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戦略的なWebサイト構築・運営を手掛けるエクストラコミュニケーションズ社より、多くのECサイトを手掛けてきた実績ノウハウをお伝えします。

(株)エクストラコミュニケーションズ   代表取締役 前野 智純

成果を生むWebプロデュース 実践編2:スムースなサイト制作のための『共有』とは

Webサイトの成功を持続させるために

2006年09月11日|コメント(0)トラックバック(0)

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■原因を考える
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結論から先に申し上げますと、初期に作ったWebサイトそのものの「デキ」は、さほど重要ではありません。

こういうと必ず反発がくるものですが、誤解していただきたくないのは、クリエイティブや技術はどうでもいいと言っているのではありません。

感情ビジネス

サイトの信頼性や方向性を認識してもらうためには、クリエイティブはとても重要な役割を果たしますし、ユーザーに適切な情報を提供し、ツールとしてサイトを使いこなしてもらうためには、相応の技術を駆使しないといけません。

しかし、最も重要なのは、これまで何度も申し上げているように「試行錯誤」の重要性と、その方法を知ることです。やってみて、結果を検証して、改善することの繰り返しが、Web運営です。

それを日常的にしっかりと意識できている人は、何らかの現象に対する原因が把握できるようになります。それが重要です。

逆に、それを意識していない人は、いいときも悪いときも、原因が分からないことになってしまいます。

ビジネスは「ゴーイング・コンサーン」(継続)であると言われますが、Webサイトの運営もまさにそうです。

「いや〜、Webサイトはすごいよ。ものすごく反響があったよ」という人がいれば、その原因を聞いてみてください。で、その反響が持続しているのかどうかも確かめてください。原因が分からず、持続もしていないのであれば、それはまぐれ当たりと考えたほうがいいでしょう。

ビジネスにおいて、それは最も避けなければいけないことです。
当たったばかりに、在庫や人材などのコストが嵩(かさ)むけれど、原因が分からないので継続しないという事態になる可能性があるからです。

反対に、「Webサイトなんて、何の効果もないよ」と言っている人にも、具体的にどのような施策を行って、どんな風にレスポンスを確認しているのか、効果がないのは何が原因なのかを聞いてみてください。

もっと目線を落として、なぜか急にアクセスや売り上げが増えたり減ったりしたときも、可能な限り原因を考えることが大事です。

起きている現象の原因を知る。つまり、推測する、あるいは仮説を立てるということですが、今の段階でうまくいっているサイトにとっても、そうでないサイトにとっても、これは必要不可欠なのです。


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■原因を知るための定点観測
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さて、原因を知る方法ですが、これはアクセスログの解析をおいて他にないでしょう。もちろん、ログ解析ですべてを把握できるものではありませんが、少なくともログ解析なくしてサイトを成功させ、それを持続させることは不可能です。

ログ解析には複数の方法があり、使えるツールも多様です。その特徴や選択方法などは次の機会に譲るとして、ログ解析を行う際に最も重要なポイントをひとつご紹介します。

アクセスログを解析するときは、「いま何を見るのか」を決めることが重要です。私たちはそれを『定点観測』と表現していますが、それは「なんのデータを見るのか」と「どこのページを見るのか」に分類されます。

この両方を決めるには、サイトの目的と現在のフェーズを明確化する必要があります。

過去に何度か書いているように、そもそも目的が曖昧なサイトでは、運営の方向性は定まりません。そしてその目的は、サイト運営に関わるすべての人で共有する必要があることも、以前の記事

◆成果を生むWebプロデュース 実践編2:スムースなサイト制作 のための『共有』とは

で述べたとおりです。

現在のアクセスログ解析ツールは非常に精度が高く、解析できる項目も膨大です。それだけに、ポイントを絞る必要があるのです。

漠然とデータを眺めていても、改善に活かされません。
では、具体的にどんな定点を見ていけばいいのでしょうか?


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■フェーズごとに変わる施策と定点
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もちろん、その定点は、サイトの成長段階によって違います。

一概に効果検証と言っても、制作したばかりの初期段階で、何の施策もまだ行っていない段階では、何を検証すればいいのか分からないですよね。

定点とは、何を検証するのかというポイントですので、まずはそれをはっきりさせることが肝要です。

たとえば、サイトを作ったばかりの初期段階でまず必要なのは、認知度をアップさせることです。

SEO(これは制作段階も含めて)やパブリシティ、PPC、懸賞サイトへの登録、アフィリエイトの募集などの施策を通じて、自社サイトの存在と優位性を広く知らしめることが何よりも重要なステージです。

ここでは、

◆どこから来たのか
◆どんなキーワードでどのページに来たのか
◆どの広告を見てきたのか
◆何人が来たのか

というデータと、同時に

◆トップページ
◆商品ページ(ECの場合)

などのページが定点となります。


その後、一度来た人に再度来てもらう、あるいはもっと深く見てもらうという目的が出てきます。そこでは、訪れるユーザーが見込み客かどうかが重要になってきますから、上記のデータとともに

◆一見さんかリピーターか
◆入口ページ(最初に訪れるページ)と出口ページ(最後に訪れたページ)
◆キーワード別のサンプル申し込み割合

などのデータが重要になってきます。また、見込み客リストが集まっているかどうかが焦点ですから、

◆サンプルやプレゼント申込後のサンクスページの表示回数

といったページを重点的に見ます。また、一度来た人に再度訪れてもらうためのメルマガの発行なども視野に入れる時期でしょう。


この次は、成約に結びつける、あるいはリピート購入していただくというフェーズに入っていきますので、そこでは自ずと定点も増えてきますし、同時に

◆フォローメールをどのように送っているか
◆企画などのコンテンツを充実させているか

という視点も必要になってきます。


上記はあくまでも一例ですが、このようにフェーズごとにやるべきことが変わりますので、当然チェックすべき場所も変わります。

Web一本でやってきた会社も、ある段階になればWebから離れていく、あるいは別のチャネルと明確な役割分担をして販売する必要も出てくるかもしれません。

いずれにしても、現在はどのフェーズなんだという位置付けを明確に把握する必要があり、それをサイト運営者に的確にアドバイスすることが、Webプロデューサーの専門性であると言ってもいいでしょう。


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■「マーケット・イン」という戦略マインド
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上記で説明したのは、言い方を変えると最終的な目標(利益をあげる)を達成し、継続させるためにステップを分割して、目標を細分化するということです。
そのために、各ステージごとに
「今は何を目指していて、何のためにこれをするのか」
という意識を共有するのです。

そしてそれは、マーケット・インというマインドを土台にする必要があります。

マーケット・インとは、

◎市場のニーズを敏感に汲み取って、商品やサービスに活かす活動のこと

を指しますが、ECサイトで売り上げを上げるという目標においては、この感覚を強く持っていないと難しいでしょう。
マーケットに対してイノベーションを起こすことが目的ではありませんので。

たとえば、多くの方がPPC広告に出稿されていると思いますが、キーワードごとのクリック率や、クリエイティブごとのコンバージョンを、常に把握しているでしょうか?ひょっとすると、季節や天候によっても、ユーザーの行動に変化があるかもしれません。

もちろん、それらの統計が出せるほどデータを蓄積しようと思えば、半年や一年では難しいかもしれませんが、重要なのはそのようなユーザー行動を把握しようとしているかどうかです。


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■eビジネスは、emotional(感情)ビジネス
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今回がこのシリーズの最終回ということですので、最後に私が強く感じているところをひとつ。

多くのECサイト運営者の方は、検索順位を上げるためのテクニックなどには非常に敏感ですが、ご自身の「感情」を表現する手段には、あまり関心を持っていないようです。

私は、「eビジネス」というのは、

electronics(電子)ではなくemotional(感情的)なビジネスだ

と思っています。

Webサイトというマイメディアのなかで、いかに自分の感情を表現するか、さまざまな施策を通じていかに消費者の感情を動かすかが大変重要です。
もっと言えば、その感情をキープしてもらう、あるいはさらに動かすことが、リピート購入に繋がります。

多くの場合、Webサイト上にはたくさんの競合相手がいます。クリックひとつで競合サイトに移られてしまうわけですから、いわばみなさんは巨大なショッピングモールの中に出店しているようなものです。

その中で、自分がどれだけこの商品を愛していて、どれだけ思い入れがあるのか。これがどれだけすごいもので、どれだけ消費者の生活に利便をもたらすのか。どれだけ他社の製品と違うのか。そんな感情を、Webサイト上で表現できているでしょうか?

私が考える最も重要なテクニックとは、その表現方法です。うそではなく、本当の感情をどのように表現するかです。SEOなどのテクニックは、そのあとにくるものです。

多くのECサイトを見ていると、その感情がまったく伝わってこないところが多いように思います。それでは、サイトに来てくれた消費者の感情も動きません。

これを読んでいただいたみなさんは、まずご自身のサイトにそんな感情が表現されているか、「想い」が伝わるかを、客観的に見てください。それが、成功を持続させるための第一歩です。

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