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「上手くいっていない」ことを誰にも相談できない・・・・・自己啓発本には載っていない現場視点の「孤独な社長の裏マニュアル」です。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第67回】社員が独立するときの"よろしく作戦"

2016年02月22日|トラックバック(0)

POINT

『池井戸潤じゃあるまいし』
『世知辛い世の中で』
『人間的度量の大きさを』
『損して得取れ』

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■池井戸潤じゃあるまいし
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 ある日、スタッフが辞めると言い出しました。「独立したい」というのです。いわば「商売敵」の誕生です。説得も虚しい程、意思だけは固く、引き留めるのは不可能。さらに不穏な噂も耳にします。ろくに事業計画もたてていないようで、現在の取引先など、現職で培った人脈を頼る狙いでいるようなのです。さらに、同い年の同僚も唆して連れて行く気配があります。「飼い犬に手を噛まれる」とすると叱られるでしょうが、これは「社長向けマニュアル」、つまりはそういうことです。こんなとき、どうするのが正解でしょうか。

 『半沢直樹』や『下町ロケット』など、池井戸潤作品にでてくる敵役なら、あらゆる手段を講じて「叩きつぶす」という選択肢もありますが、スマートなやり方ではありませんし、誰一人、得をすることありません。こんな時は「よろしく作戦」です。社長とは人を使う商売。また、春は人材が流動化する季節でもあります。この作戦、覚えておいて絶対に損はありません。


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■世知辛い世の中で
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 退社が決定した瞬間から、可能な限り早い段階で、仕入れ先、取引先、交流があるならライバル企業にも、以下のような内容で挨拶しておきます。

《弊社にいた○○が独立します。重要な戦力だったので引き留めましたが、どうしてもというので送り出すことにしました。今後、弊社とは無関係になりますが、御社のお世話になることがありましたらよろしくお願いします》

 電話でも文面でも結構。わざわざ場を設ける必要はなく、商談のついで、雑談のネタ程度でOK。独立する社員の背中を押すふりをしての「絶縁状」です。

 反旗を翻し外に飛び出した身内は、こちらの手の内を全て知る最悪の敵です。なにより、元勤務先の名を騙り起こすトラブルは意外に多く、これを未然に防ぐ狙いの「絶縁宣言」です。ただし、「よろしく」と添えることで、印象を和らげ、いくつもの副次的な効果が期待します。


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■人間的度量の大きさを
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 まず、「よろしく」と添えることで、会社として、人間としての「度量」を示すことができます。腹を立てても当然の「裏切り者」の心配をするなんてと、感激する人もでてくるでしょう。同時に独立するスタッフには問題があるというメッセージにもなります。なぜなら、のれん分けや円満な独立での「よろしく」ならば、「本人同伴」で直接挨拶に出向くものだからです。社会経験が豊富な「大人」なら、言外の真意を汲み取ってくれます。

 「今の自分」を手っ取り早く正当化する方法は「過去」の否定です。上司が無能、やり方が古い、セクハラにパワハラ、マタハラなどと、あることないこと言いふらす可能性があります。新しい環境で話を聞いている人は、その時を知らず、その時の当事者は誰もいないので反論される心配もありません。だから好き勝手に言いたい放題。これは転職でも同じ。前の職場の悪口は、相対評価により高い自己評価を演出しやすく、実に都合が良いのです。そしてその説明を、信じてしまう人は一定割合かならずいて、下手をすれば「悪い噂」が生まれてしまいます。そこであらかじめ「よろしく」と伝えておき、いわれのない悪評への「ワクチン効果」を期待するのです。


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■損して得取れ
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 「よろしく」を伝えることは、元スタッフの首に鈴をつけることにもなります。「よろしく」と伝えた相手は、ことある毎に元スタッフの動向を教えてくれるようになるからです。辞めていくスタッフのことを「よろしく」とまで気にかけていたのだから、いまもそうだろう、だから最近に耳にした話を教えてあげよう・・・と。喧嘩別れと思われては、こうはいきません。

 この手の「よろしく」は、必ず本人に伝えたがる人がいて、いずれもせずに、この裏切り者、もとい元スタッフの耳に入ることでしょう。それを「親心」と錯覚すれば、一生感謝し続けてくれます。そして独立が成功すれば、業務提携と言った前向きな話しに発展することもあるでしょうし、転職した先で要職につき新たな取引が始まるかもしれません。これらは捕らぬタヌキの皮算用ながらも「よろしく作戦」に損は一つもないということです。また、失敗したときに「逆恨み」されるリスクもなくなることも添えておきます。

 最後になりましたが「よろしく」と伝えるタイミングは、退社が確定したその瞬間からはじめ、退社前には完了しておかなければなりません。今回紹介した効果は、すべて先に手を打ったものが得る果実だからです。そして、スタッフが監督下にある在職中に先手を打てる、社長(あるいは上司)のほうが圧倒的に有利な立場にあります。社員が辞めると耳にすると、反射的に「イラっ」っとくる社長は少なくありません。しかし、そこは一呼吸置き、「よろしく作戦」を発動してください。


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