー間の双方向
・提供者⇔ユーザー⇔ユーザーの三方向

と、コミュニケーションがより複雑化するなかで、ユーザーの行動から改善点や次の施策を探っていくアクセス解析も、より複雑になってきています。同時に、「永遠のベータ版」である以上、常に仮説検証→改善というPDCAのサイクルの中にありますので、アクセスログの解析による検証を抜きにして、これからのWebを語ることはできないのです。


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■いま求められる、Web運営のセンス
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ユーザ主導の情報社会において、今後何が求められるのでしょうか。

Webは、作るものではなく、育てるもの。何を作るかではなく、どう運営(仮説検証⇔改善のサイクル)するかに焦点を当てるべきものです。だからこそアクセスログ解析が不可欠なのですが、私はそのプロセスの中で「Web運営のセンス」を養うことが大切だと感じています。

Web運営のセンスとは、ひとことで言うと"ユーザー像を読み取る感覚"です。Webでビジネスをする際に共通しているのは、ユーザー(お客様)が見えないということです。この見えないお客様を、いかに見える化するか。その上で、どのように改善していくか。そんな感覚を研ぎ澄ましていくことが、Web運営者には必要なのです。


お役様とのコミュニケーションは、何もアクセスログを解析することでしかできないものではありません。電話や手紙、オフラインでの交流など、ECサイトがお客様に近づく方法はたくさんあります。しかし、毎日の運営の中で、お客様が自然に行っている行動を読み取ることができるのは、アクセスログの解析しかありません。ログデータを解析する中で、数字からお客様の趣向を洗い出していくのです。

たくさんの人気Webショップ運営者と話していると、このような"ユーザーと向き合う姿勢"を一貫して持っているという共通点に気付きます。

忘れてはいけないのが、それは百発百中で当たるものではないということです。何度も何度も試行錯誤を繰り返していく中で、その感覚は磨かれていくものです。


また、現在、ユーザーのページ遷移や購入履歴などから、おすすめの商品を自動表示するレコメンドや、アクセスした経路によって違うコンテンツを自動表示するLPOといったシステムが話題になっていますが、これらはいずれも、よりユーザーの実態に近づくための技術です。技術のトレンドからも、今の市場ニーズが伺えます。


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■これからのログ解析に求められるもの
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ユーザー行動がより複雑化していくなかで、サイトへの流入経路や行動パターンも、より複雑になってきます。これからのログ解析ツールに求められる機能は、どのようなものでしょうか。

<RSS>

現時点で、RSS経由のアクセスのみを把握できるツールは存在しますが、ログ解析ツールの中でこれが分かるのは、現時点では多くないようです。

能動的にRSSを登録して、そこからアクセスしてくれる人というのは、あなたのサイトのファンである、あるいはその情報にとても興味がある人と仮定することができます。ユーザーの実態を知るために、RSS経由でサイトに訪れる人を割り出ていくニーズは、今後高まってくるでしょう。

<モバイル>

モバイルインターネットの伸びは、いまさら説明するまでもないでしょう。これまで、これが解析できるのはパケットキャプチャー型のみとされていましたが、ログ解析ツールで主流のタグ型(特定のタグをページ内に貼り付ける方法)でも可能なものが出てきています。特に若年層のユーザーが多いサイトは、必須であるといえます。

<リスティング広告>

プロモーションの主流がキーワードであることは、今後も変わることがないでしょう。

そもそも、リスティング広告は、効果検証が前提の広告商品です。アドワーズやオーバーチュアでは、管理画面上で広告別のクリック率や成約率を調べることができますが、ログ解析ツールの中で広告キャンペーンごとに検証することで、より立体的な分析が可能になります。

現時点でも、広告キャンペーンごとの効果測定は、多くのツールで可能ですが、逆にそれができないツールは、今後非常に使い勝手が悪くなるでしょう。

<キーワードごとの成約率>

ユーザーをキーワードで十把一絡げにしてしまうのは危険ですが、ネット上のユーザー行動が、キーワードを起点にするものである以上、キーワードごとに"成果"を検証する必要性は、依然として大きなものがあります。

これも、現時点で多くのツールに備えられている機能ですが、これが検証できないと、SEOやリスティングの精度を上げていくことが難しくなってきます。

<バックエンドデータベースとの連携>

特に大規模なECサイトで、これからますます重要になってくるのが、バックエンドとフロントエンドのデータベースをシームレスに分析することです。

少し難しい表現かもしれませんが、つまり顧客マスターや商品マスターなどの、表に出ない(バックエンドの)データベースをログ解析データと紐付け、「どこから来た人が、どんなものを買う傾向が強いのか」「どんな人たちが、何をどれくらいの頻度で買う傾向が強いのか」「そして、その人たちは、どんなキーワードで入ってくるのか」など、それぞれ単独では把握できないデータを合わせて分析することで、よりユーザーの実態に迫っていくのです。


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■先ずは無料ツールの導入を
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たくさん存在するログ解析ツールには、それぞれ機能的特徴があり、できることとできないことがあります。

何のためにログ解析を行うのか。目的を明確にした上でツールを選択することが前提ですが、これからログ解析を始める人に私がいつも勧めているのは、まず無料ツールを導入して、足りない機能を洗い出すという作業です。

今の無料ツールは、Google Analyticsに代表されるように、非常に高機能なものがあります。まずはそれらを導入して、必要だけれどそこにはない機能を洗い出してみます。その後、他のツールでそれができるものがあれば、導入を検討する、という流れです。

アクセスログ解析は、費用対効果が見え難いものです。ログ解析の目的によって、"効果"の指標も当然違ってきます。その中で、いきなり有料のアプリケーションを導入するのは、心理的なハードルが高いので、まずは無料ツールでWeb運営のセンスを養うのです。


ただ、どんなツールを使おうとも"ツールでできないこと"があります。ログ解析は、ともすれば「へぇ†、そうなんだ」と感心するために使う"感心ツール"になりがちです。そうならないためにも、ツールでできないことを理解することが重要なのは、言うまでもありません。

 ◎システム信仰がサイトをダメにする

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■ユーザーと向き合う姿勢が、Web運営のセンスを高める
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これまで見てきたように、アクセスログ解析とは「ユーザーと向き合う姿勢」に他なりません。さまざまな技術は、よりユーザーの実態を把握するために日々進歩しているのであり、そうでないと市場から受け入れられることはありません。

Web運営のセンスとは、ユーザー像を読み取る感覚であると書きましたが、ユーザーが見えないWebだからこそ、見る努力が必要です。

売れているECサイトの運営者は、徹底的にユーザーに近づく努力をしています。また、オンライン、オフライン問わず、ユーザーとのコミュニケーションを密にしています。

売れる秘訣は、商品力のような個々に異なる条件を除けば、この「ユーザーと向き合う姿勢」に集約されます。

アクセスログとは、そのためのツールです。難しく考えずに、先ずは無料ツールを導入し、これまでここで書かせていただいたことを実践してみてください。ユーザーと誠実に向き合う姿勢が維持できれば、サイトは必ず成長します。

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