アクセス解析〜目的を定めた解析でユーザーと対話する
POINT
『連載開始にあたって』
『アクセスログ解析はユーザーとの対話』
『まず明確な目的を』
『アクセスログ解析で何が分かるのか?』
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■連載開始にあたって
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エクストラコミュニケーションズの前野智純です。
これまでもここで書かせていただいておりましたが、今回からまた8回の連載です。よろしくお付き合いください。

さて、新連載のテーマは「アクセスログ解析」です。
Webサイトを運営するにあたって、このアクセスログ解析は絶対に欠かすことのできないものですが、それを本当に活用できている企業はまだまだ少数派です。
多くの場合は、毎月のデータを眺めて、PV(ページビュー)の増減に一喜一憂する。
そんな「解析のための解析」になってしまっているのではないでしょうか。
アクセスログの解析データは、企業にとって宝の山です。
それこそ、お金をかけて消費者にアンケートをとるくらいなら、毎日解析データを分析するほうが、よほど「生の声」を聞けるといえるでしょう。
その貴重なデータをWebサイトの改善に、ひいては企業の経営に活かせてこそ、はじめてアクセスログ解析は意味を成すのです。
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■アクセスログ解析はユーザーとの対話
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企業の経営に活かすと書きましたが、Webサイトというのは何も「売り上げを伸ばす」ことだけがゴールではありません。
成約の手段は電話やFAX、あるいは訪問でもいいわけで、オンラインでの決済に拘る必要などまったくありません。
これはまさに提供者主導というか、企業内の論理なのですね。
つまり、企業の中では「Webにこれだけ投資したのだから、最低これだけはWebで利益を上げよう」という意識のもと、Webでの売り上げと他のチャネル経由での売り上げを区別しようとします。
しかし、消費者はそんなことどうだっていいものです。Webを運営する中で、そんな「消費者とのギャップ」は、それがどんなものであってもなくしていく努力をしなくてはいけません。
つまり、Webの運営とは、アクセスログを使ってユーザー行動を検証し、どうしてそうなるのかという仮説(この段階ではあくまでも仮説です)を立て、それをもとに改善するという試行錯誤の繰り返しです。
特定のページで離脱する人が多いのであれば、そのページのどこかに問題があるのかもしれない。
トップから特定ページに移動する人が多いのはどうしてなのか。
買い物カゴに入れてから決済しない人が多いのは、なぜなのか。。。
このように、アクセスログを解析することは、まさにユーザーと対話するということなのです。
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■まず明確な目的を
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Webサイトを公開し、アクセスログを解析して検証し、仮説を立てて、改善する。アクセスログ解析は、より良いサイトへ成長するための解をユーザー行動から導き出すことが目的ですが、これはまさにコンサルティングのプロセスと共通します。
コンサルティングには「ゴール」が不可欠です。
私は、あまり目的が明確でないコンサルティングを依頼されたときは、
フェーズごとに分かりやすい目的を「見える化」します。
ゴール(目的)なきコンサルティングは、目的地設定のないカーナビと同じように、ほとんど意味をなさないからです。同時に、分かりやすい目的を設定することで、関係する人たちのモチベーションもアップします。
アクセスログの解析は、Webサイトを改善し、企業の経営を高めるために行うものです。
あなたの会社におけるWebサイトの立ち位置を明確にし、何のためにWebを公開するか、目的は何かをまず明確にしてください。
このコラムを読んでいる人はECサイトの運営者が多いでしょうから、目的は「売り上げ」になるかもしれません。しかし、前述のように実際の決済はWebに拘る必要はありませんので、場合によっては「見込み客」になるかもしれません。
あるいは、Webサイトの成長ステージに寄っては「メルマガ購読者の獲得」であったり、単に訪問者数の増加である場合もあるでしょう。
いずれにしても、ひとつ忘れてはいけないのが「期日」です。
目的は期日とセットであるべきです。期日なき目的は、単なる「夢」になってしまいます。いついつまでにこれを達成、その後いつまでにこうなるという目標を立てて、社内で共有することが、Web成功の第一歩です。
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■アクセスログ解析で何が分かるのか?
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では、アクセスログ解析で把握するべき、基本的な項目を考えてみましょう。
もちろん、サイトの種類や目的によって違いがありますが、広く一般的に必要と思われるものをピックアップいたします。これから導入される方は、アプリケーション選択の指針にしてください。
◆ページビュー(PV)
これは、どれだけのページが見られたかという数字で、サイトの規模が大きくなると、当然この数字も大きくなります。
◆ユニークユーザー(UU)
ページビューではなく、実際の訪問者の頭数です。当然重要な数字ですが、たとえばUUが増えてもPVが増えないケースもあります。あるいは、UUが増えてもコンバージョン(成約)が増えないケースもあります。単独で見るのではなく、他のデータとの組み合わせで見ることが重要です。
◆一人当たりの閲覧ページ数
これは、読んで字のごとく一人平均何ページ閲覧されているかという数字ですが、如何にユーザーから支持されているかの一つの指標になり得る項目です。
◆新規orリピーター
これもユーザーからの支持率と考えてもいい数字です。リピートユーザーが多ければ、もちろんユーザーから支持されている可能性が高いと言えます。
◆直帰率
これはアクセスログ解析特有の言葉ですが、すなわちそのページを見ただけで去っていくユーザーの割合です。それをページごとに見ることで、コンテンツやプロモーションの問題点が推察されます。
◆離脱率
直帰ではなく、そのページを最後に去っていってしまった人の割合です。
特定のページで離脱率が高ければ、そのページ内のコンテンツのどこかに問題があると考えられます。
◆開始ページ
最初にどのページに訪れたかという数字ですが、これは次に説明する「キーワード」とセットで見ることで、ページごとのSEOの成果を見ることができます。
◆キーワード
ユーザーがどんなキーワードで検索してきたのかという数字です。
これは、前述のように「どのページに来たのか」とセットです。
◆リファラー
検索エンジンや他のリンク集、あるいは、ブログであればトラックバック先など、ユーザーがどこからサイトに来たのかを示す数字です。そのプロモーションが効果を上げているのかを判断するのに必須です。
◆カゴ落ち
アクセスログ解析における特有の単語ですが、一般的なECサイトで使われるショッピングカートに商品を入れた後で、決済せずに離脱する割合です。
せっかくカート内に商品を入れてくれたのに離脱するのは、もしかしたらカートのユーザビリティに問題があるのかもしれません。
あまりにも煩雑だとか。あるいは、どこかに不信感を抱かせる文言があるのかもしれません。もちろん、単純に間違えて入れたことも考えられるわけで、あくまでも仮説ですが、カゴ落ちの割合が多ければ、
「カートに入れる」ボダンの表示からチェックしなおす必要があるでしょう。
◆ページ遷移
ユーザーがどのページに来て、どのページに移っていったのか、その軌跡を追うのがページ遷移です。一人のユーザーの軌跡を見たところで参考にはなりませんが、ある程度のボリュームで「傾向」を見ることで、有力な仮説を導くことが可能です。
◆コンバージョン率
コンバージョンとは「成約」という意味ですが、何も売り上げが上がることだけがコンバージョンではありません。
アクセスログ解析におけるコンバージョン率とは、サイト内の特定ページに辿り着いた人の割合を指すもので、アプリケーションにはその「目的地」を設定できる機能が必要です。
これにより、プロモーション施策などの効果を判断することができます。
アクセスログ解析ツールは、無料のものから数百万円、カスタマイズによっては一千万円以上もの導入コストが必要なものもあります。それこそピンキリの世界ですが、最低限上記のような機能を備えているもので、低価格で導入可能なツールとして、Google Analyticsをお勧めしています。
これはGoogleが提供している無料のアプリケーションで、月間500万PVまで詳細なログを解析することが可能です。アドワーズ広告を出しているのであれば、その制限もありません。
弊社が今年上梓させていただいた
「Google Analyticsではじめる 儲けるためのアクセス解析術」
という書籍は、そのGoogle Analyticsの解説本として好評を博しています。
ご興味のある方は、一度ご覧下さい。
では、次回以降、ECサイトにおけるアクセスログ解析について、具体的に検証していきましょう。
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