アクセス解析〜高性能無料ツールのメリットとデメリット
POINT
『今回のテーマは!』
『ログ解析ツールの種類』
『タグ型の解析に衝撃を与えた、Google Analyticsのメリット』
『Google Analyticsのデメリット』
『ない機能は他のツールで補完する』
『インフラは安いほどいい。問題は、いかに使いこなすか』
───────────────────
■今回のテーマは!
───────────────────
今回は、アクセスログ解析ツールの話をしましょう。

アクセスログに関連する記事で、ツール(アプリケーション)の話を避けるわけにはいきません。
いくら「ログ解析術」を学んでも、使用するアプリケーションでそれができなければ、意味がないからです。
───────────────────
■ログ解析ツールの種類
───────────────────
ログ解析ツールは、大きく分けて
「ログ型」
「タグ(スクリプト)型」
「パケットキャプチャー型」
の三種類があります。
ごく簡単に説明すると、
◆ログ型=サーバに溜まっていくログを解析
◆タグ型=特定のコード(スクリプト)をページに埋め込んで解析
◆パケットキャプチャー型=ネットワーク内を流れるパケットをすべてキャッチして解析
それぞれ特徴(メリット・デメリット)があるのですが、現在最もたくさん使われているのは、導入が簡単なタグ型でしょう。
また、最も詳細に解析できるのはパケットキャプチャー型です。
──────────────────────────────
■タグ型の解析に衝撃を与えた、Google Analyticsのメリット
──────────────────────────────
前述の通り、タグ型とは特定のコードを各ページに埋め込んでいくことで、ユーザー行動を分析します。そのため、各ページに埋め込む作業が必要です。
「DreamWeaver」などのオーサリングソフトを使えば、特定スクリプトを全ページに一括で埋め込むことが可能なので、CMSを用いずに静的なWebページを作っている人は、活用するといいでしょう。
さて、弊社「株式会社エクストラコミュニケーションズ」は昨年、タグ型のログ解析ツールである『Google Analytics』の解説本『Google Analyticsではじめる 儲けるためのアクセス解析術』を上梓しました。
タグ型だけをとってみても、非常にたくさんのツールがあるのですが、なぜ弊社がこれを採り上げたのかというと、
◆非常に豊富な機能がある
◆無料
◆マーケティング的な発想がある
という、メリットがあるからです。
Google Analyticsは、Urchinという非常に高性能な有料アプリケーションがベースになっていますので、機能面では最初からお墨付きがあったようなものですが、Googleによってその「無料ASP」がはじまったということで、一昨年のリリース時は大きなインパクトがありました。
多くのサイト運営者にとって、これは非常に喜ぶべきものです。なぜなら、本格的にログ解析を導入してマーケティングに活かそうと思えば、さまざまな機能が必要で、それらを満たしているツールは導入時に数十万〜百万円以上は掛かるものだったからです。
※Web運営に最低限必要なログ解析ツールの機能は、『目的を定めたアクセス解析でユーザーと対話する』に書いています。
また、マーケティング的な発想とは、さまざまな広告の費用対効果を分析したり、Googleのアドワーズ広告のデータを手軽に取り込んで、広告効果を検証することができるところです。
費用対効果の検証は、Google Analyticsだけの機能ではありませんが、前述のように、それが無料化されているところが素晴らしく、またアドワーズ広告との密なデータ連携は、他のツールでは当然できないことです。
───────────────────
■Google Analyticsのデメリット
───────────────────
では逆に、Google Analyticsのデメリットとは、どのようなものでしょうか?
1)ASPだけにデータが第三者(Google)に保持されること。
しかし、これはGoogle Analyticsだけでなく、すべてのASPサービスについて言えることです。
2)アクセス数による制限とデータ保持日数に制限があること。
Google Analyticsは、月間500万PVまでに制限されています。しかし、アドワーズ広告を出稿しているサイトであれば、無制限で利用できます。
もっとも、月間500万PVを上回るような「勝ち組サイト」は、すでに何らかのログ解析を入れていると思われますので、Google Analyticsは補助的な利用になるのでしょうか。
データ保持日数は、ASPである以上は避けられません。TSV(Tab Separated
Values:タブ区切り)やXML形式でデータをDL(ダウンロード)できますので、一定期間ごとに保存しておくといいでしょう。
3)モバイル解析ができない。
これは、Google Analyticsだけでなく、タグ型の"宿命"的なところでもあります。
モバイルは、根本的な仕組みがPCサイトと異なりますので、そもそもこの形では満足にユーザー行動を解析できないのです。
これを解決するツールは、パケットキャプチャー型です。このツールは高額ですが、モバイルサイトの詳細な解析がリアルタイムで可能です。
代表的なツールに、オーリック・システムズ社の「RTmetrics」があります。
───────────────────
■ない機能は他のツールで補完する
───────────────────
上記で補助的な利用と言いましたが、ログ解析ツールは、何もひとつだけしか利用できないものではありません。
ログ型とタグ型を組み合わせるのも可能ですし、弊社の会社サイトの場合は、タグ型を二つ入れています。
ひとつは「Google Analytics」で、
もうひとつはRTmetricsのタグ版である「myRT」です。
ログ解析で必要とされる機能は、最低限必要という一般的な項目
(詳細については、『目的を定めたアクセス解析でユーザーと対話する』に書いています。)
はありますが、やはりサイトの目的等によって異なる部分があります。
すべてに完璧に使えるツールを探すのではなく、足りないものは他のツールで補えばいいのです。
ただし、コスト的な部分はもちろん、ツールによってはサーバ負荷やページの読み込み速度などにも注意してください。
上記で上げた2つのツールはいずれも無料で使えるもので、弊社は片方でできないことを、もう片方で補完しています。
────────────────────────────
■インフラは安いほどいい。問題は、いかに使いこなすか
────────────────────────────
どんなビジネスでも、いやビジネスだけでなく、私たちの生活の中のインフラコストは、安ければ安いほうがいいはずです。インフラが高ければ、活動の幅は狭くなってしまいます。一般道に高速道路並みの料金が必要になれば、経済活動がフリーズしてしまうのと同じです。
いまやログ解析のないWebビジネスに、成功はあり得ません。
それは、ログ解析がユーザー(お客様)と対話をする姿勢そのものだからです。
そして、それはもはや"インフラ"と言っても過言ではありません。
Webを運営するうえで、日常的に使いこなす必要があるからです。
であるならば、そのコストは安ければ安いほどいいに決まっています。
その意味で、無料で使える高性能なツールを紹介しているのですが、もちろん無料でないといけないという意味ではありません。
何より重要なのは、それをどのように使いこなすかです。
道路が無料で走れるようになっても、車の運転方法と交通ルールを知らないと、そしてドライブの「目的地」を持たないと、まったく意味がありません。
無料で使える高性能なツールが出てきた今は、そのステージに移っているのです。
トラックバック(0)
・このブログ記事を参照しているブログ一覧:
・このブログ記事に対するトラックバックURL:
http://www.scroll360.jp/mt/mt-tb.cgi/217
新着記事
- 2012.01.30
- 【第36回】トラブル対応でなくした1000万円
- 2012.01.30
- 【第37回】日本版格差社会がますます深刻化してきた 年末の新聞、情報誌から読み解く日本の経済環境
- 2012.01.30
- 「ソーシャル時代における BtoC 型 Eコマース成功のポイント」他
- 2012.01.16
- 【第12回】市場は世界。打つ手は無限。ECにこそ必要なグローバル視点







コメントする