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現場から生まれる商売のやり方を何より重点におく宮脇さん、チャレンジする「商売人」を応援する記事が盛りだくさんです。

有限会社アズモード   代表取締役 宮脇 睦

【第7回】集客力。商売にもっとも必要で忘れがちな力

【第8回】楽天市場は営利団体。そのリスクとメリット

2008年02月25日|コメント(0)トラックバック(0)

POINT

『楽天市場が嫌いなんですね』
『ある楽天信者の話』
『楽天市場のメリット、デメリット』
『永遠に自分の客とならない市場』
『利益の最大化という使命との狭間で』
『現実的な「楽天」活用法』

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■楽天市場が嫌いなんですね
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拙著「楽天市場がなくなる日」のためか、小見出しのように尋ねられることがあります。答えは立ち位置により変わります。ECを中小企業に広めた功績は大と拍手を惜しみませんし、その道程での様々な仕掛けや切り口には唸るものがあります。

一方で創業者の「楽天市場にない商品はない」という発言は比喩というより傲慢と耳に届き、外部リンクを禁止する閉鎖性に頷くことはできず、度重なるルール変更はご都合主義と拝金主義のコラボレーションに映ります。

それでは結論はというと「嫌いというほどではない」といったところです。礼賛はしませんが、唾をかけるほど憎んでいるわけではありません。拙著が「楽天市場が消えてなくなる日」というタイトルだったものを、校了時に「消えて」を削除したのも「抹殺」を願ったものではなく、楽天市場に頼らなくてもよいECが主題だったからです。

最終回は商売用からの「楽天市場」について。


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■ある楽天信者の話
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昨年、地元信金主催の経営セミナーに楽天市場で成功したという鞄屋の社長が登場しました。倒産しかけの企業が楽天市場で逆転ホームランを放ったというストーリーで、「楽天の素晴らしさ」を布教する宣教師だったといいます。話が嘘だとはいいませんが楽天市場での「成功」は大きく語られる傾向があります。

楽天周辺話をひとつ。
イラストレーターのさくまあきらさんはご自身のホームページで

「買ってきたばかりの『楽天市場が消えてなくなる日』(宮脇睦・Yosensha Paperbacks)を読む。楽天にとって悪いことばかり書いている本だけど、私には楽天が初期段階で非常にお客さんのことを考えたすばらしい企業におもえてしまった。逆効果なんじゃない、この本。」
http://sakumania.com/diary/nikki/060215.html

 と、ご高評頂きました。著者である私も見たことがない「消えた版」について。

ネット以外では楽天や創業者の「記事」は「TBS買収」以外では、「礼賛」「擁護」「援護」しか見つからないのも不思議です。


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■楽天市場のメリット、デメリット
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楽天市場に出店すると、ホームページ作成知識がなくても作れ、サポートしてくれる楽天社員のECコンサルタントの存在は心強いことでしょう。「楽天市場」の持つ集客力も魅力です。商売は客が集まってナンボですから。

光があれば影があります。取り組みやすいという敷居の低さが、向学心を堕落させることがあります。楽天市場で提供されるシステムにキャッチアップすることが「企業努力」だという勘違いも生まれます。そして、次に示しますが、楽天市場で得た客は自分のものではありません。

刻々と変化する「ネット」の中では楽天市場以外の世界の方が遙かに大きく広く、狭い世界での集客の分け前を期待するなら相応の広告費が発生することを甘受しなければならず、俗に「楽天税」と呼ばれる手数料は便利さの対価です。


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■永遠に自分の客とならない市場
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ショッピングモールに出店します。常連さんに恵まれます。さて、この常連さんは誰のものでしょうか。現在の楽天市場は退店すると客名簿を廃棄するといいます。店に選択権はありません。出店中に得た客は、永遠に「自分の客」にはなりません。出店している間、楽天税を納め続けている間のみの客ということです。

商売の生命線が「名簿」だと気がついたからなのか、当初、出店店舗が自由に使えたメールアドレスは規制され不自由になりました。「個人情報保護」が建前ですが、楽天にルールの(解釈の)説明を求めた「石けん百貨」に対して「メールアドレス」の使用停止をちらつかせたのは法の施行前で、私の感覚では「脅し」に近いものがあります。

一連の流れは拙著にも寄稿していただいた「生活と科学社」の猪ノ口さんのサイトに詳しいので譲りますが、日本国の法律ではなく、楽天法(規約)が優先される市場だという「リスク」も知っておくべきでしょう。


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■利益の最大化という使命との狭間で
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前回指摘したように商売においてもっとも大切な力が「集客」です。これを他社に委ねることは「生殺与奪の権利」を渡すことになります。

ショッピングモールも営利団体であり、収益を得るためにあの手この手を繰り出します。共存共栄を掲げても、株主利益の最大化という企業使命からみれば「生かさず殺さず」となることを責められません。

儲かったと喜んでいるうちに、依存し離れられなくなり、気がつくとあらゆる選択肢は閉ざされ1本道となる。最大のリスクが「楽天依存」です。スーパーや量販店の「販売力」に依存したことで、営業力や販路を失ったメーカーの嘆きと重なります。


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■現実的な「楽天」活用法
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薬は過ぎれば毒となります。つまり、過ぎなければ薬です。拙著に対して「毀誉褒貶」という評もありましたが、商売の現場にいれば、一方的に腐すほど単純にはなれません。楽天も使い方次第です。

楽天社員のECコンサルタントが語る「必勝法」の効果があれば自社サイトに応用できます。そのまま使えないものもありますが、そこを「アレンジ」するのも商売における「努力」です。インターネットでも楽天市場でも路面店でも努力なくして儲かる商売はありません。

例えば、「プレゼント企画」や「メルマガ広告」といった販促の定番をゼロから始めるのは大変です。楽天市場なら「ECコンサルタント」に教わることができます。各種イベントには手数料や商品の提供を求められ、メルマガに出稿すれば広告料が取られ、売れたら売れたで「楽天税」を払うことになりますが、そこには「授業料」が含まれていると割り切ることが必要です。また、「生かさず殺さず」なら命までは取られませんし。

あわよくば「利益」も得られる勉強の場。そして利益がでている間は、撤退する理由もありません。

商売のための楽天市場活用法です。

今回の金言
「楽天市場は営利企業。そこを割り切った上で共存共栄を目指す」

さて、全8回の「セカンドシーズン」も終わりを告げました。今回の「楽天」では拙著の企画からは指摘できなかった「活用法」にフォーカスをあてました。もし、本当に出店をお考えでしたら、拙著に目を通して「仕組み」を頭の片隅にいれることをオススメします。

最終回の裏側でひとつの事件が。

本旨から逸脱することから、第7回の「集客力」とつながる「楽天市場出店時の新規顧客獲得コストと費用対効果の商売的基本考察」という項を泣く泣く落としました。小見出しも長く、何よりこれだけでいつもの原稿の半分ほどを占めてしまったのです。

そのことをミック担当者に告げると

・・・・・・アイシャルリターン。

カリフォルニア州知事の名言です。・・・・・

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