【第11回】友人が奪うモチベーション、社長業に友達は必要か?
POINT
『友達は多い方がいいか』
『社長にたかる友人』
『社長になった友人にかける言葉』
『弱者連合に巻き込まれるな』
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■友達は多い方がいいか
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世の中には当たり前すぎて反論できないことがあります。「平和は大切だ」「戦争はいけない」という主張に誰もが頷くでしょう。
しかし、他国が攻め込んできていたらどうでしょうか? 人を傷つけるぐらいなら座して死を待つという考え方もありますが、こういうシチエーションならどうでしょうか。あなたの子供、恋人、年老いた母のこめかみに銃口が突きつけられていたとしても平和をチョイスするでしょうか。大切な人に銃を突きつける軍服の男は、背後にいるあなたの存在を知りません。そしてあなたの手には拾った銃があったとして・・・話しが重苦しくなりましたので、例えを変えます。
「みんな仲良く」とは幼稚園の砂場で教わりました。しかし、その「みんな」があなたを陥れる落とし穴を掘っているかも知れません。悪意はなく純粋な「イタズラ」ならばすべて許されるのでしょうか。私は「友達は多い方がいい」という言葉に素直に頷けません。特に社長になると「友達」という存在が足を引っ張ることがあるのですから。
今回は社長にとっての「友達」裏マニュアル。
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■社長にたかる友人
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独立してから友達は減って増えました。減ったのは会社員の友人で、増えたのは社長友達です。減った友人は学生からの付き合いで、朝まではしご酒する連中でした。仲違いしたワケではありませんが、自然と疎遠になるのです。まず「曜日感覚」がずれてきます。土日祝日が休みというのは会社員の特権で、独立したばかりの「社長」に本当の休みはなく、なんだかんだと仕事をしています。金銭感覚も違ってきます。「お小遣い」も利益の一部から捻出するものとなれば無駄金に敏感になります。ところが、独立後、会社員の友人と飲みにいくと例外なくこういわれます。
「社長、奢ってよ」
1円単位で経費を削っていることを友人は知りません。悪意はないのでしょうが、言葉の裏側に「社長=金持ち(資本家、ブルジョワ)」が透けて見えます。これは資本家と労働者を対立軸で教えた学校教育の影響なのかも知れません。私の育った足立区ではこの教えを好む「先生」が多くいたので。酒の席でちまちました話しをするのも野暮ですから、私は友人よりちょっとだけ多くお酒を飲み、多めに支払うことにしています。
最後に仕事に関する意識は決定的に異なることに気がつきました。それはこの台詞に集約されます。
「来週は流して仕事するから」
暇になるので手を抜くということです。友人を雇っている社長に同情し、同じ社長として「モチベーション」が下がります。そして学生時代の友人と遊ぶことがめっきりと減ったのです。
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■社長になった友人にかける言葉
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余談ですが、友人・知人で独立したと聞くと必ず奢ることにしています。それは彼らも「奢ってよ」と周りからたかられていると知っているからで、私も同じだったと話し、こう添えます。
「誰かが独立したと聞いて、その時、余裕があれば奢ってやってよ」
一方、増えた友人達は、一度あっただけで「親しい」とされ、会話を交わせば友人で、飲みに行けば親友となっています。まるで「芸能界」です。人脈が広いことは社長にとって誇示できる力のひとつで、そこから友人が増え続けるのです。はじめてあった社長から「●●さんと親しいんだって」と訊ねられ、私の知らないところで友達が増えていることを知ります。話がスムーズでいいという反面、リスクも伴い、だから私はあえていうのです。
「友達はいらない」
と。冒頭で述べた正論の反対です。商売をするにおいて友達は必須条件ではなく、時に害悪ともなることを語る人は希です。それは「避けられない戦争もある」というと白い目で見られるように。
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■弱者連合に巻き込まれるな
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商売においての結論を述べます。
「大切にすべきは客」
であり友達ではありません。それどころか友達を優先して客を疎かにすることがあります。
展示会に出展していると、異業種交流会の社長仲間が遊びに来ました。足を運んでくれた労を労い、世間話に花を咲かせますが、その間ブースを訪れた客は放置されビジネスチャンスを失います。またラーメン店の出店に同じく社長仲間が大挙して押しかけ席は埋まり、近所の客が入店できなくなりました。すべて実話です。本当の友達なら展示会の邪魔になるようなことは控え、慌ただしい開店日は避けるものです。これは世襲系社長に多く見られるのですが、友達と客の境界線が曖昧な上に特別扱いを好みます。彼らは「社長の友人」という特権を利用したがるのです。
さらに友達を理由に会合に引っ張り出されます。友達を紹介すると飲み会に誘われます。友達だからとイベントに駆りだされます。 そして友達価格でホームページを作れといわれます。こうして貴重な時間が奪われていきます。もちろん、社長友達により得られるものもありますが、しかし同時に付き合いという「コスト」が発生し、必ずしもプラスになるとは限らないのです。そして残酷な事実ですが「儲からない」と不況を嘆く社長ほど友達づきあいに固執し、言葉を選ばずにいえば「弱者連合」を組みたがります。その時に「友達」というカテゴリーを断る勇気が経営には必要です。
友達が先か、商売が先か。客からは遠慮なく代金を受け取れますが、友達との金銭授受は躊躇(ためら)ってしまいます。青臭いのですが、だから「友達なんていらない」といえるのです。
◆社長のための裏マニュアル
「友達を甘えとたかりの温床にしないように注意すべし」
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