【第3回】結論思考。社長視点の経営戦略構築法
POINT
『迷路の解法、推理小説の犯人』
『社長の夢のロードマップ』
『同床異夢の社員達』
『未来からの手紙』
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■迷路の解法、推理小説の犯人
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営業戦略を授けてください。この相談が一番困ります。売り上げを伸ばすだけなら安売りするのが一番簡単な方法ですが、粗利が圧迫されては意味がありません。そして商材ごとにアレンジは必要ですが、ただ儲けるだけなら「詐欺師」の手法が劇的な効果をもたらします。しかし、これは塀の上を歩くようなものですし、多くの人は「エグイ手法」に腰が引けます。はてさて困った。そこで問います。
「結論はなんでしょう?」
すると相談者が固まります。「結論・・・ですか?」「目標というか」と私。「売り上げ目標でしょうか」という再質問に「いやいや夢です」。禅問答のようなやり取りですが、目標や夢をひっくるめて「結論」ということです。
結論がなければ営業戦略は描けません。逆に「結論」があれば営業戦略は簡単に作れます。「こんな会議がWebを殺す。コンテンツ会議の大人術」でもちらりと紹介した手法ですが「結論思考」です。
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■社長の夢のロードマップ
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結論思考とは結論から出発し実現するためのロードマップを描く方法です。結論から辿れば数々のトラブルもフィナーレを盛り上げる演出に過ぎません。それを商売に当てはめます。結論へ繋がる「エピソード」を考えていき無事に現在に辿り着けばそれを逆に辿るということです。
創業当時の私は金もコネも知名度も「営業戦略」もありませんでした。しかし、それでは迷走することは最期の勤務先で経験済みです。ふと閃いたのが「迷路」です。小学館の学年誌(「小学1年
生」など)には迷路だけを集めた小冊子の付録がありました。何度も行き止まりに阻まれ、来た道を戻る試行錯誤と当時の自分が重なりました。迷路には「ゴールから辿る」という解法があります。微かな希望の光が見えた気がしました。そして小説や漫画本を読んでいたある日、点と点が線で繋がれました。
エピソードや伏線、主人公の苦難とは結論(目標)の為にある。
ならば、迷路をゴールから辿り、小説を後ろから読む要領で商売の成功によって辿り着く自分のイメージを「結論」とし、それまでのエピソードを創り出してみることにしたのです。
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■同床異夢の社員達
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「感謝されてお金が欲しい」と考え、それを結論としました。飛び込み営業時代、訪問先でゴキブリのように迷惑がられ、いつかは「ありがとう」と言われる仕事をしたいと夢見ていたのです。そして「ホームページ屋」に特化したのも「ありがとう=感謝される人間になるためのエピソード」のひとつです。
フェラーリに乗りたい、政治家になりたい、豪邸が欲しい。夢はそれぞれで夢こそが結論です。そして結論思考は必ず一人で行います。実戦の場で仲間や社員にアイデアを求めるのは構いませんが、夢へのロードマップを描くのは社長の仕事です。社長の「夢」は社長一人のモノで、そこには残酷で冷たい真実があります。
「社長ほど社員は会社や事業に愛情を持っていない」
右腕、片腕、パートナーとして働く仲間に支えられ、彼らの愛社精神を疑いもしないかもしれません。しかし、彼らは「社員の立場」「部下の立場」で協力しているのであって、社長の思いとは根
本が異なります。
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■未来からの手紙
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オーナー企業の場合、社長と会社は一心同体ですが、社員は転職する自由が憲法で保障されており、沈む船から逃げ出すことを止めることはできませんし、その身を犠牲にしろともいえません。全てをなげうって会社に心血を注げる社長との違いで、この違いは埋めることができないのです。だから、ロードマップは自分一人で描きます。そしてロードマップが「営業戦略」となります。
結論思考を身につける練習として「未来からの手紙」という方法を紹介します。私の手元にあるB5版のリングノートの表紙にはこうあります。
「2004年の君へ」
副題が「2010年の私から」です。西暦は書き始めた時で副題にある2010年のミヤワキが「その頃が一番辛かったよ」「今の取り組みが花開くときがもうすぐ来るよ」と自分の「エピソード」を語ります。開陳すれば心の病気が疑われるような内容ですが、自分だけのものですから恥ずかしがらずに綴ります。狙いはこうです。
「近い将来、目的を達するまでにどんなトラブルや苦難があるのだろうか」
と、夢を実現したその日に達成感とともに語られる数々のエピソードを自分で書くのです。いま、6年前の2003年の自分にどうアドバイスしますか? ということです。この練習を通じて売り上げや儲けとは「ありがとう大賞」の副賞にすぎないと気がつきました。
俗物ですから日々、お金が欲しいなぁと願っています。定額給付金も貰います。しかし「ありがとう」とした結論から描いたロードマップが弊社の営業戦略となり、生活に困らないぐらいのお金を感謝されつついただけるようになりました。これは自慢です。
◆社長のための裏マニュアル
「結論から逆算する営業戦略は一人で描くもの」
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