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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第14回】ツイッターをはじめるまえに

2010年02月22日|トラックバック(0)

POINT

『重い腰をあげるまえに』
『デルの成功例の裏側』
『暇人ばかりの世界』
『日本人的には難しい』

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 宮脇さんより最新情報です!

  4/12 発売の「週刊ポスト」に、宮脇さんのインタビュー記事が掲載されています。

  記事の内容は「ツイッターを疑え」との趣旨で

  「日本人に向かない(難しい理由)」

  をズバリ、指摘されています。
  なみいる著名人の方々とともにツイッター礼賛に警鐘をならす、という興味深い特集です。
  ぜひみなさま本屋でお探し願います!
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■重い腰をあげるまえに
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昨年の9月に「twitterで笑う人。クラウドの芸歴は長い」を寄稿しましたが、しばし時を経てツイッター(twitter)が急激な盛り上がりを見せていると報じられています。この裏側は後に語りますが、やはり気になる人も増えてきているのではないでしょうか。ソフトバンクの孫正義さんが利用していることが報じられ、俄然ビジネス界でも注目を集めています。

まず、結論から述べます。

「お好きな人はどうぞ」

突き放すわけではありませんが、ツイッターは商売用として使いこなすのがとても難しいツールだからです。

俗に「ミニブログ」や「つぶやきブログ」と呼ばれるツイッターは一度に投稿できる文字数は140文字と少なく、それをもって「気軽」と喧伝されていますが、これは大嘘です。少ない文字数で必要充分を伝える「短くまとめる」ほど難しいことはないのです。 俳句や川柳を例に挙げ「日本人向き」というのも詭弁です。俳句や川柳を「読む」のと「詠む」に求められる才能は全く別個のものです。

今回はツイッターをはじめる前の基礎知識を。


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■デルの成功例の裏側
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ツイッターのビジネス成功例で必ず挙げられるのがパソコン通販の「デル」の成功事例です。2009年6月時点でツイッター経由の顧客から300万米ドル以上の売上をあげたといいます。日本円にして2億7000万円(1ドル90円換算)、これだけみれば大成功です。

しかし2009年第4四半期(2008年11月から2009年1月)のデルの売り上げ134億2800万米ドルからみれば0.02%の貢献に過ぎません。売り上げ1億円の企業がツイッターで2万円とちょっとの売り上げが増加したからといって大騒ぎするでしょうか。成功例に唾を吐くわけではありませんが、売り上げ高だけを見て夢を見るのは危険で、逆にデルのような巨大企業が0.02%の僅かな売り上げ増加にも心血を注ぎ「つぶやく」その姿勢こそ見習うべきでしょう。

こちらもまた重要です。デルはパソコンや関連機器の通販企業でツイッターはネットサービスだということです。つまり、デルの成功例は「購入確率の高い客に情報を提供する」という「マーケティング」の基本原則を踏襲しているという点です。そしてツイッターはiPhoneのようなスマートフォンと大変相性が良いとされ、iPhoneを日本で販売しているソフトバンクの孫正義さんがツイッターで「つぶやく」のも理に適っております。


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■暇人ばかりの世界
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あなたが「IT系」をターゲットにした商品を扱っているのなら、いますぐツイッターに取り組み、1週間はすべての仕事を止めてつぶやくべきでしょう。しかし、そうでないなら話は別です。冷静に考えてください。ツイッターの世界に入り浸っていられるのは「いつもインターネットの世界にいられる人」なのです。学生ならばともかく、トラックドライバーや子育て中の主婦がパソコンの前に張り付いているのは不可能ですしiPhoneやケータイでも同じです。

IT系以外で盛り上がっているのはメディアと著名人。メディアはつぶやきを通じて「トレンド」を受発信できるマーケティング&PRツールですし、著名人にとってもファンと交流し活動を告知できる場です。特にテレビから遠ざかったタレントにとっては存在を無料でアピールできますし、ツイッター特集でもあれば「再ブレイク」への淡い期待も捨てがたいことでしょう。そして「あの人は今」のような懐かしいタレントでも、ツイッターで見かけると「フォロー」してしまうところが「セレブの追っかけ」と呼ばれる由縁です。暇人が著名人(セレブ)のつぶやきばかりを眺めているということです。

つまり、情報を発信する側にいる人間にとってツイッターは有用で、メディアや出版業界が大騒ぎするのは、彼らが「どちら側」に所属しているかを考えれば自明です。


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■日本人的には難しい
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「フォロー」とは参加者の「つぶやき」を追う機能で、先方の許可なく申し込むことができ、反対に許可しなくても「フォロー」されます。つぶやきに返信することも、つぶやきそのものを「転載(リツイート)」することもでき、とりとめのない会話がエンドレスに続き、刹那で生まれ消えていくつぶやきを追わなくてもよいのが魅力・・・ですが、気になりませんか? フォローしている人、 フォローされている人が何を言っていたか。また、返信を無視しても気にしないのがツイッターの暗黙の了解で、無視すること、無視されることに耐えられるでしょうか、日本人的感覚として。私が難しいというのはツイッターのなかの常識が返報性を大切にする「日本人的」ではないからです。

また、ツイッターの中では多元的に並行して議論が展開されます。議論だけではありません。熱心な議論の隣で「腹減った」「ねむい」と返事を求めない他愛のないつぶやきと、締め切りに追われた編集者の愚痴が秒刻みにアップロードされる「高度自己主張ネットワーク」が生みだした「混沌(カオス)」がそこにあります。これらを「スルー」するネットリテラシーを持つか、周囲を気にしない自己顕示欲を持つ人でなければその煩雑さに戸惑うことでしょう。だから「お好きな人はどうぞ」と。

「商用」ではなく個人としてはじめることを止めるものではありません。私は誰かの「リツイート」で「いとうまい子」さんをみつけてツイッター内で「おっかけ」をしており、自己顕示欲を全開にしてすべての連載で吐けない毒を待ち散らしております。ちなみに私のアカウントは「@miyawakiatsushi」。


◆社長のための裏マニュアル
「ツイッターは著名人に有利なツール」


<お知らせ>
Web担当者Forum で宮脇さんのツイッターに関する記事が2010年3月10日付けで掲載されました。宮脇さんより「本記事の続編です」とのことです。


◆ツイッター成功事例の裏を読む。デルの成功事例はたった2千円
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2010/03/10/7513


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